今日、MILETはまたMacに殆ど触れなかった。 洗濯したり、テレビで時代劇を見たり、 本を読んだりして一日過ごしていた。 俺様もそんなMILETのペースに合わせて のんびりとした一日を過ごした。 夕方になって、MILETがピアノを弾き始めた。 俺様が好きなのはショパンである。 特にワルツが好きだ。 もっとも、MILETの数少ないレパートリーで という話であるが。 MILETはランゲの「花の歌」の奏法を 色々と試していた。 「うーむ…こうじゃ無いなぁ」 独り言を言っては、また違う弾き方を試す。 俺様はもっとショパンを聴きたかったので、 MILETにそう伝えた。 「ショパン、聞きたいの?」 そういうと、ショパンを弾く。 不味い演奏だが、やはり生の音は良い。 MIDIでこの曲を聴いても、 さっぱり感性を感じないのだが… 電子の音に変換されると俺様の耳には 音楽として捉えることが難しくなる。 おそらく演奏者はMILETより数十倍も達者だ。 それでもアコースティックには敵わない。 ワルツを弾き終わり、またMILETはランゲに 戻ってしまった。 何故こうも、ランゲにこだわるのだろうか。 独り言の内容から判断するに、 おそらくは小説のネタを考えているのだろう。 ランゲが生きていたら、嘆くだろう。 この演奏者のあまりにも酷い奏法と、解釈に。
|