”BLACK BEAUTY”な日々
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2003年07月11日(金) 罪と罰

【罪】他人の生命、身体の自由、財産等を理由もなく奪う事。

そりゃそうである。

じゃあ、「罰」って何だ?ドストエフスキーに聞いてみるか。

単純に「報い」だと答える人も多いと思う。「目には目を」ってやつ。
人を殺したら、犯人は同じ苦痛を味わうべきだと。

反対に「教育」と考える人もいる。犯罪者はこの狂った社会の犠牲者なのだから、彼に必要なのは苦痛ではなく教育なのだ、という価値観。

現在の日本の刑法ではこの「報い」と「教育」の境界線を14歳という年齢で区別している。精神的発達など無関係に単純に年齢だけでその張本人、被害者の家族、国民感情等が大きく変わる。

現行刑法が施行されたのは明治時代。富国強兵政策を進める日本が「追いつけ、追い越せ、負けるな、ほら眠るな」と欧米列強のマネをして作った法律。
現代はインターネットで買い物をし、携帯電話が普及し、女子高生が春を売る時代である。
被害者のご家族はこの100年以上前の価値観によってただでさえ癒されないであろう悲しみがより深く心に刻まれてしまうのである。

おそらく、世論は刑法改正を強く求め、法務省の諮問機関である法制審議会は刑法の改正に着手するかもしれない。しかし、刑事責任能力の限界を仮に10歳にしたとしても、失われた命は戻らない。

数年前、同じような事件が起こった際、少年法改正の議論が高まり、被害者のご両親が会見でこんな内容の事を仰っていた。

「少年法が改正されれば、失った息子の命にも意味が見出せる気がします」

人が死に、事件にならけりゃ、法律の改正もできないのか。
何人、人が死ねば、気が済むんだよ。




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