思っていたとおりのことが起こった。 MILETの相方はすっかり記念日を 忘れていたのである。 人間の雄というのはまことに身勝手だ。 憶えていなくてはならないことは 全く憶えていない。 だが、憶えていなくて良いことは よく、憶えているものである。 人間どもの代表である国会議員とやらも その例に漏れない。 やはり、代表として選出されただけは あると言うところか。 俺様達猫族は物覚えが良い。 だからよく「猫は執念深い」と言われるのだろう。 俺様達が執念深いのではない。 人間どもが薄情なのだ。 その証拠にいつまでたっても仔猫たちは 道ばたに捨てられ続ける。 捨てた人間どもは 仔猫たちのことを憶えているのだろうか? 多少の罪の意識があれば、憶えているだろう。 それとも、何もなかったかのように 思い出すことすらしないのだろうか。
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