赤睫毛
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あなたがそう願うのなら
そう願って泣くのならば
あたしは生きていようと
あなたがあの言葉を言った瞬間 あたしは雨で幾つもの弧を描く
真っ暗な淀んだ川に
身を投げ出して死んでしまおうと
そう思った
一番おおきな気持ちが一方通行で
どうしようもなくなった
あたしが突然死んでも
後悔しないように
今
愛してください。
わざわざ気を遣わなくてもいい。 彼女だから毎日電話をしなければいけない そんな義務感が少しでもあるのなら 電話も何もいりません 私があなたを忘れるまで放っておいてください。
二度と思い出さないくらい。
あなたは きっと 死んでも 私を 求め続ける。
私以外を 愛せない。
私が そうであるように。
いつも笑っていてほしい。
そう言うけれど
私をこんな顔にするのはあなた。
あなたが私の笑顔をつくる。
あなたが私のこの汚い心をつくる。
この銀の輪は わたしを騙すための道具。
誰よりも愛しい人。 愛しています。
何度叫んでも足りないほどに。
あなたに愛されるのならば他の人から愛されたいなんて欲張りなことは考えない。 だからわたしだけを見て。
わたしだけを愛して。
私には
あなたをつなぎとめるものも
あなたを押さえ付ける権利も
あなたに愛されるべきところも
何もありません
何も。
愛のない腕で私を抱かないで。
他の女を思いながら私を抱かないで。
私はあなたの欲求を満たすためだけに此処に居るわけじゃない。
信じて
そうあなたは言うけれど
自ら信頼を無くさせたのはあなた
いくらあなたを愛していても
愛されないなんて辛すぎる
四度目なんてありません
揺るぎない終わりのない一途な愛をください。
愛したら 愛されるなんて 嘘
歪んだ愛は
あなたもわたしも苦しめる。
私を殺したらどうですか?
あなたも誰も信じられない。
愛なんてないのでしょう?
割れたくちびるから
鉄の味。
わたしはどうしてあなたを欲しているのか わたしはどうしてあなたを愛しているのか わたしはどうしてあなたばかりを見つめるのか わたしはどうしてあなたじゃなければいけないのか わたしはどうしてあなたを想って泣くのか わたしはどうしてあなたを憎んでいるのか
誰にもわからないでしょう?
こんなにも
叫んでも
泣いても
怒っても
あなたには届かないのでしょう?
あなたにはわからないのでしょう?
死んじゃえ。
あなたは 何故だか彼女の頭を撫でた。
彼女が好きなんでしょう? わたしなんてもう飽きたんでしょう? 偽善者ぶらないで本当のことを言って早く捨ててよ。
あなたにとって
私
要りますか?
わたしだけを愛してはくれないんですか?
お願いだから 私を捨てないで。
ずっとずっと愛し続けて。
黒い烏。
死んじゃえって。 笑わないでよ。
黒猫に負けた日。
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