アナウンサー日記
DiaryINDEX|past|will
2003年01月06日(月) |
映画「マイノリティ・リポート」を見た。 |
この冬、話題の超大作である。
ワタシの大好きな映画「ブレードランナー」の原作、「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」を書いたフィリップ・K・ディック作品の映画化と聞けば、否が応でも期待は高まる。しかも監督はスピルバーグ! そしてたまたま見かけた予告編のテンポの良さ、美麗な未来世界映像、トム・クルーズのかっこ良さ。これはもう、上質なエンタテイメントに違いない!!
見た・・・!!
2時間35分の上映時間中、一瞬たりとも画面から目を離させない構成力・演出力は見事であったが・・・残念ながら、心から楽しむことはできなかった。最後まで、ワタシの心に違和感がつきまとったのだ。それはズバリ、予告編のせいである。
いつぞや「YAMAKASI」の感想のときにも書いたが、予告編と本編の雰囲気に落差がありすぎたのだ。
予告編を見る限りでは「トム・クルーズ扮するハンサムな警察官が、未来世界で華麗な活躍をするノンストップ・ムービー」という印象だったが・・・実際には「幼い息子の誘拐事件(未解決)をきっかけに妻と別れた孤独な警察官が、ドラッグや我が子の立体映像で心を慰めつつ、必死で見えない敵と戦う」という、非常に深刻な映画なのであった。残酷なシーンもいくつかある。
この映画、ワタシの周囲では結構評判が悪い。理由はやはり、期待感との落差である。映画自体は佳作なのに、正当な評価を受けることができないのはもったいないことだとつくづく思う。
最初っから「ブレードランナー・タイプの、男の哀愁を描いたSF映画で、スカッとするタイプの作品じゃありません」と言って売り出せばいいのに・・・って、それじゃ客は入らないか(笑)。
|