無責任賛歌
日記の表紙へ|昨日の日記|明日の日記
| 2003年06月27日(金) |
マンガを舐めるな/CD『アヴェ・マリア』(本田美奈子)/『キノの旅�察戞併�雨沢恵一) |
終日雨。 沖縄の方じゃ梅雨明け宣言されたようだけど、福岡はそんな感じ、全くない。でもそれほど鬱陶しいって感じがしないのは、さほど湿度が上がってないせいかも。 朝の送りの車の中で、しげから、夕べファミレスで食事をしているとき、しげの隣の席にいたカップルの話を聞く。 見た目いかにもバカップルっぽかったそうだが、その会話の内容ってのが、聞くだに恐ろしい。 男「九州って、いろんな県があるよね」 女「うん、北方領土とか」 ……もしかして、尖閣諸島と間違えてるのか? でも、あれ「北方」にはないよなあ。けれど、その女は続けてこう言ったそうである。 女「で、北方領土ってなに?」 わかんないのに、それがどうして九州にあると断言できるんだろう(^_^;)。 更に女は、「神様って信じる?」とかいきなり男に聞いたりしてたとか。シュウキョウノヒト? もしそうでないんだったら、純粋に気になってたんだろうねえ。しげもちょっと前まではこんな質問をよく私にぶつけていたものだ。 男は「特に信じないほうだから」とかなんとか返事してたそうだが、特に引いてたとか、笑ってたとかいう様子もなかったらしい。……類友? でも、極めつけは女の次のセリフである。 「私ね、○○さんが『えいっ』って言ったら、時間が止まると思うの」 ……会ってみたいなあ、○○さん。その言葉の感じでは、その○○さん本人が「時間を止められる」などと主張していたわけではないようだ。あくまでその女の「直感」である。自分自身のことならばまだしも、他人についてのことまで、自分の直感をそれほど信じられるというのはすばらしいことだねえ。 それともその○○さん、いかにも「時間を止めそうな」雰囲気を漂わせていたのだろうか。どんな雰囲気だい、「時間を止められそう」っての。普段着でサリーを着て出歩いてるとか、突然「ちょっと待って、今、瞑想の時間になったから」と言ったりとか、アンテナの伸びる腕時計を持ってるとか、そんなんか。 男のほうも、「○○さんなら止められそうだよねえ」とか相槌打ってたらしい。ああ、ホントにその○○さんがどんな人か気になっちゃうぞっ!!
仕事忙しく、昼飯を食う時間もない。 帰りに博多駅で紀伊國屋と、金星堂(CD屋)に寄る。 金星堂に寄ることは滅多にないのだが、目的は本田美奈子のアルバム『アヴェ・マリア』だったりする。いや、『ニュータイプ』の先月号で宣伝されてたんでねえ。アイドル時代の本田美奈子にはそんなに興味関心はなかったんだが、『明日のナージャ』で久しぶりにその歌声聞いて、アイドル時代と全然違っちゃってるソプラノな声質と声量に驚いてしまったのである。曲だけは大好きだぞ、『明日のナージャ』。カラオケではとても歌えんが。 こりゃ新譜も聞いてみたいなあと思っていたのだが、こないだからいくら探しても見つからず、あまり品数出てないのかなあ、とか思っていたのだ。 そんなの、店員さんに聞きゃ簡単なのだが、このトシになると、本田美奈子は照れくさくてさ(少女マンガ買うのは恥ずかしくないのか)。 で、意を決して、店員さんに「あの、この店、ナビは置いてないんですか?」と聞く(やっぱ度胸ない)。 店員さんは当然のごとく、「なにをお探しですか?」と聞き返す。しまったあ! そいつは予測してなかった……。仕方なく、「ホ、本田美奈子の新譜です」と答える。うう、昔の吃音癖が久しぶりに出ちまった。 店員さん、「ああ、クラシックのコーナーにありますよ」。……クラシック!? いや、確かにクラシックをカバーしたと記事にあったので、そこを探すのが当然だったのだが、もう「アイドル歌手」というアタマがあったもので、J‐POPのコーナーばっかり見ていたのだ。そら見つからんわ。 なんと、クラシック部門の売り上げ第1位である。本田美奈子人気、未だ衰えずといったところか。
帰宅して、聞いてみてやっぱりびっくり。澄んだ、伸びのある声、ヘタなソプラノ歌手によく見られるような声を張り上げ過ぎてかえって耳障りに聞こえちゃうようなところがない。ミュージカルを経験しているだけあって、感情表現が豊かなのがなんといってもいい。なんか、ホントに歌姫って感じだね。個人的な感想だが、悦に入ってる感じがする島田歌穂よりずっと上手いんじゃないか(いや、『レ・ミゼラブル』がつまんなかったもんで)。 どんな曲をセレクトしているか内容を以下にご紹介しておこう。
