MIKI.PRUNEの方丈日記
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横山秀夫さんの書いた「クライマーズ・ハイ」を読み終わる。 作者は、上毛新聞社で記者生活12年を過ごすという経歴を 持っているので、小説の中で新聞を作り上げるまでの新聞社 内部の描写が真に迫って、読んでいて物語に自然に引き込ま れてしまう。 1985年、御巣鷹山の日航機墜落事故の記事製作をめぐる 地元新聞記者たちがそれぞれの思惑にふりまわされて描き出 される人間模様、紙面づくりにおける他社との攻防、 仕事における信念を貫く難しさと達成感、そして、友人との 関わりを織り交ぜながら約束の山に登る主人公。 会社人の私が、物語のおもしろさにのめり込むようにいっきに 読んでしまった。 「長いものにはまかれろ」というような会社の中で、自分の 信念を貫き通す主人公に拍手を送り、自分自身もそんな男で ありたいと思う。男の生き方として賞賛のエールを送りたい。 久しぶりに手応えを感じる本だった。
今日の一首
今日を生き 明日をも生きる 1歩ずつ 真を求め 孤高も高く
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