2000年11月24日(金)
釣書に本当に書いてみたいこと
 私はまだお見合いというものをしたことがないのだが、、周囲の大人たちの話を聞いたりしていると、アレはアレでけっこう面倒なルールがあるらしい。

 うちの地元では、よくドラマなんかにもなったりしていたけれど、結婚式といえばド派手なほうで、今でもやっぱり仲人(なこうどだとか、おちゅうにんさんとかいったりするやつ)を立てたりする。それでも、当世若者事情をちょいと覗き見てみると、実家でのお支度やご近所への挨拶回り、菓子まきをやるという家も年々少なくなっているようだ。あぁいう派手な趣向は今の若者には得てして向かない。それでも親が見栄と体裁の為に頑として「やるっっ!!( ̄^ ̄)」と言った場合は、しっかりと行われるようだ。
 こうやって結婚した夫婦の離婚率がかなり低いことをご存知だろうか。
 統計をとると、今でもド派手結婚の名残がある東海地方(殊に愛知県)は、全国的に見ても離婚率は低い。何故かというと、体裁が悪いからだ(笑)。親にしてみても本人にしてみても、あれだけ派手なことをしてしまうと、なかなか離婚に踏み切れないらしい。少々のことであれば、辛抱もきいてしまう(爆)。挙式のモトを取るまでは別れるに別れられないといった具合なのだろう。

 私がまだ幼かった頃なんかは、近所からお嫁さんが出たり、もしくは来たりしていた。今では結婚式そのものがわりとひっそりと行われるため、そういう動きはなかなか明るみに出てこないのだが、当時はご近所ネットワークみたいなものがとっても発達していて、そこから情報が次々と舞い込んできた。
「今度の日曜に○○さんとこからお嫁さんが出るみたいやで、ちょっと見にいってこよまい♪」
という感じで、当日はその家に近所の野次馬たちが続々と集結するのである。どうしてたかがお嫁さんが出発するだけでそんなにも人が集まってしまうかというと、お嫁さんがハイヤーで嫁ぎ先(もしくは式場)へ出た後に菓子まきが行われるからである。もともとは、屋根の上から見物人にむかって、袋詰にした菓子や祝い餅をばらまいたらしいが、私の物心がついた頃にはちょっと高級な箱入りの菓子(だいたい300〜500円相当)が次々に手渡しで配られた。この菓子を目当てに、近所のオバサンや子供らが集まってくるのである。本当に綺麗かどうかはさておき、菓子をもらった見物人たちは口々に
「ほんとに綺麗なお嫁さんやったわねぇ♪」
だの
「えぇ奥さんになるやろうねぇ♪」
だの、通り一遍の誉め言葉を祝いとして残し、菓子が全て配り終えた頃にはぞろぞろと立ち去って行くのである。


 そろそろ話を本題に移そう。
 お見合いをする時には、それ用に撮ったお見合い写真と一緒に釣書というものも添えられるらしい。お見合い用履歴書みたいなもんらしい。学歴だとか、今の仕事や年収だとか、家族構成だとか、そういうのが書かれているらしいのだが、その他に、今の詳細な健康状態であるとか何だかよくわからない項目もあるらしい。そういうのを保証するのにちゃんと医者にいって検査をして証明書みたいなものも付けてしまうのだという。お見合いというのは、そもそも結婚を目的に若い(今は若いとは限らないようだが)男女が顔を合わせて、出会いのきっかけを作るものなのだと思っていたのだが、本気で結婚をしようとなると、相手の体の中身までちゃんと知っておかなければならないという、こういった事情のことを聞くと一気に興ざめしてしまいそうだ(笑)。最近では、婚前交渉なんて珍しくも何ともなくて、むしろない方がおぞましい印象を受けたりもするけれど、婚前交渉など言語道断という昔々の名残として、今でもそんなことを釣書に書くこの習しは、面白すぎて笑ってしまう。聞けば、健康診断証明の一環としてDNA鑑定みたいなことまでする人もいるんだそうだ。確かにいい遺伝子をもっているに越したことはないだろうが、初対面の人の遺伝子情報までつかんでしまうとときめきも何もなくなってしまう気がするのは私だけだろうか・・・・?

 で・・・・。
 この釣書が、せっかくうまくいきそうな縁談をぶち壊しかねないという事実もきっちりと存在する。

 みなさんは、同和地区問題というのがこの日本で未だに根強く残っているということをご存知だろうか。
 はるか昔・・・・江戸時代。
 士農工商という身分制度があったということくらいは、小学校の社会科の時間でも習うのでご存知のことと思う。その下にえた・非人という階級があったことも思い出していただきたい。同和地区問題というのは、江戸時代の階級制度の名残のせいで、当時生きていたはずもない人たちのことを差別する問題のことをいうのである。要するに、先祖がこのえた・非人であったというだけで、現在生きている人たちが差別されてしまっているのだ。まあ、自由恋愛になった現在では、結婚するのに際してこの問題もさほど表面化しなくなったらしいが、お見合いをしてそれで結婚をしようとなると、釣書に家族構成や出身地みたいなものも書かなくてはならなくなる。絶対にわかるはずなんてないのに、どこで調べてくるのか、相手の血統を事細かにリサーチするじいさん・ばあさんたち。もう、消えてなくなってしまったように見えるこの同和地区問題が原因で、せっかくの縁談が寸でのところで破談になってしまった話がわりと身近にあったりしたので、私はびっくりするのを通り越して呆れてしまった。
「貴様ら・・・・さかのぼれば、全員サルじゃっっ!!( ̄^ ̄)」

 釣書というのは、そういうことをリサーチするためにあるものなのだろうか・・・・? 家柄とか、血統とか、そんなものがそんなに大事なのだろうか・・・・? 大財閥同士や皇族さんたちの結婚ならまだしも、一般庶民同士の他愛のない縁談である。さっきのDNA鑑定の流れにしたって、そんなに非凡な子がほしけりゃ女のほうが精子バンクに行って、いい種を探してこればいいだけのことじゃないのか?? 血統なんて関係なかろう? いいかげんにしてほしいもんだ。

 私は今のところお見合いをする予定などないが、こういう古いしきたりが未だに脈々と息づいていることに恐れみたいなものを感じる。私たちの両親くらいの世代になれば、無論こういったくだらない問題で縁談を破談にしてしまうような無粋な真似なんかしないだろうが、それでも悪しき慣習の根をしっかりと絶やさずに守ろうとしている人がいるというのもまた現実。背筋が凍る。

 そんな私が釣書に何かを書くとすれば・・・・。
 一応、これでも大学は出ている。
 が・・・・。
 たいした職は持っていない。
 五体満足・・・・かどうかは不安だ(笑)きっと通院歴で蹴られる(爆)<前々日の日記をみてくれい♪
 血統なんて、何だかもう わけがわからない(爆)

 バカ正直に釣書を書けば、きっとお見合い結婚できないだろうなぁ・・・・と痛感しつつも、大ウソを書く勇気もなくて、じゃあ、見合いなんかしなけりゃいいんじゃん♪と思う反面、でも面白そうだから、1度くらいは経験してみたいもんだ♪とわくわくしたりしている、今日この頃なのでありました。( ̄∇ ̄;) 

あさみ


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