祈り果て迎えた最後の日も
最後に看取った静かな夜も
父が僕に何を期待してたのだろうか
何となくわかるようで 実は何もわかってない
父親の定年退職の記念に旅行をプレゼントしようとか
そんな希望も かつては存在した
時が経ち 深くなった痛みと喪失感
少しだけ哀しい振りをして なんとか毎日を過ごして
少しだけ明るい振りをして なんとか毎日を数えて
小さな幸せを拾って集めて なんとか毎日を作って
それでもどこを探しても「お父さん」と呼べる人はいない
遠い背中 声 姿 形 願い
知らずと似てくる癖 性格 顔つき
死ねば魂も天国も地獄も 何も無いと思ってはいるけど
今日は父の日だから
せめて感謝の言葉を 風に乗せて夜を越える
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