「仰ぎ見た空」
靴下を脱ぎ上着を放り投げてわーっと言いながら倒れこみ笑い転げた。あの場所。
「流れてる時間と僕」
とうとう僕はあの時のあの人と同じ年齢になりあの頃、理解できなかったあの人の考えも少しは分かるようになった。今であればさして重要ではないことも当時の僕には大問題でどうしてあんなにも。って思うくらい八方塞がりだったのは仕方のないことかもしれないね。僕の知るあの頃のあの人に僕は追い付き追い越してそして時折は思い出しては少しばかりも僕と共に生きてくれたことに静かに感謝する。
「名前と言葉」
どんなことでも一気に全ては変わったりしなくてもしそう感じて戸惑うなら途中をどっかに忘れちゃっているんだ。何がどう伝わったかちゃんと分かっていられるよう時折、あの言葉をひっそりと心の中で呟いた。
「君の行く先」
ゆったりと流れる小さくて可愛らしい雲に私だけの名前をつけ心の中でひっそりと呼ぶ。そんな風に私は人々と出会ってきた。あっちの空からあっちの空までの短い間だったけど君のことは忘れないよ。
「義務と欲求」
義務ではなく欲求。それ以外のことはまた別の話。僕の弱いところを見せます。あなたにだからこそ。
「駆動」
見て欲しい視界がある。それを言いたくて笑った。僕は自転車のように動く。伝わった力で動く。一回り。二回り。徐々に速度を増しながらふらふらと危なっかしいけど風がひんやりと。風がふわりと風がとても気持ちいい。
「散策」
今は雑踏の中にあなたの姿を探す必要がない。たくさんの窓の前を二人は歩いて切り取られた景色だけを残していった。日常という素晴らしさはなんて私を幸せにするんだ。