■日々コレ精進ナリ■

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ニュージーランド旅行記、合計180KB。
それを全部PCに打ちこんだおばかさんの戯れ言。
その一覧はトップページにあり。

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2002年05月05日(日) 都心部だから出来ること、出来ないこと

 何やら、日本では夏日(25度以上)を記録したらしいけど、こちらは相変わらず涼しい──というより寒い。今日もNelsonに滞在し、ひたすら外を歩きつづける。

 「Miyazu Garden」という場所を見つけてそこまで行ってみると、なるほど日本庭園ふうの雰囲気が造られている。Miyazuとは、京都府北部の宮津市のことで、Nelsonと姉妹都市協定を結んでいるらしい。もともと日本の庭園というのは管理が大変だと聞いているので、ほとんど手が届かず草がボーボーだったりとそれほどキレイではなかったけど、趣はあったかな。

 久々にEメールの整理を行う。今まで15分で2$とかバカ高いインターネット接続しか出来なかったから、ここぞとばかりにEメールを送信しまくる。メールくれてた皆様、長い間お待たせしましたぞ。

 日曜だし特にお店も開いてないからLOTTOの店でインスタントくじを買ったら5$当たり。仕事のことに関してYHAの係の人に聞いてみると、リンゴの収穫期が終わりとのことらしく、今から探すのは無理があると言われ、あっさりあきらめる。あきらめ良すぎか…。


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そんな日のWEB日記はこちら。↓



==(05/05)あーくだらん日記は消せ!(えっ俺)==


ちょっと冒険心でエンピツのランダムジャンプ久々に使ってみたんです。
まー、見事なくらいにつまんないサイトばっかりひっかかりました。

「昨日は社員研修のヒマにケイタイでEメールしてましたね。」

そんなことをいちいちWEBスペース使って公開すな(泣)



で、役に立つかワカンナイし、他人にとってはそれこそツマンナイ本題。

何やら、小泉首相が現在ニュージーランドに来ていたとのコトらしいんですが。

なんせバックパック旅をしてると、テレビや新聞なんぞ読む余裕がないんですよ。
(じゃあ日記更新なんかしてんなよって言わないで、あー言わないで)
いやまあとにかく、ネット上の新聞で見た記事によると、

「民営化された郵便事業があるニュージーランドを見習おうと思ったが
実際はあまり利用されてない事実に首相困惑」


とかそんな感じだったと思う。

確かに、ここニュージーランドには大きくわけて3つの郵便事業がある。

一つは国営事業である"NewZealand Post"、色は赤。
二つめはこれも赤基調の"FASTWAY"、
三つめは、俺も最近知った"Universal Mail NZ"だったかな。青色基調。

けれど、今まで俺が利用してきたのは全て"NewZealand Post"。
入国当初はそれしか存在してないと思ってたし・・・。

実際、郵便というものに関しては
『はがき/封書』『小包』そして『国別』
の差別化さえ出来てれば問題ないんじゃないかなー?と俺は思う。

どうでもいいけど、なんで船便なくなっちゃったんだよニュージーランドよ!
小包郵送、エコノミー便でも高いよ。


2002年05月04日(土) 宙ぶらりん状態は体に良くない

 なんかここへきて目的を見失ってしまった気がしないでもない。

 一通りのことはやってきたし、今から北島に向かうとしても、お金は足りないし仮に何かの仕事を探そうと思っても、俺の英語力ではどうしようもないだろうし。
 どうも全てが中途半端なように思う。まあ1年の滞在可能期間のうちの半年が経過しただけだから英語力のなさを考えれば当然といえば当然だが…。しかし、それにしてもうまく同化できない。うまく表現出来そうもないけど、外にいても家にいても一緒のような気がする。結局周りの人間とどうしても馴染めなくて悩んでしまってる日本での自分が、ここに来て加速されただけのような。言葉が通じないゆえにさらにそれが進む。あーあ、何しに来てんだろ俺。

 仕事出来るビザを持ってるのに仕事もせず、他人の話を聞いたら聞いたで「あーこの人はやっぱりスゲエな、所詮俺なんか…」と思い、堂々巡り…ワケわかんねえよチクショウ。

 今日は、Center of New Zealand(ニュージーランドのヘソ)に行って、Abel Tasmanの広告やら見て1日終わりだっちゃ。


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映画の話も綴った当時の日記はこちら。↓


==(05/04)映画は一体どうなっとるんだ!!==


さて、昨日は映画館なんぞに寄ってみたんですが、いよいよ
日本との比較ができなくなってきました。

邦題と原題との違いもあって、日本とNZ、どっちが早く上映されているのやら?

