| 言葉は静かな武器だ...ＵＧＪｏｈ |
たとえばなし ■2002年02月16日(土)■
玉子焼き 筑前煮 焼き魚 おむすび
彼女は彼のために 一生懸命お弁当を作りました
中でも 力を入れたのが 筑前煮で
自分ながら 最高の出来だったので
一番に彼に食べてもらいたくて
「さぁ 食べて。すごく美味しいのよ」
と 筑前煮を彼に勧めました
彼は お弁当をとても喜んでいましたが
「俺 筑前煮は食いたくない」
そう言って 彼女の自慢の筑前煮を食べてくれませんでした
彼女は すごくショックを受けて
泣きながら お弁当を全部捨ててしまいました
彼は すごくお腹がすいていたのに
何ひとつ食べることができませんでした
彼女は あんなに一生懸命作ったお弁当だというのに
彼に 何も食べさせてあげることができませんでした
二人とも とても不幸でした
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「そういうときはさ 『何食べる？』って彼に訊くんだよ」
「っていうか 何も全部捨てることは無いよね」
筑前煮じゃない 他のものを食べさせる・・ということを
彼女が考えついたのは つい最近のこと
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KATE ささやかでもない一日
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