「銀行が不良債権を処理する方法」 これが、MILET宅における夕食時の話題だ。 最近はこの話しで、異様に盛り上がっている。 「例えばさぁ、銀行が赤字覚悟で担保を 売りに出したらどうなると思う?」 「さぁ?」 「銀行は債権を回収できなくて、潰れちゃうのよ」 「へぇ?いいじゃない。潰そう!」 「それで、競売物件は安く買えるから、土地を買おうと 言う人が出て来るじゃない?それで地価が少し上がるのよ! で、結果として経済が活性化するというわけ」 「そうかなぁ」 「そうだよ。それに、今土地を買いたいと思っても、銀行が 持ってるから買えないでしょ? 売りに出されたら、買う人絶対、出るよ」 「横浜で土地が安かったら、今の家うっぱらって買うか」 「横浜銀行、競売物件出さないかなぁ」 「山手あたりで100坪、2千万だったらどうする?」 「即、買いでしょう」 …呆れて、声も出せん。 まさに捕らぬ狸のなんとやら、だ。 お気楽夫婦とは、ヤツらのことだろう。 毎月、ローンが苦しいとかぬかしておきながら、 こういう話をするのだからな。 もっと足元を見ろ、といいたい。 それだけではない。 まだ、応募もしていないというのに 「写真コンテストでオートボーイ貰ったら売ろう」 とか、買ってもいないのに 「totoで一億当たったら、海外旅行行こう」 等と… よくもまぁ、次から次へと 妄想を繰り広げるものだ。 想像力が豊かなのと、 妄想甚だしいとの区別が、つかないのだろうか。 情けない。
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