Diary?
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北の丸の近代美術館で「ヨハネス・イッテン展」。気づいたらまた最終日だ。あぶないあぶない。
イッテン展、行ってん。などと関西人なら誰でも言いそうなことを呟いてしまうくらいに疲れているので、展覧会レポートは明日書くことにします。
なんでそんなに疲れているのか。そりゃあ昼の12時に家を出て夜の7時に帰ってくるまで、殆どずーっと歩いていたからだ。
まずイッテン展を観て、行ったからには当然所蔵品展も観るわな。工芸館も行くわな。そのまま北の丸公園を突っ切って武道館の前の休憩所でかき揚げうどんを食べて、九段下の駅から渋谷へ。渋谷で細かい用事と買い物をいくつかこなして、ついでに古書センターに寄ってみたらチチ松村の「それゆけ茶人」を見つけてしかもそれが300円でゴキゲンだぜ。駅の地下のsuiっていう日本茶カフェで玉露を飲んだけどいまいちでしょんぼりだぜ。しばらく座って本でも読もうと思ったけど、並んで待ってる人がいたりしてどうも落ち着かなくてがっかりだぜ。なんかもう人がいっぱいで気持ち悪くなって、山手線に乗るのがイヤになったから歩いて帰ることにする。明治通りの渋谷から恵比寿にかけてはお手軽飲食店がめじろ押しで、カレーやらラーメンやらに誘惑されながらも歩き続ける。途中の99円ショップで買い物して、恵比寿からうちの方に抜ける近道がないもんかと思ってガーデンプレイスのあたりで住宅街に突入したら道に迷う。99円ショップで冷凍食品とか購入していたので早く帰らなきゃとちょっと焦る。で、家にたどり着いたら7時。
さすがに、足が棒っていうんですか、久々にあれを実感してます。今晩はよく眠れそう。いやいつでもよく眠れてるんだけどね。
木更津キャッツアイのビデオをちょっとずつ借りて見ていて、やっと見終わった。いやあ面白かった。次は池袋ウェストゲートパークだ(年代が逆順だけど)。
というわけで1巻目だけ借りて見た。…うーんと、これはどうだろう。そもそも何故ドラマを見なかったかというと、その前に原作を読んでしまっていたからだった。たまたま新刊の頃に図書館で借りた。確か石田衣良ってあれが最初の本だったような気がするから、本当にたまたま新刊コーナーで手に取ったんだと思う。で、その2年後くらいにドラマ化された時キャストを見て「えぇーちがう」と思ってしまったのだわ。原作を読んで私としては岡崎京子的なヴィジュアルをイメージしてしまっていて。
そういえばファイトクラブも全く同じルートをたどったのだった。たまたま図書館で原作を読んで、映画化された時に「えぇーブラピかよぉー」と。
いや、その最たるものは指輪物語だったな。最初に読んだのは子供の頃で、特に好きということもないんだけど、最初に映画のポスターを目にした時はその場で立ちつくしてしまった。「人間やん。おっさんやん。なんか暑苦しいやん。」とつぶやきながら。結局今に至るまで映画は全く見ていない。大昔、ビデオ屋で働いていた時に確かアニメ版の指輪物語があったように思う。記憶がちょっとおぼろげだけど。実写をトレースしたような手法だったんだけど、あれはそんなにショックを受けなかった。なぜだろう。やっぱり実写ってのがなあ…。挿し絵のイメージも強かったし。たとえば、たとえばだよ、ムーミンを実写で映画化したと思いねえ。そんな違和感。
そんなこんなで、池袋ウェストゲートパークは最後まで見られるかどうか、ちょっと自信が無い。
世の中には二種類の人間がいる。 激辛のししとうに当たる人間と、当たらない人間だ。 当たらない君たち、諸君は自分の幸運にもっと自覚を持つべきだ。はひー。
煮付けで、天丼で、焼鳥で。 歩いて、車で、スプートニクで。ちがう。はひー。 カプサイシンの不意打ちにのたうちまわること数知れず。
京野菜の「万願寺甘とう」、約20センチの巨大ししとうだが、これでも当たったことがある。巨大ハラペーニョか。「甘とう」のくせに。はひー。
今日は会社の歓送迎会があって、割烹の座敷でお刺身だとか、鴨の鍋だとか。お店は古い民家だし、特に変わったメニューでもないけれど、真っ当に美味しいところでした。鍋のお餅がとても美味しくて幸せでした。