ちなみに、ここで上映されている映画は

「COLLATERAL DAMAGE」(6th dayに次ぐシュワ主演のハズシ作っぽい)
「ICE AGE」(CG。ネズミ?が主人公っぽい)
「AMELIE」(フランス映画。23歳のフランス女性の物語らしい)
「WE WERE SOLDIERS」(小説の映画化。メルギブソン主演)
「A BEAUTIFUL MIND」(ご存知オスカー受賞作、ラッセルクロウ主演)

など。今調べたところ、「COLLATERAL DAMAGE」は原題そのまま
「コラテラル・ダメージ」で意味もヘッタクレもなく上映されてるみたいですな。


売る気あるんか。


で、日本ではどうやら未だ「MONSTERS INC.」が人気らしいとか?
なんか「Lord of the Rings」よりも上?アホかーーー!!
まあジャンル違いなんでなんとも言えないけど・・・。
なんやゴールデンウィーク商戦とかで、子ども連れを狙ってんのかいな。
あー・・・なんでも稼ぎに走るそんな雰囲気がイヤ(泣)


よりによって、ホンジャマカ石塚&爆笑問題田中って。
ネタになってないぞ。


2002年05月03日(金) お仕事は探しませんよ

 "Paradiso"は確かに朝食もついてるしそれなりにきれいだし良いんだけど俺の感性に合わないだけの話だということで、朝からYHAに移動し、前日のチェックアウトの客よりも早く9:30にチェックインしてしまう。

 荷物を置いた後、街並みを歩きまわる。まずは今までためた写真の現像、そしてそれをまとめるアルバムの購入、それから食料(ビールも)。貯金が減ってきたのでトラベラーズチェックの両替、で残り15万円+1,800$+クレジットカードに幾らか。

 そういうことをしてからCounsil(カウンシル。役所…かな)へ。どうやらぶどう採りの仕事があるとか、ないとか。でもあまり本気で考えてない自分がいるので、詳しくは聞かなかった。この先向かうであろうBlenheimブレナムのほうがなんとなく仕事多そうな気がしたし。

 それからも歩き回り、昼飯を食べにYHAに戻る。例外なくここでもVisitor's Bookを読み漁る。で、立ち上がると「ぐぅッっ!!」未だ筋肉痛がひどい。2日前からずっと太ももが痛む、年・・・なのか?

 今日は散歩ばっかりで1日終了。Nelson Lakesでの無茶な山歩きが響いてるようだ。



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この日もWEB日記書きました。↓


==(05/03)やっぱりアジア系は見た目で損。特に男。==


ようやく余裕のあるネットサーフィンが出来るのでうれしいかぎりでございます。

さて、5月1日には私は山小屋にいました。
そこには「Visitor's book」というものが存在します。
これはそこの山小屋(Hut)に訪れた人が何泊する、何人グループで来ているか、
という事実を書くもので、まあもちろん一切書かない人もいますが、
基本的に書いてくれというコトになってます。

で、その日は一日滞在予定にしてたので、そのV.B.の訪問者の国別ランキングなんぞを
調べてたんですよ。(どんだけヒマやねんとか言うな)

12月末から、4月上旬までの総訪問者は、計算してないけど、およそ800人。
まあもちろん、トップはニュージーランドの人ですけど、以下、
イスラエル、ドイツ、U.K.、U.S.A.(Hawaii州の人もいた)、オーストラリア、オランダ、
そして日本です。実に8位。ちなみに9位はカナダだったかな。

