● おさるのひとりごと ●


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2002年09月21日(土) 貴く腐る

余市ワインに貴腐ワインってあって、美味しいんだけど、私はよく知らなかったんです
何がどう違うってのか。
そりゃ味とかが違うのはわかるけど、製法ってんでしょうか?なんで貴腐なのか。
貴腐ワインの葡萄って収穫しないで樹にくっついたまま腐らすらしい。
でも、腐らすって言っても『干す』って感じで干乾びさせてレーズンみたいになるまで
収穫しないで置いとくんだそうです。
そうして水分が蒸発して実の糖度がぐっと濃縮された葡萄で作るんだそうです。
でも、今日飲んだシレニー(北ニュージーランドのメーカー)の貴腐ワインは
ほんとの貴腐なんだそうです。
なにが本当なのかと言うと昔ながらの製法で作ってるかららしい。
つまり自然まかせ。
なので、年によっては雨が多いだの鳥にやられただの晴れなかっただので干乾びじゃなくて
ほんとに腐っちゃう年もあるんだだそうです。
だからそう言う年は貴腐ワインは出来ないそうで(まあ、当たり前と言えば当たり前)
近年では1999年と今年が出来なかったらしい。
2000年と2001年は出来たんだそうで。
そんな代物だから毎年決まった量なんか作れないんだそうです。
でも他のメーカーは人工的にそう言う環境を作って腐らして毎年作ってるんだと。
だから毎年一定量生産出来るんだそうで。
シレニーの場合は『自然にうまくそんな風に腐るのは神様の認めてくれた畑だけで
その中でも神様の認めてくれた葡萄の樹だけにしかきちんと腐ってくれないから
同じ畑でも全部が全部貴腐になるとも限らないし・・・。』と言う考え方らしい。
生産性は非常に悪いわけですよ。だって収穫しない実は貴腐にしたいから収穫しないんだけど
必ずしもちゃんと望むような腐り方してくれるとは限らないわけなんだから。
貴腐になってくれなかったらただの『捨て』だもんね。
だから2000年と2001年のシレニーの貴腐ワインは全世界でも120ケースしか
出回れなかったんだそうで。
でも1本買っちゃった。もちろん、珍しいから買ったんじゃなくてほんとうに美味しかったからだよ。
今日はそのシレニーのワインの試飲会に行って来たんだけれども色々ワイン作ってる人
(ニュージーランドから製作の主任さんが来てました。通訳の人も来てました。)の
お話も聞けたし長年の謎も解けたしよかったです♪


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