アナウンサー日記
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2003年06月28日(土) 舞台「イッセー尾形のとまらない生活」を見た。

 イッセー尾形さんと言えば、多少なりとも演劇を志したひとならば、必ず意識する俳優だ。ワタシも志した・・・というほどでもないけれど、大学時代は下手くそなりに一応お芝居をやってたので(爆)、テレビやビデオでイッセ―さんの舞台を見てはちょっぴり研究させていただいたりしていた。

 
 考えてみるとイッセーさんを生で見るのは初めてなので、ちょっぴりワクワクである。


 会場に着くと、後ろの方の席だったので舞台が小さく見えた。正直、500人のホールでは広すぎるのではないかと思う。できれば小劇場で見たい。それにしてもホールは満員だ。ひといきれと熱気のため、空気が湿った感じで気持ち悪い。「空調入れてくれないかなー」と思っていると、あちこちから「暑いよう」と声が聞こえた。みんな同じことを感じている。


 午後7時、いよいよ開演。暗転から舞台にスポットライトが当たると、ワイシャツ姿のイッセ―さんが立っていて、いきなり万雷の拍手が起こってちょっとびっくり。お客さんは皆、熱心なファンのようだ。登場しただけでこれだけの拍手をもらえるというのは、すごいことである。拍手が落ち着くのを待って芝居を始めるイッセ―さんであった。

 

 さて、久しぶりにイッセ―さんの舞台を見たわけだが・・・感じたのは「かつてイッセ―さんの演技は新鮮でアバンギャルドだったが、今やスタンダードになった」ということだ。

 演劇を志す若者たちがこぞってイッセ―さんの演技を目指し、研究したことで、そのスタイルは珍しいものではなくなったのかもしれない。現在、小劇場の第一線で活躍する俳優には、器用な演技をする役者がたくさんいる。

 だからと言って、イッセ―さんにはもはや古典的な価値、先駆者としての歴史しかないのか・・・なんて失礼なことを言うつもりはもちろんまったくない。今回の舞台の後半で見せた「ギターを抱えた神主」の一人芝居に、あらためてイッセ―さんの「常軌を逸したセンス(笑)」を感じ、リスペクトするワタシなのだ。



 ところで残念ながら今回、ワタシのすぐ近くに「笑うポイントではないところで笑ってしまう困った女性客たち」がいて、かなり観劇への集中が妨げられてしまった。君達は、ひとに迷惑をかけないよう、家でビデオで見なさい(怒)。


 
 


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