(1)流声(井上鑑) (2)アヴェ・マリア(カッチーニ) (3)私のお父さん〜オペラ「ジャンニ・スキッキ」より(プッチーニ) (4)タイム・トゥー・セイ・グッバイ(サルトリ、カラントット&ピーターソン) (5)美しい夕暮れ(ドビュッシー) (6)ヴォカリーズ(ラフマニノフ) (7)グリーンスリーヴス(イングランド民謡) (8)ジュピター〜組曲「惑星」より(ホルスト) (9)私を泣かせて下さい〜オペラ「リナルド」より(ヘンデル) (10)シシリエンヌ(フォーレ) (11)ニュー・シネマ・パラダイス 愛のテーマ(エンニオ・モリコーネ) (12)タイスの瞑想曲(マスネ) (13)アメイジング・グレイス(ニュートン) (14)ベラノッテ〜映画「わんわん物語」より(ペギー・リー&ソニー・バーク)
一部を除いて日本語歌詞の曲が多いが、クラシックにはシロウトな身には、日本語歌詞で歌ってくれた方が、感情表現の抑制と解放の具合がわかりやすくていい。特に、本田美奈子自身が作詞をした「タイスの瞑想曲」は本アルバム中の白眉だろう。「癒されたがりくん」なんか、これ聞いたら天にも昇る心地がするのでは(^o^)。 チャットでヨナさん相手に「いいよ、本田美奈子は!」なんて力説してしまったから、ちょっとあきれられてるかもしれない(^_^;)。
手塚治虫の『ブラック・ジャック』、秋田チャンピオンコミックス版は全25巻で完結してるのだが、ファンなら先刻ご承知の通り、実はまだ収録されていない短編がいくつか残っている。 理由はまあ、どこぞよりなんたらというクレームがついたという下らんことなのだけれど(結局、その手のクレームの多さのせいで『ブラック・ジャック』は連載終了に追い込まれた。「善意の迷惑」の典型的な例である)、それを憂えたのかどうか、『植物人間』『死に神の化身』など10作品を収録した海賊版の26巻目を勝手に作って、1冊10万円で売っていた東京都内の会社員(38)が麹町署に摘発されて、3月中旬に東京地裁から著作権法違反で罰金30万円の判決を受けていたことが判明。 表紙の写真がWeb上にあったんで見てみたんだけど、なるほど、よくできている。表紙はチャンピオンコミックスそのまま、背景にはニューヨークかどこかの写真を使ってるが、ブラック・ジャックの絵自体は手塚治虫の画集を素材にしているもののようだ。「関係者も驚くほどの完成度だった」というのは頷ける。。 法律的にどうのといった、海賊版を作ることの是非を問うのはちょっと置いといて、この会社員の動機が何だったのかってことが気になるんだが、さて、理不尽なクレームに怒り、幻の作品と化した作品をぜひとも社会に流通させたいという道義心で行ったことなのかどうか。 常識的な判断なら、「十万円なんて暴利を貪ってんだから、当然、ファン心理につけこんだ金儲けだろう」と判断するところだけれど、モノが『ブラック・ジャック』だからなあ。「人の興味を満たしてやってるのに、暴利を貪って何が悪い!」とか言い出しそうだなあ。言わんか。 けど、いい加減で手塚プロも未収録作品を「幻」なんてことにしてないで、堂々と出版したらどうか。頭のイカレたクレーマーに迎合して、こんな海賊版作られることの方がよっぽど害毒だと思うがね。
こないだからネットで話題になっていた「さくら出版」事件であるが、被害にあった弘兼憲史さん、ついに「まんだらけ」を提訴することになったようである。 事情を知らない人のために簡単に説明しておくと、弘兼さんの作品集を初めとして、多数のマンガ単行本を発行していた「さくら出版」が、2002年に倒産、その際、預けられていたマンガ原稿のほとんどの行方がわからなくなっていた。 それが今年になって、「まんだらけ」のカタログに、初期作品『ガクラン放浪記』の原稿約600枚に75万円の値が付けられていたのを初めとして、多量の原稿が売りに出されていたことが判明したのである。 まんだらけの社長は、マンガ家さんからの返却要請には一切応じず、「買い取るときは常に身分を照会している。だが、盗品かどうかなど入手経路まで確認するのは非常に難しい。作者が返却を望んだ場合、店頭価格で買い戻してもらうのが原則」と不正規なルートで入手した原稿を売ってることについて、開き直りとも取れるコメントを述べているのだ。 