今日、ある方が見学にいらっしゃいました。 高校までピアノを続けていて、 大学時代も合唱などでピアノに触れ続けていたとのこと。 とてもピアノが大好きで、 弾きたくて弾きたくてたまらないという方です。
ただ、現在ご実家にピアノがなく、 習うことになっても、ピアノを練習することができないんですね。 それでも、近くのスタジオでピアノを弾くとか・・・ いろいろ方法はありますから、 こちらは構わないですよ、というお話しをしました。
お話しの最後に、 「あの・・・これから生徒さんいらっしゃるんですか?」 という質問が。 その視線の先には、ピアノ・・・。 「来ないから、弾いていってもいいよ。」と答えました。 それから30分、楽しそうにピアノを弾いていかれました。
本当にピアノが大好きなんですよね。 この方かなり弾けるのです。 ということは、結構練習して過ごしてきた方なんだと思うのですが、 そういう中で、ピアノが楽しい、ピアノが好き・・・ という思いを抱き続けてきたということ、本当にすばらしいと思います。
ピアノをやめても、ピアノへの思いを抱き続けるって、 本当に素敵なことだと思います。 そこにこそ習ってきた意味があるのですもの。
この方を見ながら、 私の小さな生徒たちも、こんな風にピアノへの思いを 抱き続けてくれるかな・・・なんて思いました。 たとえお教室を離れたとしても、 音楽やピアノへの思いを、ずっとずっと大切にしていってもらえたら、 ピアノ講師としてそれほど嬉しいことはないです。 そういう思いを大切に育んでいける、 そんな指導者になれたら、とつくづく思った一日なのでありました。
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