にぎやかな部屋。
『にぎやかな部屋』、というのはわたしの好きな作家・星新一の著書です。
以前古本でどさーと星新一ばかり買って、今日やっとこの本にたどりつきました(笑)。 で、なんでショートショートの作家の本を日記に出してきたかと言うと…! この本、ショートショートじゃないんです。 読んで半分くらいまで気付かなかったんですが(なんで終わらないんだろう??とは思ってた)、最後まで"星新一節"が続くという長編なんです。
戯曲用として書かれたこの作品は、まぁ、早い話がドタバタコメディー。
あるマンションの一室で、高利貸しをやっている夫、そして同じ部屋を模様替えして霊感占いをしている妻。そこにやってくる人物たちとの様々な人間模様。 普通と違っているのは、「人間」と「霊魂」の世界があり、人間達には見えないが、各人に1体ずつ「霊魂」がとりついているという設定。
老紳士・心中したカップル・大奥の女・若侍…などなど霊魂のキャラクターや身分・死んだ時代は様々。 それに取り付かれている分だけ人間も出て来るわけで、その部屋は『にぎやかな部屋』になるという訳です。
オチも星新一だなぁ(どんなだ)と期待を裏切らないお話で、小説としてでなく、若い劇団かなんかでやって欲しいようなカンジです。
ショートショート読みなれてる自分にはちょっと長くていらいらしたかも。(ほめるかけなすかどっちかにしろ)
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