エシャロットにお味噌をつけて食べるのが美味しくて、バリバリかじっていたら自分で自分が臭くてたまらん。電車では口を開けないようにして、帰ってすぐに歯磨きしたんだけど。今もかなり臭い。このまま寝たら布団や枕が臭くなりそうでまずいなあ。やっぱ生のネギ類は強烈っす。
昨日の日記が「ああ、泣きたい」で終わっていたからというわけではないけど、今日は会社帰りにちょっと泣ける映画を観てきた。
この間観た10ミニッツオールダーで気に入って、チェン・カイコー監督の映画を観てみようと思っていたところに、なんだか気持ち悪いくらい良いタイミングで目黒シネマに「北京ヴァイオリン」が来てた。しかも最終が7時過ぎからだからちょうどいい。
一度家に帰って身軽になってから行こうと、ダッシュで帰宅。定時が5時半で、5時40分にはエレベーターに乗ってた。そうすると6時過ぎには家に着いてしまった。最速記録かもしれない。余裕で食事してから映画館へ。
この映画は、本当に映画館で観て良かったと思う。ビデオで観なくて良かった。目黒シネマは、特に音響がすばらしいということも無い普通の映画館だけど、それでもあの感動はうちの14型テレビデオじゃ味わえなかったろうな。弦楽器の音って、なぜか心をぎゅうっと鷲掴みにするのだよ。ストーリーも泣ける話だけど、音だけで泣けた。
3月の目黒シネマはなかなかのラインナップだからまた行こうっと。割引券もらったし。そういえばツタヤからも3月中頃まで何回でも半額っていうチケットが送られてきたから、映画三昧週間は当分続きそう。
2004年02月24日(火) |
椅子が悪いわけじゃないんだけど |
私の部屋は、なぜか何度引っ越してもいくら家具をシンプルモダンにしても、ばーちゃんの部屋のようだと人は言う。
しかし、去年手に入れたこの椅子だけは、ばーちゃんとは言わせない。このデザインと座り心地に惚れ込んだのだ。
で、背もたれに四角い穴がたくさんあいてますね。背もたれを押して椅子を動かしたりすると、ここに指がズボっと入ってしまうことがあるわけです。素材は樹脂だし、別に怪我をするわけでもなく、全然気にしてなかったんです、普段は。普段はね。ネイルサロンで爪をぴかぴかにして帰ってきた次の日じゃなければね。ああ、泣きたい。
2004年02月23日(月) |
朝ご飯みたいな晩ご飯 |
最近ちょっと外食が多かったりして、割とパワフルだったりジャンクだったりな食事が続いてた。というわけで今日は思う存分年寄り臭い食事にしてみた。
目刺(背黒イワシ) 椎茸とシシトウの焼きびたし ほうれん草のおひたし 納豆 実山椒の佃煮 味付海苔 ご飯(雑穀を混ぜて炊いた)
深く考えずに好きに作ると、昼であろうと夜であろうと「旅館の朝ご飯」みたいなメニューになってしまうのは何故。まあろくに調理しなくても済むっていうのもあるんだけど。
私の秘かな愛読書、それは「家庭のおかずのカロリ−ガイドブック」である。いや特にカロリー計算をしたりしているわけではないが。
この本は、食品群別・素材ごとに基本的な家庭料理がいくつか写真で紹介されていて、巻末にすべての料理のレシピが載っている。まったく普通の、ことさらレシピなんて書かなくていいような料理が殆どなのだが、552種類の料理が律儀にすべて書いてある。
例えば第1群のトップは鶏卵で、1番の料理は「生卵」である。写真は、器に卵が割り入れてあって、醤油がたらしてある。巻末のレシピを見ると
材料(1人分) 卵…………1個 しょうゆ…………小さじ1/2弱
作り方 器に卵を割り入れ、しょうゆをかける。 *卵は意外に日もちがよく、1〜2か月は充分に冷蔵保存できるが、生で食べるときにはなるべく新鮮なものを選ぶ。
お、おもしろい。木綿豆腐の冷奴と絹ごし豆腐の冷奴のレシピに微妙な記述の違いを見つけたりするのも嬉しい。
もちろん実用としても、私が好んで食べるいわゆる「年寄りくさい料理」満載だし、料理のバリエーションを思い出すためにも役に立っている。最近の体重の増えっぷりを考えると、本来の使い方であるカロリー計算をした方がいいんじゃないかとも思うし。この本は手放せないわ。
