海津ほろよい日記
湖畔の酒蔵 ほろよい社長の日常

2003年04月18日(金) 花嵐斗ビン取りがお嫁に行きました

午前4時すぎ起床
メールをチェックしたあと、花嵐の斗ビン取りの出荷準備。

いわゆる営業時間は、取引先や連合会から電話がかかって来たり、小売のお客様の応対をしなければならず、仕事が中断することがしばしばです。

朝早いうちは、とっちりと集中して仕事ができるので、手間取る仕事はこの時間帯にやってしまいます。

斗ビンのお酒のオリを除去するため、少量ろ過用のテストフィルターを組み、ろ過していきます。

ろ過が終わったのが7時半。朝食をすませ、8時前に出社してきた小林君と早藤君と本日の作業の打ち合わせをしてから、冷蔵庫にこもって花嵐のラベルはりです。

本年の花嵐は、マキノ山田錦(栽培者・吉原紘二さん)100%で仕込んだものと、兵庫県中町産山田錦(栽培者・間嶋宏行さん)100%で仕込んだものの2種類あり、それぞれに斗ビン取りをとりました。

それぞれに、しぼり出てくる時期別に「荒走り」「中取り」「名残の雫」の3種類があり、ラベルや肩張りの仕様がそれぞれ違うので気を使うこと。

そうこうしているうちに、小売に来客があったり、取引先に必要な電話連絡をしたりしていると、作業能率がてきめんに低下していきます。

なんとかラベルはりの作業は4時ごろ終了し、無事ヤマトの宅急便で京都の「にしむら酒店」さんにお嫁に行きました。

にしむら酒店さんは、マキノ産山田錦栽培を開始して以来、毎年数度はマキノの田んぼにおいでになり、田植えやら稲刈りやら、畦草刈りやらをお手伝いいただきます。

また、花嵐仕込みの時期には必ず1日は泊まって、仕込みの様子をごらんになります。

そんなお店にお嫁にいけるのだから今年の花嵐も本望でしょう。

お近くの皆様で、花嵐斗ビン取りに御興味のある方はぜひ、にしむら酒店さんにおいでください(蔵元にはすでにお得意様からお聞きしている御予約分しか残っていません)。

にしむら酒店 京都市左京区北白川久保田町3 
TEL075−781−3049









2003年04月17日(木) お酒の少量多品種化に思う

昨日とは一転して、会社で落ち着いて仕事ができました。

おだやかな日が続き、桜はまだまだ楽しめます。週末もそこそこお客様がおいでになりそうな気配がするので、冷蔵庫でがんばって720mlびんのラベルはりです。

冷蔵庫の外に出すとたちまちビンが結露してしまい、マイナス3度の冷蔵庫の生酒などは結露どころかうっすらと氷がはってしまうほどよく冷えています。しかたないのでやむなく冷蔵庫の中でラベルはりです。

生原酒に、生原酒のうすにごり、ざるでこしただけの濃厚なにごり酒と一つのもろみで3種類も商品化したものだから、ラベルを間違わずにはるのに神経をつかいます。

でもそれぞれにお客様がついて、「おいしいね」と言ってもらえるのではげみになります。

科学の進歩でレーザープリンターと、ウィンドウズ98のコンピュータ。イージードローイングソフトのG.CREW7を使って、自分が思ったようにラベルを作成できてしまいます。

消費者様の需要に柔軟にかつ即時に対応できる商品展開ができるので、零細造り酒屋としては便利なことこの上ありません。

作業をする専務や社員としては、神経をつかい煩瑣な作業になるのでたいへんなのですが、この大不況の御時世に、わざわざ車を走らせて田舎まで酒を買いにきていただいたり、送料がかかっても送ってくださいというありがたいお客様にささえられて吉田酒造は命脈をたもっています。

この場をかりまして竹生島ファンの皆様に心よりお礼申し上げます。






2003年04月16日(水) 広島へいってきました

6時起床。カーテンをあけると琵琶湖はベタなぎ。
きょうは暖かくなるぞ。

きのう「花嵐を花嵐の下で楽しむ会」で妙齢の女性8人と痛飲。
少し二日酔いぎみです。

今日が東広島の酒類総合研究所主催の全国新酒鑑評会の出品締切日。
海津大崎花見がらみの酒販売やら新酒の出荷やらで、ばたばたしてまだ送れていません。

何がなんでも夕方5時までに届けないといけないので、9時半に自動車でマキノを出発。名神、山陽道と乗り継いで午後2時半に無事酒類総合研究所に到着、出品をすませました。

帰りに京都北白川の「にしむら酒店」さんに寄り、雪花のうすにごりのPBと花嵐の斗ビン取りの納品について打ち合わせ。

帰社は午後8時半で、走行距離はは820キロでした。
早く出しとけばよかったのに。スロースターターもこうなるといけません。
この忙しいのにと奥様もおかんむりです。

今日はバカボンな専務さんでした。



2003年04月13日(日) 海津大崎花見狂騒曲(第2楽章/専務右往左往)

