生活綴り 咲紀 |
2003年05月12日(月) 弱すぎる私 | ||||
22時半。 居酒屋というにはおしゃれすぎる店の個室に私は居た。 腰にまわされた手が不快で 「ちょっと親から電話がかかってるんで…」 と鳴ってもいない携帯を握りしめ席を立ち、 トイレに向かった。 「しっかりしろ!」と自分に言い聞かせ 頬を軽く叩く。 鏡にはうつろな目でだらしなく 酔っぱらっている私が写っていた。 そんな自分がとても滑稽だった。 しばらくすると頭が動き始めた。 このままだと終電がなくなる。 早く家に帰らなきゃ。 現金はあまりもってないけど、カードがあるから タクシーでもいいから今すぐ帰らないと。 このままだと取り返しがつかなくなる。 深呼吸を一つすると酔っぱらっていた頭が 急にすっきりしトイレを出ようとすると 彼氏さんから電話があった。 「咲紀さん、今日もお疲れさま。・・・あれっ、 もしかしてまだ外?」 「・・・うん。飲んでた」 「どこにいるの?23時になるよ。 終電やばいんじゃないの?」 「うん。だから今から帰るの」 「大丈夫なの?」 急に涙がこぼれた。 「ううん。大丈夫じゃない。 ・・・声聞いたら会いたくて仕方なくなった」 自分でもこんな事をいうとは思ってもいなかった。 付き合っているときでも言ったことがない言葉の類だった。 だが、この言葉で全てが決まった。 トイレから戻った私はすぐに荷物をまとめ 「親が心配してるので…」と言い、お金を置いて店をでて、 タクシーを拾い彼氏さんの家に向かった。 タクシーには20分しか乗っていなかったが その間くだらないことをいろいろ考えた。 彼氏さん以外の男の人と二人っきりで食事をしたのって 実に3年振りだとか。 今晩カクテルを6杯のんでる。飲み過ぎだとか。 彼氏さんに酒臭いって思われるかもって思って 慌ててキシリデントを噛んだり。 とにかくずーっとそわそわしてた。 マンションについた。 エントランスで暗証番号を押す。 扉が開く。 はやる気持ちを抑えるためにも一歩一歩 階段を踏みしめて昇っていった。 彼氏さんの部屋の鍵は開けられていた。 中に入ると急に抱き締められた。 彼氏さんは笑いながら 「咲紀さん、酒臭すぎ」 と言いながらも私を離さなかった。 そうされると涙が止まらなかった。 ずーっと彼氏さんの名前を呼びながら 泣いていた。 お茶を飲み、歯を磨き、 服を脱がされ、パジャマに着替えさせられ そのまま一つのベッドで眠りに落ちる前に いつものように肌を重ね、 腕枕されたままで朝を迎えた。 私は翌日、日曜出勤の代休としてお休みだったが 彼氏さんはいつも通りお仕事だったので 6時半に起床。 目覚ましテレビを見ながら、今日の占いで盛り上がったり していた。 そして、ワイシャツを着て、、ネクタイを締め、 一社会人として出来上がっていく彼氏さんをみるのは いつもちょっと切なくなってしまう。 ボサボサの寝起き姿もメガネを日頃は愛用してるのも みんなは知らないんでしょ?という優越感も少しあるが やっぱりいつみても少し切なくなる。 彼氏さんはそんなちょっとブルーな私を見て 「咲紀さんはサラリ−マン嫌い?」 とニタニタ笑いながら聞いてくる。 嫌いな訳ないのに… そして一緒に部屋を出て、駅に向かい 途中の駅で私は降り、家に向かった。 BBS |
<< | □ | >> | ||||
![]() |