ぐーぐー寝てしまうサロン。ではなくてネイルサロンだ。初体験であった。なんかもう、自分の手じゃないみたい。惚れ惚れと見入ってしまうわ。
今日は友達と銀座へ。INAXギャラリー「漂着物考展」の最終日だった。見よう見ようと思ってたのにいつのまにか最終日。おかしいなあ。でも終わる前に気づいてよかったよ。レポートは別途。
その後松屋銀座の中のネイルサロン。私は普段あまりマニキュアをしないけれど、実は結構好き。しかし塗るのがどうもうまくいかないのと、仕事で指先をぶつけたりしてすぐにダメになるのでついつい面倒になって。爪の手入れを人にやってもらうっていうのは、なんだかちょっと貴族的な感じがしていい気分だ。それになにより出来上がりの美しさが感動的だ。
友達と二人で、マニキュア塗り立ての両手の指を広げて胸の前でひらひらさせながら歩く。きっと変な奴らだと思われたろうが、乾くまでは気が抜けない。そのままの状態で松屋の向いのアップルストアに行ってiBookを物色する。4月に出るiPodミニ、付属品一式全部が別売だと判明してショックを受ける。店の人からも、それだったら付属品が全部ついてくる20ギガのを買った方がいいと勧められてそうしようかなあと思いはじめる。3月まではiBookのメモリをフルまで増設が半額くらいになってるらしいし。
晩ご飯は、せっかく銀座だから老舗の洋食とか行こうか、てなこと言いながら、ふらふらと店を探して歩く。煉瓦亭は並んでたのでパスしたりしているうちに沖縄料理の看板を目にする。途端に一瞬にして気分は沖縄料理。吸い寄せられるように店に入ると満席。でも有楽町の姉妹店を紹介してもらってそちらに行くことにする。もう沖縄料理以外食べたくない気分になってた。島豆腐とかゴーヤチャンプルとか食べる。スパムミートの串焼ってのが美味しかった。油が全部落ちてこんがりしてて。
…それにしても洋食はいったいどうなったんだ。
うーんと、喫茶店に関する新たな謎に直面して頭を抱えております。
職場の近辺は、どうも喫茶店には恵まれない地域で困ったもんです。神保町時代と比べるから余計にそう思うのかもしれないけど。まあチェーン店はひととおりあるので、朝はドトールに行ったりするんです。ドトールのコーヒーは割と好きなんですが、会社帰りにゆっくりする雰囲気じゃないですよね。 カウンターの中から、なんかこう ぶっしゅーーーーーぎょぼぎょぼぎょぼ ぶっしゅーーーーーー とか、とんでもない騒音がするし。 なぜかテーブルは必ずぐらぐらするし。
で、入ったことのない喫茶店をひとつ見つけたので行ってみました。これがまた突っ込みどころ満載のいい店でした。
外見はとりたてて特徴のない、こだわりも無さそうな普通の喫茶店です。店内も明るくて小ざっぱりした感じで。メニューは軽食が充実していて、飲み物もクリームソーダやミルクセーキがあるような、そんな店です。店員は女性が二人。一人がキッチンに立ち、一人が運ぶ。この二人は、一瞬の沈黙も許さずお喋りを続けていました。
中国語で。
と、とにかくこういう店に来たらナポリタンを頼んでみます。絵に描いたようなオーソドックスなナポリタンでした。ハムと玉葱とピーマンでケチャップ味。粉チーズとタバスコがついてくる。フォークは紙ナプキンに包まれて。ただ、
お皿が景徳鎮のホタル焼。龍の文様。
そしてさらなる喫茶店の謎に直面。
ワカメスープがついてきた。お椀で。
吉祥寺のロゼで味噌汁に脱力したのはついこの間です。長い喫茶店人生であれが初めてでした。なのにまた。ワカメと玉子の中華風スープ、胡麻油が落としてあって美味しいんですけどね。もしかして私が知らなかっただけで、喫茶店界には軽食に椀ものを付けるべし、という流派でもあるんでしょうか。教えて喫茶店の偉い人。って誰だろうそれは。
2004年02月19日(木) |
ちょいと、こんちは。 |
衛星放送で小津安二郎特集をやっていたけど、うちは地上波のみなので指をくわえて見ていたのだ。いや見られなかったんだけど。
