2005年11月12日(土) |
■ク・ナウカで夢幻能な「オセロー」 |
風邪がつらかったのですが、(この頃も) このくそ寒いのに野外劇へ。これで風邪が悪化したら、 大笑いとか思いつつも、えっちらこっちら、上野へ。
だが、ついた時点で、どっちに行くか、迷った。←相変わらず。 人の流れが多少、あるからという理由だけで、 ずんずん進んで上野博物館がある方へ向かったのですが、 ほの灯りで噴水とかが見えて、綺麗だけど、まっくらで怖かった。
で、やっと入り口に到着すると、 サド公爵夫人。チケット完売!
俺のカンは今日も外れたのかと思っていたが、 隣のというか、ちゃんとやっていたよ。良かったね、俺。
当日券を購入し、6時45分集合まで、時間があるからと、 ぶらぶらと、日本館の丁度、真向かいにある モスク風の建物←ライトアップされて綺麗だった、 方を歩いていたら、係員がすっとんできた。
「もう時間終わってますよ。どうして入ったんですか?」 「えっ、いや、芝居を見に来て、時間があったから。 「ああ、お芝居の人ね。あんまり近づくとセンサーが入るんで、 気をつけてください」 やあああああああああん。
つうか、劇場のスタッフ、云ってくれよ。 ついでに、スタッフはもう一つ、やらかしてくれて、 当日券が、Wブッキングしやがってましたよ。
ま、聖徳太子状態でさばいていたもんね。 お話をしたら、相手の方がブッキングらしく、 (この辺り、観客の方がなれているよね) 一人ずつずれることになった。。(おいおい)
私もずれてもいいやと思ったのだが、 というのは、野外劇場というか、日本庭園の池の上に、 能舞台のセットを作ったものだから、池のさらっし風が、寒かった!! 途中で咳がどうにも出て困ったのですが、 で、その肝心な中身はというと、・・・・・・・・・ビミョウ?
そもそも「オセロー」とは ムーア人(黒人)で、無骨な武将オセロが、 花のようなご令嬢デズデモーナに恋をし、妻にしたのだが、 オセロをうとましく思う、イアーゴの罠に掛かって、 副官と妻が不貞をしていると思い込み、 嫉妬に駆られ、妻を絞め殺すのだが、 やがて真実が明るみに出ると、後悔にさいなまれ、 自害してしまうという、 シェースクピアの四大悲劇のうちの一つなのですが、
今回の公演は、その「オセロー」を元に、 クナウカ流にアレンジしてというか、能風というか、 オセロを多少なりとも知るものには、ちょっとつらかったかも。
肝心な場面は、やらないでというか、省かれて、 新解釈というか、デズデモーナの霊が背景を長々としゃべって、 ・・・・・・・・・・やっと、終わり?終わったのね、という感じでした。
最初のデズデモーナ(後から判る)と旅人(狂言回し) の邂逅場面の、長いこと、長いこと。それが終わって、
やっと本筋が始まって、出てきたオセロー阿部一徳はまんま無骨で、 もう見るからに、美女と野獣のオセローそのもの。 なのに、原作「オセロー」そのものの場面が無いのだ。 ええ、勿体ない位に。 ともかく、デズデモーナとオセロが絡まない。
なんて書くと、ちゃんと見たこととか読んだことがあるみたいですが、 松●幸●郎と黒●瞳のオセローが可哀相すぎてというか、 デズデモーナが阿保過ぎて、挫折した。。。
所がこの話は続きがあって、 記事と後、松岡和子さんのエッセイで読んだのですが、 イギリスで、デズデモーナが14歳くらいで設定した芝居があったそうです。
そうすると、黒●瞳がやった時はアホや、この女と思っていたのが、 いきなりすっきり納得できてしまう。女優のせいでは無かったのだ。 強いてあげれば年齢のせいだった。 イアーゴの云うこと、素直に聞いちゃうのも、 オセローにころって参っちゃうのも、何もかも。 他に恋人がいなかった男と、初めての恋する少女。 だから、二人の関係は危機的状況になった時に 不器用しか立ち回れない。というのが、ピタっとはまってしまう。
(チラシ)のはがきの絵だって、ろりろりだったじゃん。 それが、見たかったのに〜 せめて、オセロの腕の中で、冷たくなっていくデズデモーナが、 阿部一徳が、美加里を絞め殺して欲しかったのに、
何でないんじゃ〜(ノ`´)ノミ┻┻
ああ、いつか松岡和子さんの翻訳で、 デズデモーナはろりろりの若い女優でやってくんないかなあ つうか、つまるトコは、それなの?私。
ちなみに、オセローは あの「オセロ」ゲームの語源だと、この前、某クイズ番組でやっておりました。
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