今日は昨日と違って MILETがやたらと俺様に愛想がいい。 俺様は俺様で、出鼻をくじかれた思いだ。 今日は俺様の主張を通すつもりだったのだ。 ところが、あにはからんや、である。 「ドライブ行こう」 MILETの相方がそういうと、 買い物に出かけた。ドライブの筈なのに ドライバーが居なくなってしまっては… そう思っていたら、なんと、俺様のさば節を 買ってきたのである。 さば節とドライフードを持って、 俺様達はドライブへ出かけた。 気持ちのよいドライブだった。 帰ってきてからも、相変わらずMILETの愛想が良い。 その真相は… 昨日、たぁ殿より頂戴した「プレゼント」にあった。 それはレースの生地で出来たケープだったのだ。 もちろん、俺様のものである。 俺様は首輪やリボンをしていない。 首に何か巻かれるのは、好きではないのだ。 その俺様にケープをつけたくて、 MILETは俺様に愛想を振りまいていたのである。 せっかく頂戴したプレゼントであるし、 俺様はそのケープをつけてみた。 「まぁ。なんてお似合いなの。まさに高貴ね」 「おお。素晴らしい」 MILETとその相方が口々に言うので、 俺様もまんざらではなくなった。 MILETが数葉写真を撮ったあと、ケープをはずした。 ロイヤルブルーのリボンがついた、 生成り色のレースのケープをつけた俺様の写真を MILETは明日、現像に出すそうである。 …変な風に写っていたら、許さんぞ…
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