年末に帰省した時に「お早よう」を観て、この間は同僚が録画したテープを借りて「麦秋」を観た。ストーリーは、まあ小津映画の様式美だから今さら語ることもないけど、喋り言葉がおもしろいなあと思って。
50年くらい前の東京って、みんなこんなに早口だったんだろうか。よく喋るし。ほんとに子供が「〜だい」とか「ちがわい」とか言ってたんだろうか。というようなことを友人宅で論じていたところ、友人は小津映画では「ちょいと」っていう言葉がツボだったそうだ。うん、「ちょいと」って言いながらよく人が訪ねてくるなあ。私は「こんちは」が気になった。すごく早口で、「こんちゃ」に近い発音。やっぱり挨拶の言葉がかなり変化してるのかなあ。
そういえば東京に引っ越してきた時、周りの人の言葉を聞いてドラマみたいだと思った。子供まで東京弁だと感動した。「おっこちる」がツボだった。
恵比寿のツタヤに行った帰りに、ふとラーメンが食べたくなってガーデンプレイス近くの「ちょろり」という店に行ってみる。基本のラーメンを食す。
うーん、微妙。まずくはない。
スープはあっさり、しっかり醤油味。揚げネギが載ってて、香ばしい香り。 ただ、スープがちょっと薄い感じ。塩加減じゃなくて、だしが薄い。で、なんか甘い。ちょっと化学の味。もうちょっとコクのある方が好みかな。麺は細めで美味しかった。
店の空気は全体にやる気のない、だるくていい雰囲気なんだけど、それにしては内装が中途半端に民芸調ウッディだったりするのが残念。食べてる最中に、店の入口からピザ屋の配達がやってきたのには驚いた。店員のまかない用らしい。この店には裏口というものは無いのか。
まあ、ラーメンは本当に個人の好みだからねえ。 私としては、おつまみを取ってちょっと飲む、っていう使い方がしてみたい店でした。
スマッシング・還付金ズ。
うはははははははははは……すまん悪かった。
今日の夕食は、同僚を二人お招きしてピエンロー鍋。 ピエンロー鍋っていうのは、妹尾河童さんの本に出てきた中国の鍋料理です。今冬に初めて作ってみたら、ハマった。
メインは白菜。あと上等の胡麻油と良い塩があれば、失敗しようのないシンプルな料理です。レシピの方に書くほどのこともないので、ここで紹介してみます。火にかけて放っておくだけです。ぜひお試しを。
前もってすることは、干椎茸を戻しておくことだけ。 鍋に干椎茸の戻し汁と水を張り、大量の白菜、干椎茸、鶏のもも肉、豚バラ肉、そして大さじ4杯くらいの胡麻油を入れて、蓋をしてひたすら40分煮ます。白菜がトロトロになったら、もどした緑豆春雨を加えてしばらく煮て出来上がり。
食べる時に、各自の器で塩と唐辛子を煮汁で溶いてタレを作成します。今回、同僚の発案により粗挽きの黒胡椒でも試してみたら、これも大変美味でした。
〆はうどんや雑炊にしますが、今日の黒胡椒でラーメンもいけるかもしれないと思いました。次回試してみよう。
池袋で「10ミニッツ・オールダー イデアの森」を観る。こちらのラインナップは
ベルナルド・ベルトルッチ/マイク・フィッギス/イジー・メンツェル/イシュトヴァン・サボー/クレール・ドゥニ/フォルカー・シュレンドルフ/マイケル・ラトフォード/ジャン=リュック・ゴダール
こっちはテーマが「時間」というだけあって、抽象的というか観念的というか実験的というか、そういう作品が多かった。昨日観た方が映画らしいのが多かった。
ベルトルッチはさすがに巨匠。10分で大河ドラマ作っちゃうなんて凄い。 マイク・フィッギスという監督は知らなかった。画面四分割で実験的。 イジー・メンツェルも知らない人。チェコの老優が題材。若い時からずっと俳優をしている人らしくて、老いの過程がフィルムに残ってるってのも因果な商売だなあと思う。 イシュトヴァン・サボーも知らなかった。ドラマとして割とわかりやすい。たった10分で人生こんなに変わっちゃった、ていう。 クレール・ドゥニのは、もうひたすら哲学者が時間について語るのみ。この監督も知らないと思ってたら、「ガーゴイル」の人だったか。ツタヤで見かけて気になってて、今度借りようと思ってたのだ。 シュレンドルフは、ちょっと難解。そして重い。この監督は「ブリキの太鼓」のイメージが強烈すぎて。 ラトフォードはSF。「イル・ポスティーノ」の印象が強かったので意外な感じがしたけど、そういえばこの人、「1984」を映画化した人だった。テーマが時間だから、もっとSF調のが多いかと思ったんだけどこの人だけだった。 そしてトリのゴダール。いやもうとってもゴダールでした。1分の映像を10本作ってコラージュ。そしてやっぱりわけわからん。