法的には「まんだらけ」の社長、間違ったことはしてないのだろう。けどねえ、それこそこいつ、知っててやってる「確信犯」(さあ、この場合は正しい使い方になるのか誤用になるのか)だってこと、ミエミエだものねえ。 「入手経路まで確認するのは非常に難しい」って、あーた、例えばずっと昔に亡くなった作家さんの原稿ならばともかくも、みんな現役の作家さんのものばかりでないの。作家さん本人に聞きゃ一発でわかることなのに、そういう手間をなんで惜しむか。「いい値がつくぜ、これは、へっへっへ」とほくそ笑んだに決まっているのだ。その社長、キャラ的には時代劇の悪徳商人みたいで美味しいんだけれど、言い返れば所詮は黒幕とかラスボスになれるほどの器ではない。セコイ言い訳してないで、さっさと返しちゃえばいいのに。その程度の損失で「まんだらけ」の屋台骨が揺らいじゃうわけでもなかろう。悪役イメージのレッテル貼られるのと、太っ腹なところ見せて称賛されるのと、どっちを選ぶ方が賢明かねえ。 弘兼さんの原画や原稿、1500枚近くの在庫があるというが、既に47枚は売られちゃったとか。買った人も何十万円で買ったかは知らんが、損を承知の上で弘兼さんに原稿を無償で返してやらんものかな。私だったらそうする(それ以前にンなもん買えるカネがないが)。
以下に、まんだらけに持ち込まれた可能性のある原稿のリストをあげる。一部はマンガ家さんが大枚はたいて買い戻したものもあるそうだが、どこかでこれらの生原稿を見かけられたら、「盗品」の疑いの濃いものであることをご承知いただきたい。そして、当該のマンガ家さんに、ぜひご一報をお願いしたいものである。くれぐれも買いとって秘匿などしないように。 ソースは、やはり被害にあったマンガ家さん、渡辺やよいさんのホームページ『やよいが行く!』である。
弘兼憲史 弘兼憲史ベストセレクション〜朝の陽光の中で 弘兼憲史ベストセレクション〜刑事の紋章 弘兼憲史ベストセレクション〜こんにゃく侍騒動記 弘兼憲史ベストセレクション〜雲に抱かれて 弘兼憲史ベストセレクション〜見えない好球 弘兼憲史ベストセレクション〜ガクラン放浪記� 銑Α覆泙鵑世蕕洩槝新悩棔� 刑事の紋章 侍志願 教師失格 二人だけの戦争 ジョージ秋山 パットマンX 1〜3 デロリンマン 1〜3 大島やすいち 駒が舞う 1〜3 熱闘コンドルズ 1〜2 小畑しゅんじ ゲタバキ甲子園 1〜2 たがみよしひさ たがみよしひさベストセレクション「侠客」 たがみよしひさ自薦短編集「首」 たがみよしひさベストセレクション「依頼人から一言」 どおくまん 暴力大将 1〜3(コピー原稿まんだらけ目録掲載) あすなひろし(遺稿であろう表紙原稿が不明らしい) あすなひろしベストセレクション「ぼくのとうちゃん」 あすなひろしベストセレクション〜家族日誌・悲しい人々1 バロン吉本 現代柔侠伝 1〜2 みなもと太郎 ホモホモセブン1〜2 松森正 バッドブラッド 危険な飛行 つのだじろう 女たちの詩� 銑� 篠原とおる 刑事あんこう� 銑� さそり in U.S.A 青柳裕介 鬼の武吉 上下 青柳裕介短編コレクション「嫁盗み寝話」 古谷三敏 手っちゃん 1〜2 真崎守 キバの紋章 1〜2 村野守美 村野守美ベストセレクション〜氷炎の孤島 井出智香恵 嫁と姑“超”名探偵 上下 山上たつひこ 快僧のざらし1 長谷川法世 ぼくの西鉄ライオンズ 影丸穣也 昏き処刑台 上中下 柳沢きみお 俺にもくれ 上下 かざま鋭二 海商王 1〜2 引野真二 合気道橋本道場 上下 かわぐちかいじ かわぐちかいじベストセレクション「水すまし源五郎」 なるる 遊子No.1 佐藤量 ギャル・ギャグ・ワールド 雅亜公 夏の少女DX 微熱 夏の少女〜愛人・やさしい関係〜その他短編集 春籠漸 マジカルちゅ〜ん うういずみ オレの妹マジ・好き・かわいい 砂織SIXTEEN 琴音かのん ランプにお願い 神武祐二 賭博戦隊ダイサンゲン 篁よしやす 放課後の妖精 藤井昌浩 機動少女ポリコちゃん ふじさわたつろー 妄想クラブ 悪遊戯 (アンソロジー)
