無責任賛歌
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| 2002年12月22日(日) |
宮崎対黒澤対富野(^o^)/『電脳なをさん5』(唐沢なをき)/DVD『攻殻機動隊 SAC』第1巻/『帰ってきたウルトラマン』第1巻ほか |
DVD『オーバーマン キングゲイナー』の第1巻が急遽発売延期、理由は「収録された第1話の映像が本来収録されるべき放送用映像ではなく、先行試写用のものであった」ためだそうな。 なんだか最近この手のトラブルが多いな。やはり収録映像にミスがあった『七人の侍』も回収、再発売されたし、こうなると「赤い『千と千尋』」問題でのジブリの対応のマズさが反作用的にクローズアップされてくる感じだねえ。 さて、その「先行試写用の映像」ってのと本来のものとがどれだけ違うのか興味のあるところだが、バンダイの広報に「既にご購入のお客様には大変お手数ではございますが、商品の交換にご協力くださいますようお願い申し上げます」とあるから、どうやら実物を手に入れた人もいるようだ。でも、そこで商品の交換に応じた人は殆どいないのではないかと想像する。だって、それって印刷ミスの切手みたいなレアものじゃん。ここで憤慨して交換に応じるようじゃ、オタクとは言えない。適正版も含めてちゃんと2枚買いなさい(^o^)。 『千と千尋』も客がみんなオタクばかりだったら、こんな騒動にはならなかっただろうに、誠に不幸なことである。適正版出したら、バカ正直に交換に応じる客ばかりだろうしなあ。裁判で負けたら適性版出すのだろうか。もちろん私は交換なんてしないでもう1枚買うだろうなあ。 で、もしかしてこれが流行になって、わざと「初回出荷分のみミスあり」ってのが流行したりしてな。全てがそうじゃなくて、一部にのみミスがあるってんでコアなオタクは何枚もDVD買いあさってミスのあるやつを探したりしてな。 それにしても宮崎、黒澤、富野と、大物監督の作品に集中して、この手のトラブルが多いね。さあ、次は誰だ。
朝方、ちょっと用事があって川端を通りかかる。 するってえと、お隣をスッと通りかかった長身のご老人、高い鼻に細い目、薄い髪をピッタリなでつけて、なんとなく丹頂ヅルみたいだ、どこかで見たような人だなあ、と思ったらこれが劇作家の別役実氏であった。 なな、なんで博多の川端の、こんなところに氏が、と思ったら、そう言えば今日まで博多座で高校演劇の九州大会が開かれているのだったと気づき、ははあ、別役さん、この審査委員に呼ばれたな、と納得。 ずっと以前に、私は別役さんの公演会を聞きに行ったことがある。そのときの演題は「中景としての演劇」というものだったが、若気の至りというか、無遠慮にも私は「演劇におけるリアルとはなにか?」みたいな初歩的な質問を別役さんにぶつけた。きっと「このドシロウトが」と別役さんは思われただろうがに、少しも怒らず(もともとすごく表情の見えにくい人なのだが)、懇切丁寧に返答してくださった。そのときのことを思いだして、つい顔が真っ赤になってしまったが、別役さんは案の定、博多座の中に入って行かれた。 ちょっとご挨拶したい気持ちになったが、いくらミーハーな私でも、さすがに通りがかりの人をつかまえてサインをねだったりはしない。ああ、でもあとそうたいして長生きもすまいに、千載一遇のチャンスを逃がしたかも(←人でなし)。
用事が予定より半日ほど早く終わる。 いやね、実は仕事で来たんだけど、出張先に来てみたら仕事がなかったのだ。なんじゃい、そりゃ(。□°)?? でも、これで時間が空いたので、やりたいことができてありがたい。もともと寄る予定ではなかったけれど、博多駅の紀伊國屋でDVDと本を買って帰る。
夜、またこうたろう君から電話。 いや、引き出物をお送りしたお礼の電話だったのだが、思っていた以上に感謝されて恐縮する。何をお送りしたかは恥ずかしいので書かないよん(^_^;)。