映画を観たあと、池袋の近くに住んでる友達の家に行って、ストーンズのDVD4枚組のうち1枚を観せてもらう。ドキュメンタリーの部分。ストーンズって、もうキャラクター設定(?)が確立してるから、こういう裏話みたいなのが面白いんだよねえ。ロン・ウッドの「俺は“新しいメンバー”だけど、もう30年経ってるんだよ…」に腹抱えて笑う。30年間ずうっと新しいメンバーって言われ続けてイヤだったろうなあ。
今日は夜にあとビデオ2本観る予定。なんかいくらでも観られるぞ。ビデオの感想はまたぼちぼち書こうっと。
今週末は映画三昧にしようと決めた。
今日は恵比寿で「10ミニッツオールダー 人生のメビウス」を観る。やっぱり初回上映は空いてていいや。この映画はオムニバスで、蒼々たる監督陣の10分ずつの超短編集。何て贅沢なんでしょ。
「人生のメビウス」と「イデアの森」があって、今日観た「人生のメビウス」のラインナップは
アキ・カウリスマキ/ビクトル・エリセ/ヴェルナー・ヘルツォーク/ジム・ジャームッシュ/ヴィム・ヴェンダース/スパイク・リー/チェン・カイコー
http://www.10minutesolder.com/ (注:音が出ます)
カウリスマキは、いつもの。いつものキャストでいつもの雰囲気。10分だろうが2時間だろうがおかまいなしなところが凄い。 ビクトル・エリセのは、一番オーソドックスに「短編映画」らしかった。 ヘルツォークはドキュメンタリー。1980年頃まで外部との接触を拒んできたアマゾンの部族の話。その後の20年で、あっけなく滅びてゆく。 ジム・ジャームッシュとヴィム・ヴェンダースが続いてたんだけど、やはりヴェンダースが師匠の貫禄を見せつけてました。 スパイク・リーもドキュメンタリー。ブッシュとゴアの大統領選の時の情報操作のこと。やっぱりな、て感じです。 チェン・カイコーは、個人的には一番なじみが薄かったんだけど、すごく良かった。他のもビデオ借りて観ようっと。
お昼過ぎに帰ってきて、夕方からはビデオで「麦秋」を観る。夜は「ムーンライトマイル」を観る予定。これは予告編で流れてたストーンズのムーンライトマイルが懐かしかったというだけの理由で借りた。どんな内容か全然知らない。
明日は池袋に「10ミニッツオールダー イデアの森」を観に行く。
これくらいやれば映画三昧といってもいいかなと。なんかちょっと禁断症状だったのよ。
最近どうにも眠くて眠くてしょうがない。え、いつもじゃないかって?はいすいません。それにしてもいつも以上に眠い、ていうか睡眠時間が長すぎ。普通の平日で11時くらいに寝てしまって、次の日8時まで起きなかったり。
昨日は、ちょっと遠出する予定だったのだが急遽キャンセルになったので、10時頃に起きて昼に蕎麦を食べに出て、帰りにツタヤに寄ったりして帰ってきたのが3時頃だった。さて借りてきたビデオでも見るかな。と思ったら寝てました。起きたら夜。しかたがないのでご飯を食べて風呂に入ってまた寝た。普通に今朝7時半まで寝てた。ということは昨日私が起床していた時間は約6時間ってことですか。
まあ別に忙しい日々を送っているわけでもないからいいんだけど、睡眠時間のせいで読みたい本やら見たい映画やら弾きたい楽器やらがどんどんたまってくるのがちょっと困る。
きっと春眠が精霊の試験を受けているのに違いない。古い話だな。 うる星やつらで、春眠という精霊が教室の全員を眠らせようとして大騒ぎになる回があったのです。 桜の舞い散る映像が目眩がするくらい綺麗で、私はその時初めて押井守という名前を記憶したのでした。