都心部であれだけ日本人を見るのに、日本人たったこんだけですか!?
と、ちょっとだけ疑問に思ったのであった。

いや、いいんですよ、都心部に集中するのは。第一俺も南島の中心地である
Christchurchが好きだし。けれど、あまりに偏りすぎかな・・・って。
少しさびしく感じてしまいました。


ちなみに、意外なラインとしては、韓国人とスリランカ人が一緒にトランピングしてたという事実。


当然!!!!!中国人はいませんでした。いませんでした。いませんでした。


2002年05月02日(木) Nelson・夢と希望が渦巻かない

 朝起きると下半身と肩が痛む。やはり山歩きで無理をしすぎたみたいだ。今日は久々の(町でなく)街であるNelsonネルソンへ突入。途中のMotuekaモトゥエカもいい感じだったけど、Abel Tasman Track(エイベルタズマン・最も訪問者の多い国立公園)に行く気はないので通過する。15時ごろNelson中心部に到着したが、今日滞在予定の"Paradiso"の宿まではバスで送ってくれないようだ、うーむ…。

 バスを降りて、10分弱ほど歩いてたどり着くParadisoというバックパッカーズは…

でかすぎ!落ち着かん。

 こりゃ明日はYHAに移動だな(今までYHAでハズレというものを引いてない)。Nelsonはそれなりの街(南島4番目、6〜7万人とされる)で、大抵のスーパーマーケットやその他雑貨店は揃っている。Chrsitchurchではなくここを滞在地にする人が多いのもうなずける気がする。明日はここの良さを見つけることにするか。フルーツピッキングの仕事の件もあるしな。

 ちなみに、今日からいろんな映画が公開された。中でもコマーシャルで印象に残っているのがシュワ主演の『Collateral Damage』。どうやら日本でも『コラテラル・ダメージ』という意味もヘッタクレもないカタカナ題名になってしまっているらしいが。



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その時の時事ネタも含まれた日記はこっち。↓


==(05/02)お久しぶりの日本語だぁ!!!==


全然更新しない日記なのに、何人かの方が見てくださってて・・・。

まことに申し訳ない!!

久々にゆったりとネットを見てたら、
なんと阪神タイガースが首位を走っているですと!?うへぇ!?
17勝9敗1分で、そんな成績で、しかも昨日は負けたって??それで貯金8??

びっくりです。

近鉄は黒星先行だし、どうなってんだ。



ということで、現在私はNelsonという南島の北部の町にいます。
ここは南島で4番めに大きな市とされてます。
よって、久々に日本語で更新が出来る!

しかし!!あまりに書きたいことが多すぎて、
今何も書くべきことが思い浮かばない(泣)


あ、そうだ、昨日の日記に書いたことで、
「信号機」が見られる、とつづりました。

これ、どういう意味かというと
先月頭に寄ったInvercargillから今日いるNelsonまで、
西側の道には全く「信号機」が無いんです。本当です。

そして、おそらくNelsonからChristchurchまで、再び信号機は現れない模様。

どんな国だ!まったく。

うー、せっかく日本語で綴れるというのに、ロクな内容が浮かばないよーママー(泣)




追記(02年11月21日)

今年のプロ野球って全然面白くなかったなぁ…
情報全然入ってこなかったし、独走だったし。


2002年05月01日(水) もっとも長かった1日

 関係ないがMay Dayである。朝起きると

「うわぁ・・・」

雨だ。とりあえず朝食をとりながら今後の予定を考える。

1.ここにもう一泊して天気が良くなるのを待つ。
2.無理矢理予定のコースを突き進む。
3.来た道を引き返す。

 俺の性格からして2は有り得ないので、1と3で迷うものの結局「1.もう一泊」を選択。あー今日はヒマだなあ。山小屋には必ず置いてある訪問者名簿を見て思った。国別ランキングでもしてみるか、と。(結果は5月3日の日記(下部)を見てくらはい)

 集中して調べていると、いつの間にか外の雨が雪に変わっていた!9時くらいからずっと降り続き、1時間も経つとあたりはすっかり一面真っ白になってしまった。これから行こうとしているコースはただでさえ危険性が高いというのに、雪となっては…。昨日の少し凍った路面のことを思い出す。雪がとけてきて翌日それが凍ってしまったら、景色を見るなどと悠長なことは言ってられない。

