我が家の庭に 薔薇が咲いた。 オレンジがかったピンクの縁取りのある 薄桃色の薔薇である。 夏日の日差しを受けて まさに美を誇るかのように、咲いていた。 俺様も、間近に薔薇を眺めた。 良い香りである。 「ニコールっていうんだよ。このお花」 MILETが俺様を抱きかかえながら 花の名前を教えてくれた。 MILETとその相方が、薔薇の花をカメラに納める。 初めてこの陋屋に咲いた薔薇だ。 さぞかし、自慢して歩くことだろう。 ニコールの隣にある白い薔薇も ほころび掛けているし、ピンクの薔薇も 今にも咲きそうだった。 明日には両方とも咲くだろうか。 俺様は不敬な輩が、俺様の薔薇を手折らぬように いっそう監視の目を厳しくすることにした。
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