マンガ、唐沢なをき『電脳なをさん5』(アスキー・1680円)。 おわっ、価格がちょっとはねあがっちゃったぞ。でもナカミは相変わらず面白いから買いなさい。 毎回、『なをさん』の新刊が出るたびに、各話のもとネタをわかる限り書いてやろうか、と思いながら、その分量の多さに立往生してやめているのである。 いやね、もうイマドキの若い人には、例えばvol.251・252の『竜神沼ac』の元ネタ自体、分らない人もいるだろうし、ましてや途中でやたらとカットバックが挿入されてるのがなぜなのか、解説されないと全然ピンと来ないだろうな、と思うからである。 そんなのオマエがせんでも、という批判に対しては、そう思って今40代・50代のオタクたちが若い世代に説明を怠っていたことが、結果的に世代間の断絶を生んだのだ、と言っておきたい。 つまりこの漫画の元ネタとなった石森章太郎の『竜神沼』が、同士の『マンガ家入門』に自作のサンプルとして、紹介され、そこで映画的カットバックの手法が説明されていた、ということが元になってるのだね。更に言えば、石森さんが参考にした映画は、黒澤明の『姿三四郎』。 そういう理由で、あともうちょっとだけ、疑問も含めて、気付かれにくいパロディなどを。
vol.253は特撮番組『流星人間ゾーン』のコミック版。作画は古城武司が担当していて、唐沢さんの絵柄もその模写。流星人間ゾーンがゴジラと協力してガロガ星人の送りこんでくる怪獣と闘う、というものだが、なぜかゴジラも怪獣も、それどころか変身後のゾーンも出て来ない。版権の関係か? vol.261、どうしてデビルマンの絵がこんなにヘンなの? と思われるだろうが、これはテレビ版に準拠した蛭田充による絵の模写のため。テレビ版に基づいてるのでシレーヌもあっさり死にます。それにしても「デッサンが狂ってヘンな顔」とは唐沢さんも情け容赦のないことを(^_^;)。 vol.269、伝説のマンガ家、一ノ関圭の『らんぷの下』のパロディ。これについては唐沢俊一さんも日記で触れられてたが、ビッグコミック掲載時にはこう横向きに印刷されてたのだ。今はさすがにこんなことはしなくなったけどさ。 一ノ関さんを消えたマンガ家だと思ってる人もいるだろうが、最近も『絵本夢の江戸歌舞伎』(岩波書店)などを出している。ファンならぜひご一読を。 vol.272、絵が全然似てないのでわかりにくいが、矢口高雄の『マタギ』である。矢口さんの線を模写するんだったら、やっぱりGペン使わなきゃムリだよなあ。 vol.276、落語『火焔太鼓』が元ネタ(途中、ちょっと『もと犬』が混じる)。 落語の素養なんて日本人の基礎教養だと思うんだが、近頃のわけェやつァ、からきしなっちゃいねェからよゥ。 古臭い太鼓が実は掘り出し物で高く売れちゃうってとこは同じ筋だけど、落ちは原典が、「けど、よくあんな汚い太鼓が三百両で売れたねェ。やっぱり音がしたから気が付いたんだねェ」「そうともよ、やっぱり音がしなきゃだめだ。おれァ、今、半鐘仕入れようと思ってんだ」「半鐘? だめよ、おじゃんになっちゃう!」というもの。このギャグも若い人にはわかりづらくなってるかなあ。 あとは有名どころが多いからだいたいわかるんじゃないか。っつーか、わかんなかったら自分で調べなさい(誰に言ってんだよ)。
DVD『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』第1巻。 第1話「公安9課」と第2話「暴走の証明」を収録。 原作と劇場版との中間の絵柄って感じでどっちつかずになってるなあ。つまんないとは言わないが絵的には魅力を削減された印象。26本持たせるためにはこういう「動かしやすい」絵柄にしないとしょうがないんだろうなあ。 でも素子の唇が分厚いのはちょっと萌えにくい。いや、萌える必要はないんだが(関係ないが「萌える」が一発で変換されてしまうウチのパソコンはどうなってるんだか)。 ミステリーもの、刑事ものとしての特徴を強調しているせいで、印象が『パトレイバー』っぽく見えてしまうのも損かなあ。『ドミニオン』がアニメ化されたときもそんな印象だったし。
