前にも書いたように思うが 薔薇職人が俺様の食事をどこかへ忘れてきてしまった。 ある程度の備蓄があったので ひもじい思いをしないで住んでいたのだが、 とうとうその食糧もつきようとしていた。 本来なら、ここで薔薇職人が責任をとり、 自腹を痛めて俺様の食事を調達しに 奔走するのが筋である。 ところが、ヤツは 「今日はお金がないんだよ」 などと情けないことを言い、寒空の中 病人のMILETに俺様の食事を買いに行かせたのである。
俺様がいつも食しているドライフードは 近所のスーパーには置いていない。 MILETは吟味に吟味を重ねた挙げ句、 いつもとまるで違う食事を買ってきた。 「今日と明日の分があればいいからね」 と言いっていたが、 俺様は別に、毎日これでも構わないのだが。
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