思考過多の記録
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僕の心の奥底には、誰も見たことのない、僕自身ですら知らない、底知れぬ暗闇が広がっている。 その世界の扉は閉ざされ、どんな光も音も、そこに届きはしなかった。
その暗闇の存在のために、僕はどんな人と会っても心から笑えず、どんな人の心の底の世界とも繋がることができなかった。 僕の心の暗闇は、ブラックホールのように他人の魂を引きずり込もうとする。 だから、誰もが僕の暗闇からの言葉を恐れ、忌み嫌い、僕から離れていった。 僕の本当の友達ですら、その暗闇の存在を知ってはいても、そこに近付こうとはしなかった。 そして、僕が誰を愛しても、その人は僕から遠ざかろうとした。 まるで、見てはいけないものから目を背けるように。
そんな僕の心の暗闇に、ある日、思いもかけず光が差し込んだ。 僕は、思わずその人を見る。 その人は、これまで会った誰から発せられていたものとも違う、不思議な光を放射していた。 純粋で透明な、水晶のような不思議な輝き。 それは、冷え切った大地を暖め、生命を呼び覚ます。 どんな光も届かなかった深い深い絶望の淵の底に、その光は一筋の線を描いて進んでいく。 その時、どす黒く見えていた暗闇の水が、にわかに青く輝き出す。 まるで海の底かと思っていたその場所が、空だったことを示すかのように。
あなたは、僕の心の奥底に差し込んだ一条の光。 あなたは、僕の生命を呼び覚ました暖かき光。 あなたは太陽。 あなたは日輪。 あなたこそ、僕を照らし出すもの。 あなたこそ、僕を暖かく包み込むもの。
そして、僕はあなたの光で蘇ったもの。 僕こそ、あなたの光を生かせるもの。 僕こそ、あなたが照らし出すべきもの。
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