DVD『ジャングルはいつもハレのちグゥ』5巻。 illusion�宗峽晃�と対策」、�勝峺彊�と結果」。 ギャグアニメでは定番かな、過去の親に会うっての。オタクなら間違っても「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のマネじゃん」とか言っちゃダメよ。 面白かったギャグは原作にもあったけど、ハレがいきなり金髪になってマツゲが伸びたところ。体験すれば本気で気色悪いだろうなあ(^_^;)。 ついに次は最終巻だけれど、アメちゃんの誕生でめでたしめでたしで終わるんだろうなあ。水島監督、次は劇場版しんちゃんで頑張ってね。
DVD『帰ってきたウルトラマン』第1巻。 収録は1〜4話まで。 第1話『怪獣総進撃』第2話『タッコング大逆襲』第3話『恐怖の怪獣魔境』第4話『必殺!流星キック』。 こうして見返すと、ドラマとして初期の作品ってムチャクチャ高密度だよなあ。濃過ぎてついてけないというか、「『ウルトラマン』で熱血スポ魂モノやるなよ」って部分はあるんだけれども。 痛し痒しなのは、坂田健(岸田森)と郷秀樹(団次郎)の関係が、シリーズ後半で立ち切られちゃったことなんだよなあ。この「全くウルトラマンらしくない」師弟関係は暑苦しくて仕方なかったんだけれども(MAT内での隊長と隊員の関係もひたすら鬱陶しい)、かと言ってやっぱりウルトラマンだから嫌いにはなれなかったのだ。でもって、あの衝撃の結末には、当時も「イナズマ2世号はどうなるんだよう!」とか思っちゃったのよ。
1話は当時、サブタイトル見ただけで燃えた。だって「怪獣総進撃」だよ? たった30分の中に怪獣がザザーン、タッコング、アーストロンと三匹も出るんだよ? どれだけ燃えたかは、当時毎週新聞のテレビ欄の記事を切り抜いて、ノートに貼って書きこみして、「帰ってきたウルトラマン資料集」を作ってたくらいだ。結局、親に捨てられたけど。あの恨みも私は忘れん(`Δ´)。
でも2話でいきなりガックリ来た。郷秀樹が慢心してウルトラマンになれない。これは『マン』でも『セブン』でも、人間体とウルトラ戦士とは心が同じだったのと全く設定が違っていた。……じゃあ、郷秀樹、ただの人じゃん。ヒーローじゃないじゃん。もちろん、製作者が「苦悩する人」として主役を描きたかったのはわかるが、それは「ウルトラマン」じゃないだろう、と思ったのだ。ウルトラマンが「絶対善」なら、そのウルトラマンに選ばれた郷秀樹だって、「善」でなければ……偏狭だけれども、少年の夢とは得てしてそういうものなんである。
3話、後年知ったが、デットンはテレスドンの縫いぐるみが疲弊したんで「テレスドンの弟」ということにしたんだとか。テレスドンの弟ならやっぱりテレスドンだろう、というツッコミを、小学三年生だったが当時から私はしていたぞ。こういう子供ダマしの設定がシリーズ後半になるほど増えてったのがウルトラシリーズからのファン離れにもつながったと思うんだがなあ。
いや、4話もヒドイね、ウルトラマンが特訓してバリアー飛び越えようってんだから。……もともと飛べるじゃん、ウルトラマン。 金城哲夫と上原正三を比較したときに、どうしても金城さん寄りになっちゃうのは、自分たちの作った設定に対して誠実かいい加減かって、その差が大きいと思うんだよね。
そんなに貶すなら買うな! と誰かが言いそうだが、ウルトラシリーズの主役で私が唯一会ったことがある人って、団次郎さんだけなんだよ。しかも放送前のイベント、会場の最前列で言葉も交わしてもらったし、握手もしてもらった。 私は永遠に団次郎さんのファンなのだ。
2001年12月22日(土) 夢診断/映画『耳に残るは君の歌声』/『冬の角川アニメ』/『蛇神さまといっしょ』1巻(桑田乃梨子)ほか 2000年12月22日(金) 祝、大ヒット/『封神演義』23巻(藤崎竜)
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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