晴天です。桜は満開! 
絵に描いたようなお花見の休日となりました。

会社の冷蔵庫と棚にならべられるだけのお酒をならべ、今日も販売を奥様と大奥様にお願いして、わたくしは海津大崎の売店で試飲即売です。

一方通行規制がはじまる9時30分よりはやく会社を出たのですが、途中で立ち往生。
花見をしようとして路肩に駐車していた車のために、マイクロバスが離合できず一向に車が流れません。現場に向けておまわりさんが2名自転車で急行。なんとか通れるようになり、たった2キロの行程に40分かかりました。

土日の海津大崎の花見には自動車は禁物です。現場で人に迷惑をかけず駐車するスペースはまずありません。ゆっくり桜もみられないし、降りることもできません。ソフトクリームも、たこ焼きも買えやしません。マキノ駅前の臨時駐車場に車をおいてシャトルバスかレンタサイクルで大崎をめざすのが正解です。

桜もそのほうが、排気ガスや根っこをタイヤで踏みつけられず喜ぶと思います。

10時すぎ大崎の売店で販売開始。2時間ほど販売(午前はあんまり売れず、隣の桜餅やソフトクリームが売れるばかり)して1時に蔵見学の予定があるため販売を店の方にお願いして徒歩で会社へ向かい、準備をしているとさっそくおいでです。30名程度のグループが3組にわけておいでです。

小さい蔵だからできるだけ小人数でとおねがいしているのですが、主催するひとはあまり頓着しない様子。30人の人を相手に15分程度で蔵のことやら海津の歴史のことやら、酒造りのことやら話せるわけがありません(言いたくないが、結局お酒が呑みたいだけなのね)。せっかく遠方よりきていただいたのだからと6種類のお酒を準備し、セルフサービスで呑んでいただいたのですが、みなさんウオーキングのグループでリュックをしょっておいでだから会場がごったがえすこと。リュックでお酒を引っ掛けて割ってしまう一幕もありました(これじゃあ大きなカバンをもって電車で居様悪くすわっている高校生のことを悪くいえませんね、お母さん)。

なんとか蔵見学を終えて、ママチャリで大崎に取って返すと、お酒の販売台が見るも無残なことに。忙しくて売店の人もあんまりかまってられないので、試飲カップが入っている箱にソフトクリームの食べかすやら、ごみが放り込んであります。目を離した私が一番わるいのですが、それにしてもこの行儀の悪さ。日本人の美徳はどこにいったんだ!

気をとりなおして営業再開。5時過ぎまでがんばりましたがあんまりお酒はうれませんでした。一番よく売れたのが現場消費型の辛口純米生原酒うすにごり酒のカップ売りでした。

お酒のお土産としての需要は昔に比べると本当に少なくなってきています。昔よく売れた地酒の徳利詰めは、容器でお金をとっていると思われるのか販売数が激減しています。容量も一升瓶など論外で、四合ビンでも重いとのたまう方がけっこういて、気軽にお買いになるのは300ml以下の容量になってしまいました。

お酒の販売方法も昔どおりのやりかたでは消費者さんの興味を引かなくなってしまったようで、大変な時代になったものです。

















2003年04月12日(土) 海津大崎花見狂騒曲(第1楽章/ビアンカ・スプリングクルーズ)

滋賀県酒造組合連合会の需要開発イベント「ビアンカ・スプリングクルーズ」の日です。

ビアンカ(なぜかイタリアン・テイストのデザイン)という琵琶湖の観光船を借り切って、船上でお花見をしながら、滋賀県のお酒を楽しむ会をやろうという趣向です(おかげさまで参加者は97名とほぼ目標数に達しました)。

午前中は小雨がぱらついていましたが、午後から回復するという天気予報のありがたいお言葉です。

来客が頻繁になり、忙しくなりかけた会社の小売販売を奥様と大奥様にまかせ、後ろ髪をひかれるように11時半にマキノを出発、途中1件納品をすませて長浜港着が1時すぎでした。

この日ビアンカは海津大崎と長浜港を3往復する強行スケジュール(なんたって桜も満開、稼ぎどきです)。「晴朗」の望月さんといっしょに1番停泊時間の長い1時半から2時半の間にお酒を150本とその他の荷物を厨房の中に運び込み、冷酒を冷蔵庫に冷やしたり、グラスを洗ったりとイベントの準備、気がつけば400人の観光客をのせて船は2回目のクルーズを航行中です。

船室では3組の旅行社のお客がごったがえし、ビールやらおつまみやらで、わいわいがやがや(だれだ!日本がデフレだの不況だのといってるのは。)、雨もやんで、われわれのクルーズは期待大です。

5時まえに長浜港着。クロスを掃除したり、酒を並べたり、弁当を配ったり、座席表を配ったりと乗船してきた酒造組合のみなさんと琵琶湖汽船の職員さんとでてんやわんや。なんとか5時20分に出港です。

