■ 日々の歩み。 ■
徒然の考察・煩悩・その他いろいろ発信中。

2004年02月28日(土) 犬天国。

 いってきましたよ!!!!

バセットハウンド WITH 押井守 イベント!!
http://www.ntv.co.jp/oshii-event/

 高鳴る心臓を宥めすかして、足早に会場へ行ってみると、

そこにはこの世の桃源郷が。

 吹きっさらしの寒くて狭い会場(ただの日テレ建物前広場です)に
所狭しと犇き和やかに談笑する、犬馬鹿…もとい、飼い主と、
待望のバセットハウンドの群れ!!!

 その数、およそ40頭。
右を見ても左を見ても前も後ろもバセットバセット。


 私は、初めて動くバセットの実物を見ましたが、意外と動きが機敏。
(あくまで想像より、というレベルですが) そして、大きい。

 5ヶ月の子犬で、ビーグルの成犬とほぼ同じか、それ以上の体格。
成犬のオスは 歩くドラム缶 といった感じの、堂々たる風格。

 メスはオスと比べれば、若干、小柄で華奢な犬が多いですが、
ぶっとく逞しくも短い前足は、まるで熊の手。

 成犬で、だいたい 20キロ超 の重さらしいですが、
性格が温厚で、とても甘えん坊が多いので、人間に触られるのが
好きな犬が多いらしく、あの巨体を抱えてる人がたくさんいました。
バセットの飼い主には、力持ちが多い。


 ゴツイ見た目に反して、本当に、おっとりのんびりした犬種。
犬が40頭も集まれば、大乱闘やら大混乱が起きても
なんの不思議もないですが、お互いに興味は示すものの、
大きなけんかは、ほとんど起こらず。

 あまりにしつこくちょっかい出されれば怒って、「バウッ」 と
吠えますが、吠えた次の瞬間には、

「あれ? なんで吠えたんだっけ?」

 といった怪訝げな表情で、もそもそ動く。なんて平和な…。


  今回は、映画の宣伝イベントとして日テレがぶち上げた企画なので、
一応、バセットのパン食い競争 がメインイベントでして。
ちゃんと日テレのアナウンサーが司会で仕切ってましたが、

バセット(とバセット信者)の前では、
スピーディーな進行予定など、風の前の塵に同じ。


 バセットはひとつのことに興味があると、他のことなど眼中になくなる という、
大変頑固な性格なので、うまくパンに興味が向かないと、なかなか手をつけない。
というか、パンまで辿りつけない。

 うまく辿りつけても、そこからがまた一仕事。
本当に食いしん坊なバセットならば、瞬時に完食してましたが、
基本的にあまり器用な犬ではないので、まるごと一個のミルクパンを
食べるのも、なかなかうまくいきません。

 犬の習性として、大きな獲物(パン)は、前足で押さえて、
小さく噛み千切って食べるのですが、

長い耳をパンの代わりに踏んで、うまく食べられない

という、なんとも愛らしい光景が、目の前で次々と繰り広げられる訳です。
見るに見かねた飼い主達が、長い耳を頭の上に纏め上げて、
やっと落ち着いて食べられる、という次第。眼福。

 途中参加のバセットもどんどん増えて、結局最終的には
およそ、50頭のバセット が結集。

 レース待ちの犬たちの間を、終始うろうろして飼い主に話しかけ
撫でさせていただきましたが、本当に人懐こくて、知らない人でも
嫌がったり唸ったりしない。

むしろ歓迎しすぎて、よだれを撒き散らす犬、多数。

 バセットは皮が弛んでいるので、もともとヨダレが垂れやすいんですね。
特に喜んだり興奮すると、ヨダレも倍増 するので、

キラキラと光の糸(結構太い)のように舞い散るヨダレの洗礼は、
バセットと親しくなるための、一種の通過儀礼です。


 飼い主のみなさんは、ヨダレ拭き用タオルを常備してました。
(バセットの口を拭く。人間の服を拭うのでは非ず)



 バセットの飼い主の方も、お友達同士や家族で参加してる方が
多かったんですが、お一人で参加している中年のご婦人がいたのね。

 レース前にポツンと犬と座っていらっしゃったので、
たまたまこちらから話しかけて、犬に触らせてもらったのですが、
とても小柄でおっとりした犬。
もう10歳のお婆ちゃん犬で、最近は顔も白くなってきちゃって、
などと、撫でながら世間話をしていたのですが、なんとこの犬、

押井守監督の愛犬、ガブリエルだったらしい。

 どうやら、飛び入り極秘で参加していたようで。

 
 とにかくバセットという犬は、本当におっとりのんびりしていて
その姿に癒されるだけでなく、人間が考えさせられる部分が
たくさんある犬だということが、ひしひしと実感できたイベントでした。
ますます一緒に暮らしたくなった。
私もバセットの飼い主に相応しい人間にならなくては。

 バセットに興味がある方は、押井守監督の著作でも読んでみてください。
『犬の気持ちはわからない −熱海バセット通信−』http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4757702612/ref=pd_bxgy_text_1/250-0527252-7777843

 私が最近読んだ犬関係の本では、群を抜いた名著でした。
犬を愛し、ともに暮らすとは、こうあるべきだと思った。
なかなか実現は難しいけどね。
 


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まめ。 [HOMEPAGE]