 泊まっていた10人グループも俺と同じようにどうするか待っている様子で、彼らが進むようであれば俺も彼らと同じコースを進もうと思う。どうやら麓に下りるつもりらしく、俺が昨日歩いてきた道を逆に進むようだ。うーん…安全性を求めたらこれが一番の策かも。とりあえず雪もやんだし天気も良くなってきてるしな。結局先の選択肢の3番を選ぶことになる。

 ということで、なんと12:30から今日のコース開始、ずいぶん遅い出発だ。一気に下り、川沿いの分岐点には4時間のところを2時間40分で到着。この時15:10。「ここまで来たからには一気に町まで戻っちまうか!」と思い軽く休憩を終えたあと行動再開。ちなみに、ここから別の道を行けば2日前に泊まれなかったLakehead Hutに2時間で着けるが…ここからおよそ4時間の道のりを3時間で歩けばちょうど日が沈む頃に宿に戻れる、と考えた。それプラス最後の1時間ほどは車道だからなんとかなる、と。


 が、この“町に戻る”という選択は結果的に失敗だといえよう。雨が再び降り出したからだ。


 雨具をまた着てひたすら歩く、歩き続ける。雨が降ってきて1時間後のおよそ16時、2日前泊まったColdwater Hutに着くが誰もいない。暗くなっていくのが18時前後なのでここで立ち止まるのも手だけど、この時間で誰もいないということはこの先誰かが来ることもなさそうで、俺一人ではあまりにも寂しすぎる。


小屋を離れ、目指すは今日の宿のみ!こうなると町まで立ち止まれるような場所はない。


 ひたすら雨の中を突き進む。俺は過去の経験上雨音を聞くのが嫌いになっていて、フードをかぶると雨音がポツポツ聞こえてしまうので、かぶらずに歩く。もちろん頭はびしょびしょ、そのしずくが服の中に入ってきたりして、もうメチャクチャな状態。たぶん発狂していたと思う。「クソー!頼むから雨やんでくれーぇぇえぇ」とか誰に向かってでもなく言ってたし。


歩けども同じ道、そして雨。もはや半泣き状態で歩いていた。


 かなり暗くなってきた頃、なんとかして車道に出てこられた。しかしここは本車線からスキー場へ行くための道なので車は一台たりとも通らない…この間が異常に長かった。時計を見るほどの余裕もなかったけど、1時間は余裕で歩いていたんじゃないかな。そうしているうちに日もほとんど暮れてしまって、懐中電灯を取り出す。


街灯ひとつない暗がりの道を一人歩く男、この状況は非常につらい。


 そして、ついに明かりが見えた!本車線の分かれ道だ!!ここまで辿り着けたなら、あと3kmほどあるけどなんとかなるか…。けれどそれでも車が通らない。初めて来た車は反対方向からやってきた。懐中電灯をブンブン振り回し、その車を無理矢理止める。その車はトラックで、「反対方向だけどSt.Arnaudの町に行きたい、お願い!」と懇願すると運転手からOKの返事をもらい(やった!)、荷台に乗り込んだ。数分後の18:40、あっさりと宿に到着。この時ほど車の速さに感激したことはないかもしれない…!!運転手は「宿はちゃんととれてるかい?」と満室だったときの心配までしてくれて本当に嬉しかった。幸い宿は空きがあって無事に泊まれた。今までのズタボロの恰好から別人のようにリラックス。

 途中で「俺は生きて帰れるのだろうか」と本気で思ったけれど、なんとかなるもんで。でももう二度としたくねえよ!

