前照灯を点けよ
 言葉ってのは不思議なもので同じ事について述べた文でも表現を変えただけで随分違う受取り方の出来得る文章になったりします。

 例えば、夜帰宅する際に前照灯を点けずに僕にぶつかり乍横を通り過ぎ去った自転車に対して
「ちょっと待て!自転車の前にライトは付いてんだから、ちゃんと点けて行かんかい!
 自転車のライトは自転車に乗ってる人が暗い場所で走る時に前方を照らす為だけにあるんじゃ無いんだよ。暗い中では自転車から歩行者は見えても歩行者からは自転車は見え無い事が多いから歩行者に自転車の存在を知らせるにもライトは必要なんだよ。そんな事にも気付かずに自分だけが見えてるからって真っ暗な中僕にぶつかってくるんじゃねぇよ。見えて無い僕が態々避けてやれる訳無いだろうが!
 自分の莫迦さ加減に早よ気付いてライト点けとけ!」
 と僕が悪態をついたとします。

 前述の僕の悪態をある程度詩的に旧字体等も交え乍表現すると以下の様になります。
「お前が創り出した其の光は
 お前の足元や行先を照らす爲で無く
 お前が正に其處に居る事實を
 お前が近付きつつある現實を
 お前が向う先に居る僕達に
 教へる爲にこそ在つたのに

 今お前は光放たうとせず
 暗闇の中を疾走せんとす

 其の愚かさをこそ知れ
 光放たぬ過ちに氣付け」

 文章って面白いですね。
 因みに…夜自転車で走る際は前照灯を点ける事をお勧めします。
 今夜の僕みたく左横からいきなり出てきた自転車にぶつけられ転倒する憐れな歩行者を増やさぬ為にも、ね。
2002年05月20日(月)
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