それはそうと今日もまた又吉カーが会社の前を通った。職場はビルの20階だけど、あの節回しが聞こえてきたので窓から見下ろしてみると、やはり。 会社の前で信号待ちしてた。しかもぐるぐる回ってるみたいでまた戻ってきたり。 20階まで聞こえるってことは、相変わらずの爆音なのだねえ。でも選挙でもないのに、誰を地獄の火に投げ込んでいるんでしょうか。あまりの爆音で何言ってるのかわからないのが難点。
参った。参りました。
もともと喫茶店が好きで、ただし好きっていうのは必ずしも美味しさとか居心地の良さとかを求めることではないのです。 変な店、ものすごく不味い店、とてつもなく古い店、などを見つけるととても嬉しいのです。京都・大阪・東京と、様々な妙な喫茶店を見つけては入ってきました。
最近、信頼できる筋からの情報により、吉祥寺にかなり高レベルと思われる店があると知りました。筋って何。その店の名は「ロゼ」。この間の日曜日、吉祥寺に行ったので寄ってみました。
まず立地がすごかった。地下はスロット屋、一階はゲーセン。そのビルの二階に上がって行くと、まず見えるのは…資材置場?真っ暗なフロアに、何だかよくわからない什器や資材が山積みになってます。そりゃあもう怖いですよ。腰が引けます。腰が引けながらもフロアに立って後ろを振り向くと、そこにロゼがあります。
ペナペナの枠にビニールを張ったドア(?)を押して恐る恐る店内へ。立地についてはテナントだからやむを得ないのかとも思いましたが、ドアを見て「ああ、ここはこういう店なのだ」と納得してしまいました。
店内では年配の常連客2名とマスターが、オレオレ詐欺について大音響で語っていました。 ナポリタンを頼んだら、味噌汁がついてきました。あぶらげとワカメ。 12時からはAMのNHKラジオニュースが流されました。 後から入ってきた常連さんの「カレーうどん」の注文に、マスターは「うどんは面倒くさいんだ」とおっしゃってました。 あまり業務用食材は使っていないようです。ハンバーグを一度に3キロこねるというような話でした。 店の雰囲気とは裏腹に、コーヒーも食事も普通の味です。
何なんでしょうこの店は。完敗です。降参。クドカンは、ここでロケするといいと思います。
スーパーで「燻味塩」というものを見かけて、買ってみた。塩に燻製の香りがつけてあるもので、例えばこれをゆで卵にまぶすとあら不思議、燻製卵の出来上がり。他にも料理にちょっと入れると美味しくなって、なかなか便利だ。
しかしこの製品、日本製(製造者は目黒の萬有栄養株式会社)なのだが、袋に印刷してある解説が、どう見ても中国、韓国あたりの日本向け商品みたい。テイストとしては「ぢぬんをぐろぐろ回ります」と同じっていうか。別に誤字はないんだけど、文体が。
●生洋野菜、ユデ野菜、ユデ卵にふりかけるとほのかな燻製の芳香がついてすばらしい味になります
●チャーハン、ピラフ、カレーライスにふりかけるとすごくうまくなります
●マヨネーズやサラダ、ドレッシングに少し使用すると燻製の香味がついて、うまくなります
●キムチやピックルスに使用するとすばらしい漬物ができます
●ひき肉、ぎょうざ、カレー・ライスらに燻味塩を加えるとぐっと香味がよくなります
●燻味塩こそ、本当のかくし味であり、たべものの不快臭を消して燻香を与えます
「すばらしい」と「うまくなります」がけっこう癖になりそうな言い回し。特に「すごくうまくなります」が大好き。
ちなみに、料理しててこの燻味塩を少し手のひらに取って量を調節したりすると、その後何時間も手のひらに燻製のすばらしい香味が残ります。
ユビキタス社会。ユビキタス・コンピューティング。最近職場でこの言葉を目にすることが多くて、目にする度に必ず、例外なく、もれなく
ゆーびきーりげんまん、うーそついたらはーりせーんぼーんのーます、ユビキタス。
と頭の中で歌ってしまう自分が嫌です。
家電製品って、何故かいろんなものがいっぺんにダメになる気がする。トイレタリー製品が何故かいっぺんにストック切れになるように。トイレットペーパーとティッシュペーパーと洗剤買ったらもう持てないってば。
それはそうと、家電。この間からMacの調子が悪いと思ったら、他のものも次々と。
