わたしの大好きな人が わたしを好きだと言ってくれました あの日 わたしは もう それだけで それだけでよかったのです その言葉を抱いて ずっとずっと生きていけると 想う人に想われる たった一瞬でも その願いが叶ったなら その一瞬を抱いて ずっとずっと生きていけると そう思っていたのです なのに本当の心は欲張りで もっともっと と あなたを欲しがります あなたに探してほしくて あなたに見つめてほしくて あなたを感じていたくて あなたに包まれていたくて だから わたしは帰ります あの頃へ あの場所へ 眠い目をこすりながら ただ真っ直ぐに あなたに心 ときめかせていただけのあの頃へ 確かなものなど何もなかったあの頃へ
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