 あとで計算したら、4時間+1時間+2時間+1時間で8時間の行程を6時間で歩いたことになるみたいだ。よくがんばったなー俺。心の中の最も長かった一日、ここに完結。


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無事に戻り、落ちついた時に書いた日記。↓


==My plan has changed.==
予定は変わった。

Now,I'm in St.Arnaud.
今俺はSt.Arnaudセント・アーナウドにいます。

Huh!?Where is that!!?
はー?どこだそれ?
Here is very very local town.
ここはものすごい辺境地。
I cannot meet any other Japanese people.
俺は他の日本人を見つけられてません。

Next,I'm going Nelson.
次は、いよいよNelsonネルソンへ向かいます。
Wow! I can see "road signal"!! ;-)
わー、やっと信号が見られる!!(笑)




Japanese...(日本語にて)

Yotei wo henkou shite,futatabi kita he mukaimashita.
(予定を変更して、再び北へ向かいました。)
Yotte, CHRISTCHURCH ni kaeru noha sarani saki no koto ni narimasu(^^;)
(よって、クライストチャーチに帰るのはさらに先のことになります…)
Hagaki okutte kureta hito gomen!!!
(ハガキなど送ってくれた人、ゴメン!)
osokutomo,saraisyuu niha CHECK dekiru to omou kara...
(遅くとも、再来週にはチェックできると思うから…)

Hisabisa ni "TONKATSU TEISHOKU" ga tabetai zo.
(久々にトンカツ定食が食べたいぞ。)


2002年04月30日(火) 日常ではありえない世界

 寒い!!

 今まで寒くて目覚めることなんてなかったのに!時計についてる温度計をみるとなんと5度。いくら寝袋で寝てても起きてしまうはずだ(俺の寝袋は冬以外の3シーズン用でイマイチ)。深夜2時に目が覚めてしまい、小便をしに外へ出ると深夜だというのにとても明るい。その原因は“月光”。月がこんなに明るいものだなんて思ってもみなかった…。月光のおかげで星はほとんど見えなかった。そして震えながら再び眠る。

 目覚めると朝7:30。目の前には湖があり、そこに朝もやがかかっていて非常に美しい。今朝は野菜ラーメンを作る。すすり音を立てないように気をつけて…と。なんかイマイチだっ!!味気ねえよ!

 日差しを背に浴びて、8:20小屋を発つ。途中までは昨日通った同じ道をたどり1時間後分岐点に着き、ここから650m→1700mの高低差およそ1,000mの山歩きが始まる。ひたすら森の中だ。あまりに森の中なのでときどき道がわからなくなるし、思いのほか高さを稼げない。1時間半進んでわずか300m登っただけだ。さらに1時間後川沿いで小休止する。やっぱり純粋な水とおやつがうまーい♪

 休憩を終え、森林点を越えるとここから本格的な登りに入る。と同時にかなりのガレ場に入り、崩さないように、崩れないように気をつける。1,300mラインを超えると(およそ700m上昇)、水の流れる場所が凍っている。昼の12時だというのに温度計を見ると1.7度!この辺の水はすごくきれいで、薄く張った氷が完全な透明。これをばりぼりかじって吐き捨てる。たぶん大丈夫だろうけど、さすがに食べはしなかった。

 氷の張った川をいくつも越え14時にAngelus Hutに到着。4時間40分の行程か、まずまずかな(ちなみに一般的には5〜6時間)。小屋の周りを散策すると、山のピークがいくつもある。けれどどれも少し遠いので行くのはやめる。辛くはないけど気が進まなかった。事故になるという予感があったのか?よくわからんが。

 今日小屋に集まったのは総勢16人、そのうち10人がグループでいるのが大きい。Christchurchの山登り集団みたいで、俺の逆コースをたどっているらしい。夕食時、スープやコーヒーの音の話を思い出し他の人の飲む様子を観察すると、確かに皆まったく音を立てていない。日本が例外なんだな、お箸文化だし。

 10人グループがトランプをしていたので見ているとまた“大富豪”だ。またローカルルールを発見する。名前はよくわからないけれど、“7”の数字を出すとそれ以下の数字しか出せなくなる。例えば、普通にゲームを進めていって、“7”を出すとその次の人は“3”から“6”までのカードしか出してはいけない。そこでその人が“5”とか出せたらあとはいつも通りに進むんだけどね。まあそういうルールもありってことで。

 明日も晴れてくれることを願う。21時就寝。


2002年04月29日(月) 受け入れてくださいよ、これ俺流

 みどりの日?そんなん知らんよ。今日から3日か4日間のトランピングスタートである。予報の通り朝は曇り空。次第に良くなるようなので宿には山歩き中一切使わない荷物を預けて10時出発。