・ガスストーブ → 「運転」スイッチが効かない。ただし「おやすみ」スイッチで点火は可能。可能ではあるが一時間毎に切れるので面倒くさい。
・テレビ → 3チャンネルの映りが破滅的。いちばんよく見るチャンネルなのに。時々ちゃんと映ることもある。
・固定電話 → コードが中で一部断線してるらしい。角度によっては完全に音切れ。コードを振ると直る。
・MP3プレーヤー → 本体からリモコンまでのコードが断線。
…決定的にダメなのはMP3プレーヤーのみで、あとはなんというか、微妙な壊れ方ばかりだ。修理に出すほどでもないような、だましだまし使えるような。きっとこのままだましだまし使ってしまうんだろうな。
iPodは買うけど。多分。ということはiBookも買うのか。多分ね。間違えてPowerBook買っちゃわないようにしないとなあ。でもあのアルミ合金、美しいよなあ。いやいやでも値段が。
googleのトップアイコンは、季節の風物詩やら偉人の誕生日やらでデコレーションされることがあって、割と楽しみだったりする。
でも今日のはちょっとマイナーすぎると思うよ。 これを見て「ああそうそう、今日はジュリア集合を発見したガストン・ジュリアの誕生日だったねえ」などと思う人がいるというのか。そもそもこのデコレーションを一目見てフラクタル図形だと気づけというのも酷だよgoogleさん。
今ならトップアイコンをクリックするとキーワード「julia fractals」のイメージ検索に飛ぶようになってるんだけど、美しくて惚れ惚れするわ。
土曜日に鎌倉に行ってきた。 今までなんとなく機会が無くて今回が初めて。江ノ島は行ったことあるんだけど。
江ノ島と長谷の大仏を見て、最後に鎌倉、っていうコースだったので、鎌倉には夕方着いたんだけど、6時頃にはもう閉まる店が多かった。 喫茶店好きにはたまらん街だったので、次回はぜひ午前中から行って喫茶店のはしごをしてみたい。通りかかっただけでも2、3軒は行きたい店があった。今回行ったイワタ珈琲にもまた行きたいなあ。
かねてより鎌倉山納豆というのが気になっていたので購入。 こりゃ旨い。小粒も大粒も「充分醗酵してます」ていう香りがして、ねっちりしてるの。ねっちりとしか言いようがない。…ネッドホットチリペッパーズ、略してねっちり。ちがうちがう、こんな駄洒落のためにねっちりとか言ったんじゃないんです信じてください。
パルコミュージアムで「ビックリハウス祭 ビックリハウス住宅展示場」を見る。
実物が何冊か置いてあって自由に読めるようになっていた。さすがに初期のタウン誌のような同人誌のような趣のは知らなかったけれど、80年代あたりのは懐かしかった。そういえば当時は投稿者の名前に、住所まで載ってたんだなあ。他の雑誌でもそうだったような気がする。
展示は、決められた規格の段ボール製の小さな家を素材として、ビックリハウスに関わったいろんな人が作品を作っていた。印象に残ったのはコスチュームアーティストのひびのこづえさんの作品と、建築家のみかんぐみの作品。どちらも、どう見てもひびのこづえ、いかにもみかんぐみ、っていうところに感心した。もう何を素材にしようが関係ないんだなと。
しかし自分がそのまっただ中で経験したことが、歴史になっていくのは妙な気分だ。
「マーケティング」とか「潜在需要が」とか、そういったこととは全く無関係に、ただ面白いから、好きだからっていうイキオイで作ったようなモノが好きだ。プロレタリアートレストランが好きなのも根っこは似てる。路地裏から自然発生したようなモノが好き。
でもそれを時代の空気だとか何だとか理屈をつけて、後から歴史にしてしまうのはどうかなと思う。私はパンク第一世代なのだけど、これも大仰な伝説になりつつあって戸惑う。当時のパンクシーンのことを、私の個人的経験として書いておこうと思いながらなかなか書けないのはそのせいもある。あの頃は良かったっていうスタンスで書いてる人が多くて。
所詮はビックリハウス、所詮はパンクだぞ。そんなもんを大層に語るなよと私は言いたい。
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