「花より地酒」のキャッチフレーズのごとく準備ができたら早速乾杯!宴会がはじまりました。各テーブルにはとりあえず乾杯用のお酒が数本。あとはお酒のサービスカウンターに参加各蔵のお酒をもれなくならべ、出品酒リストをながめながら、あれが美味しい、これはウチの町の蔵元だと和気あいあい、30分くらいで皆さんできあがってしまわれました。

天候が回復し急激に気温があがったため、琵琶湖からモヤがたちこめ、桜が夕モヤの中に見え隠れするという幻想的なお花見となりました。

1時間ほどかけて海津大崎の湖岸をなめるようにビアンカは航行、予定通り8時すぎに長浜港に帰港。参加したお客様はみなさん御満悦の様子でした。

明日は海津大崎の売店でお酒の販売です。




















2003年04月11日(金) 海津大崎花見狂騒曲(序曲)

いよいよやってまいりました海津大崎桜のトンネル通りぬけ。

明日と明後日は交通混雑緩和のためマキノから西浅井町へ向けての一方通行規制となります。

本日の天気は最悪で今日は一日中雨風強く、8分咲きの桜がけなげに雨風に耐えていました。

ところがどっこい本日花見のみなさんは元気元気。雨の中を颯爽と歩く老若男女がけっこうおいでで、中には「木之本からマキノまで湖岸沿いに歩いてきました」とのたまう猛者もおいででした。

そんな皆様に1本でも地酒「竹生島」を買ってもらおうと、試飲販売のため、大崎の売店に社員の小林君を派遣。

わたくし専務は明日とあさってのためのお酒をつくるため、冷蔵庫にこもってラベル張りにいそしみました。

今月末には海津の力士まつりやら町議選やらあるので、週明けには上撰本醸造をつめるべく、パートの竹縄さんと早藤君はビン洗いに没頭。
社内総動員でがんばってます。

あしたは、滋賀県酒造組合連合会(なんとも官製組合色の濃い名称。滋賀県のお酒のことで一般の消費者さんが問合わせの電話をするときどんなに緊張することでしょうか。自分が所属しているのに抵抗感を感じてしまう。近江おいしいお酒カンパニーズなどと改称できませんかね)の春の需要開発イベント「ビアンカ スプリングクルーズ」で長浜港から海津大崎にむけて花見船をだしますので、昼前から会社をぬけてボランティア活動にまいります(専務としては、明日、あさっては自分のお酒をうりたいのですが、需要開発委員長などという公職をいただいておりますのでいかんともできません。あ"ーーー早く自分の会社の需要開発がしたい!!!)。

今日は、きのう詰めた本年のレギュラー純米酒を利き酒しながら書いているのでけっこうのりのりです(西尾杜氏が心配したわりには結構うまいじゃないか)。

日本酒度ー2.5のわりには香りは悪くないし、味も甘口ながら切れもある。6月くらいから市場にリリースするのでよろしくお願いいたします。












2003年04月10日(木) 春の心はのどけからまし?

6時すぎ起床、前日社員の小林君と早藤君に指示して、ビン詰の待桶(まちおけ)に移動してあった本年度の純米酒の原酒(日本酒度ー2.5アルコール分17.4%)に加水、15.8%に割り水して撹拌、30分放置したあとサンプルをとって蒸留、アルコール分を確認後、7:30分ようやく朝食にありつけました。

パートの竹縄さんが出社するのを待って9:00前ビン詰めスタート。

一度ろ過してあったのですが、細かなオリがけっこう残っていて、仕上ろ過用の0.9ミクロンのカートリッジフィルターを2度取り替えるはめに。

1.8リットルびん1300本弱をビン詰めするのに12時すぎまでかかりました。

昼食後、親戚でとってもお世話になっているYさん御一行16名が海津大崎の花見のあと蔵見学したいということでスリッパやらきき猪口やらグラスの準備、ほろよい状態の御一行がおいでになったのは3時すぎでした。

生酒で5度に保存してある本年度新酒の花嵐(兵庫山田錦)をめしあがっていただき、熟成状態の違いを実感していただくために、去年の火入れの純米大吟醸と、1993年の純米大吟醸を比較きき酒してもらい御一行が全部お帰りになったのは3時45分でした。

その間、ひっきりなしに花見のお客様が来店、品定めのお手伝いを愚妻が担当しておりました。

私は、蔵見学のお客様をお見送りさせていただいてから、10日の集金に、10軒ばかり小売さんをまわって、集金と同時に在庫の確認。
8時前に帰社して日記をかいてます。

週末は今日以上にせわしくなるから、明日できるだけ納品をすませておかねば。

全然のどかでない一日でした。

<海津さくら情報>
清水のアズマヒガン桜は満開になりました。

海津大崎の桜は本日8分咲きです。週末は満開ですが、天気が崩れそうです。天気予報をチェックしておいでください。
雨風のひどい海津大崎は結構寒いので、ウインドブレーカーの御準備を。












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