【Realistic Pillow】
秋野京



 ホワイトデー銀青(一日遅れ)

「そーた、今日暇か?いや、暇だよな?」

…なんつー強引な…。それに今、勤務中…。

「暇じゃないなら、暇になれ!」

…もしもし…?

「今日は、ホワイトデイだ!」

…よく、知ってましたね?

「俺様が、そーたにプレゼントだ!」

……え??

「行くぞ!」

えっ、えっ?何、手を繋いでるんデスか…?
皆、ビックリして見てますよ…??


「どうだ?そーた!」

アナタ、満面の笑みで…自慢げに…。

「お前の為に、俺様がやったんだ!」

……そうなの?この、季節外れの雪が…?

「そーたには、雪が似合うな!」

これも、映士の術、ってヤツ…?

何でもアリな人だなぁ。…知ってたけど。

いいの?こんな事しちゃって…今日の天気予報、晴れだよ?

…ま、いっか。久しぶりだし。綺麗だし。


「寒いか?鼻の頭が赤くなってきたぞ」


ちゅ。


「そろそろ、戻るか?」

どうして、そんなに僕に甘いかなぁ。

優しく微笑む映士が、眩しく見えちゃうよ。

「何だ?まだ、見ていたいのか?」

もう少し、映士の気持ちに触れていたいかな。

「そーたが見たい時は、いつだって降らせてやる」

繋いだ映士の手が、大きくて、温かくて嬉しくなる。

「そーたは、俺様にとってトクベツだからな」

…僕にとっての映士も特別だよ。

ありがと、映士。

大好きだよ。



2007年03月15日(木)
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