どんなささいなことでも、君の話はよく聞いてるし、覚えてる。 だから、私の記憶と君の言動を照らし合わせると、 おかしな部分が見えてきちゃうんだ。 それがどんなに私の望まないことであってもね。 四日間じゃなかった。 手をつないだだけじゃなかった。 そういうことを疑う気持ちはあったけど、信じてた。 疑っちゃうのは、私のマイナス思考だって思ってた。 君はまだ全部話してくれないけど、分かってる。 嘘つき。
たぶん、ひきょう者のくせに正直者な、矛盾だらけの君のことだから、 嘘をついたんだよね。 嘘をついてしまったし、嘘をついてくれた。 まだ私と一緒にいたいと思ったから、嘘をついたんでしょ? でも、嘘をひとりで背負い込めなくなって、私に話したんでしょ? 苦しんでるとか迷ってるとかもそうだけど、 悩んでるのがいちばん伝わってくる。
私がやさしければやさしいほど、なんでも許してあげるほど、 君はもっと後ろめたくなってしまうのかも知れないね。 ほんとは私だって怒ってわめきたい気持ちもあるんだよ。 何があったのか聞いたりするのは、その気持ちがはみ出てしまった時なんだ。 でも、そんなことよりも、大好きな君のありのままを全部 受け止めてあげたい気持ちでいっぱい。 そして、その片隅に怖がる気持ちもちょっぴり。 あとひと月の間に、また何かあるんじゃないか。 もう私のもとに戻ってこないんじゃないか。 夜、部屋にひとりでいると、そんな悪い考えが浮かんでくることもある。 そうすると、あとひと月がやたらと遠くに思えてきて、 待ってる意味なんてあるのかな、なんて弱気になったりして。 でもさ、そんな時は決まって、自然と君の笑顔を思い出すんだ。 それでね、こう思う。 あぁ、私、この笑顔が大好き。 キラキラしてて、甘くって…。 君の笑顔をもう一度見たいから、あとひと月、待とう。 そして、どうかもう一度君の瞳に私が映りますように。
|
|