■■■
■■
■ 記憶缺落部分
■■
■ 記憶缺落部分
僕が放つ言葉が僕の掌から次々毀れ落ちて行つてしまふ。
「嗚呼、そういへばさうだつたね。」と再び示される事實を丸でずつと覺へてゐたかの如く受け入れてみせても既に以前の記憶は失せてゐるのだ。
十在る内の十を受け入れるのか十を切り捨てるのか、僕は未だに決め兼ねて居る。
十の内の五を受け入れ殘る五を切り捨てればもう少し樂に生きられるのだらうけど、僕は極端から極端にしかいつも選擇出來ずに居るんだ。
どれだけ僕が僕の過ごした時間を爲した事實の連なりを書き殘さうとしても其の時僕が感じた想ひは確實に僕の記憶から消え失せて居り幾ら紙の上に記された過去の事實を辿らうと二度と僕は其の感情を取り戻せ無い。
さらゝゝと砂の如く毀れていく砂の樣な記憶を取り戻さうと今も僕は足掻いて居るさ。
「嗚呼、そういへばさうだつたね。」と再び示される事實を丸でずつと覺へてゐたかの如く受け入れてみせても既に以前の記憶は失せてゐるのだ。
十在る内の十を受け入れるのか十を切り捨てるのか、僕は未だに決め兼ねて居る。
十の内の五を受け入れ殘る五を切り捨てればもう少し樂に生きられるのだらうけど、僕は極端から極端にしかいつも選擇出來ずに居るんだ。
どれだけ僕が僕の過ごした時間を爲した事實の連なりを書き殘さうとしても其の時僕が感じた想ひは確實に僕の記憶から消え失せて居り幾ら紙の上に記された過去の事實を辿らうと二度と僕は其の感情を取り戻せ無い。
さらゝゝと砂の如く毀れていく砂の樣な記憶を取り戻さうと今も僕は足掻いて居るさ。
2002年06月27日(木)