 今日の予定している小屋はLakehead Hut。スタートから2時間程度、湖沿いを歩くだけで高低差もなく着いてしまった。ここから1時間半ほどで行けるところにswing bridge(吊り橋)があるのでそこまで行く。もし体力がもつようなら明日の目的地であるAngelus Hutまで行ってしまえ!!と思ってしまうが、その分岐点に辿り着いて道しるべを見ると4〜5時間かかると書かれている。大抵この表示時間より早く着いてしまえるけれど“急いては事を仕損じる”ということわざを思い出し、そこへは行かないことにする。

 Lakehead HutからAngelus Hutへの分岐まで行く道は2通りあって、一つは遠回りのトラックを行くコース(途中に吊り橋もある)、もう一つは"Route(ルート)"を通って近道をする。NZでは山道のrouteというのはtrackより難しいとされている。で、俺は遠回りの前者のコースを歩いてきたからその近道のrouteを通ってHutに戻ろうと思ったら…"There is NO bridge(橋は掛かってません)"という標識が…!!ここを通れば20分で元のHutに帰れる。でも、川を渡ってしまう(river crossing)から靴は当然ずぶ濡れになる。それはイヤだ!しかし今から遠回りのコースを引き返すとしたら、さらに2時間の追加で到着は17時くらい、疲労度もかなり上がる。究極の選択を迫られる。ここで地図をみると別の選択肢が現れる、Coldwater Hut(6人宿泊可)の登場だ。ここからは歩いて20分、川渡りも必要ない。が、Lakehead Hutと比べると設備はかなり劣る。

 さあ、この3つの選択肢の中から俺が選んだのは──3番目、Coldwater Hutへの移動だった。動くのイヤ、濡れるのイヤ、寝る場所がイマイチなくらいはガマンする!ということだ。

(かなり位置関係がわかりにくいと思うので秋場研氏が公開している
こちらにある地図を見てもらえばわかりやすいと思います)

 んで、そのColdwater Hutに着く。ここの設備の概要は…まず内部には小さめのテーブルに6人分のマットレス、扉を開けるとそれなりに雨風をしのげる屋根のついたところに6人は座れるテーブル、そして横に暖炉がついている。なんで外に暖炉やねん…。一通り荷物を置いて外に出ると先に到着していた人が2人いて、彼らに「今から(暖炉用の)木を集めに行くけど、一緒に来るかい?」と誘われ、断る理由もないのでついていく。彼らはドイツ人(女性)とオランダ人(男性)らしい。出来るだけ乾燥している太いのも細いのもなんでも落ちてる木を拾う(ちなみに、勝手に枝を折るのはマナー違反)。小屋に戻ってから暖炉にもうまく火がつき、「なんでこれ部屋の中じゃないんだろう」と話したことか!

 その後もう一人ニュージーランドの60歳くらいと思われるおじさんも集まり、今日は4人でこの小屋を使うことになった。3人+3人が向かい合って座るテーブルの片方(暖炉に近い側)に4人が座る。夕暮れ時からずっと話し続けていたけど俺は大半わかってなかったように思う。たまに俺の話になると「大学では何をしたのか」と聞かれて、なんで俺は大卒なのに英語もろくすっぽ出来ないんだろう…と少々落ち込んだ。

 作ったコーヒーをすすっていると何やらおじさんに言われた。ん?なんだ?quickly(すばやく)?もう一度聞きなおすと

"Please drink quietly(静かに飲んでください)"

だったのだ!!これには参った。今まで何の気なくやっていた行動が他人を不快にさせていたとは!!コーヒーに限らず、ラーメンなんかでも思いっきり音立てて食ってた。今まで誰も注意しなかったってことは「日本人はコレだから困る」とか思われてたのかな…ショックだった。苦しまぎれに俺が「これは習慣なんです」と言ったら、「わかるよ。けどここは日本じゃないから気をつけて」という感じで返された。気をつけます。

 18時前から3時間以上も暖炉の炎を見続けて、「火って不思議だなー」とか思いつつ、暖房のない部屋に戻り寝に入る。この時21:30。


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