例の福岡の4人家族殺人事件(もう詳細を書くのめんどくさいから、よく分らない人はそういうことがあったと思ってください)、ネットでいくつかのサイトを回ってみると、福岡の知り合いが何人か、「福岡のイメージが悪くなるなあ」と心配している。 でも博多のイメージが悪くなったわけじゃないしな(^o^)。福岡に住んでる者以外には福岡も博多もいっしょくたなんだろうが、先祖代々ど博多な人間にとってみれば、あんな、博多の外れの鬼門で起こった事件なんか、どうでもいいのである(すげえ地域差別発言してますが、そういう感覚が未だに博多にゃ残ってることの事実の提示のためなんで、御容赦願います。一応、ヒデエよなあ、って自覚はあるんですよ)。 「じゃあ、博多で事件が起こったら、オマエ、どうするんだよ!」と言われそうだが、博多人でみっともない犯罪犯すやつが出たら、そいつは自動的に博多人からオミットされますんで(^ー^)。 いや、だから「博多んもん」とか「博多っ子」って自覚持ってたら、そうそう悪いことはできないんですよ。私がパチンコ、麻雀、カケゴトに明け暮れ、中洲にしょっちゅう通ってたのも小学生のころまでです。やっぱ、中学に入ったら、もうバカはやめなきゃ。
時雨沢恵一『キノの旅�� the Beautiful World』(メディアワークス/電撃文庫・557円)。 SFを現代のおとぎばなし、寓話と捉えて千篇のショート・ショートを残した星新一だが、その語り口、普遍性、目指すところは、しっかりと時雨沢さんに受け継がれてるように思う。ライトノベルだからってバカにしないで、ちゃんと評価しようよ、頭の固いSFファンのみなさん。 プロローグ&エピローグ、キノの“少女”時代が描かれる『何かをするために』。 キノがどうして今のキノになったのかってことを示す重要なエピソードだけど、もう一つ、この話のおかげで、やっぱりキノの「師匠」と、旅する仕事人の「師匠」とが同一人物だとわかった。同行してた若い相棒はどうなったのかな? 第一話『迷惑な国』。 エネルギー過多な「炉」を持つがゆえに、常に「移動」し、通った土地を破壊しながら進み続けなければならない国と、平原に陣取って、通る人々から法外な通行料を暴利を貪る国。二つの国がぶつかって始まった戦争にキノは巻き込まれてしまう。 別に両国をアノ国やソノ国に比定する必要はない。「国ってのは基本的に迷惑なもんだ」という視点があれば、どの国のどの時代でもこの方程式は成り立つ。そこが本作の普遍性を表しているね。 第二話『ある愛の国』。 若い頃の師匠と、相棒(だれやろね。こいつ)の旅の途中のお話。 キノでこんな話が読めるとはねえ(^_^;)。でも星新一にも『解放の時代』なんてトンデモナイのがあるから、この程度はなんちゃないか。いや、申し訳ありませんが、オチはちょっと言えないんですよ。 第三話『川原にて』。 シズ様が乗ってるバギーの由来を陸に語るショート・ショート。これを「反戦もの」と単純に捉えちゃ面白くない。過去も未来も、「時代」の価値観なんて、相対的なものでしかないというさばけたお話だと思うよ。 しかし、アニメ以来、陸の声が大塚芳忠さんに聞こえてしゃあないな(^o^)。 第四話『冬の話』。 キノは実はドクター・キリコでしたって話。もちろん、ブラック・ジャックとの対決もあるのである。教義で「病気治療」自体が禁じられている国。キノはそこで病人たちの「安楽死」を頼まれるが……。 これは例の宗教の人たちに読ませてやりたい本だね。 第五話『森の中のお茶会の話』。 またまた師匠と相棒の話。今回、外伝が多いな。 いきなり師匠と相棒が森の中に住む老夫婦を撃ち殺しちゃうけど、オチはちょっとありきたり。それより師匠が、実は幽霊嫌いだってことが判明するのが面白い。いきなり幽霊に銃ぶっばなすとこなんか、可愛いぞ、師匠(^o^)。 第六話『嘘つきたちの国』。 まあ、これもオチはすぐ読めちゃう。 でも、それが『キノ』シリーズが「寓話」たる所以であるんだからいいのである。気が狂い、恋人を待ちつづける男。彼は革命の英雄だったが、戦闘中、ある事情で、恋人を誤って殺してしまったのだ。 世の中、正直に生きないほうがいいこともあるよってお話なんだけど、教条的な人はこの程度の話でもクレームつけたりするのかね。
2002年06月27日(木) 緩やかな統制に異議を/『七人のナナ』&『アベノ橋魔法☆商店街』最終回/『王妃の離婚』(佐藤賢一) 2001年06月27日(水) 「マチャアキ」離婚ってあまり言われてない。時代か(+_+)/DVD『八岐之大蛇の逆襲』
日記の表紙へ|昨日の日記|明日の日記
☆劇団メンバー日記リンク☆
藤原敬之(ふじわら・けいし)
|