無責任賛歌
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| 2007年01月01日(月) |
2006年私的映画ベストテン2/『相棒 バベルの塔』 |
続けて外国映画。
【外国映画】
『ホテル・ルワンダ』(76点) カメラがかなりドキュメンタリータッチで撮ってるのに、役者の芝居が臭い。 『僕のニューヨークライフ』(70点) 役者がみんな役柄をこなしきれていない印象。ウディ・アレンですらも。 『レジェンド・オブ・ゾロ』(57点) 二作目でもう中年化して息切れか……。 『フライトプラン』(78点) トリックに穴はあるし犯人もすぐ分かるけど、ジョディ・フォスターの熱演はなかなか。 『単騎、千里を走る』(61点) 中国に佇む健さんは絵になる。でもあちらの役者さんの方が自然な演技で「格上」に見えちゃうのは……。 『オリバー・ツイスト』(81点) オリバーが運命に翻弄されるばかりで能動的でないのは、原作者のペシミズムによるものだけれども、それを現代にあえて映像化するポランスキー監督の冷たさが美しくも寂しい。 『シャークボーイ&マグマガール 3−D』(21点) 立体映画は基本的に全てバカ映画。もっと開き直ってほしいもんだ。 『ミュンヘン』(77点) スピルバーグがかなり自分の中の甘さを払拭した。ただ、モサドはもっと冷徹で優秀なんで、これがスピルバーグの限界だとも言える。 『クラッシュ』(90点) 運命の皮肉。ミステリーが描くものは、人間ドラマではなくて、もっと大きなもの。人間の点景は、そのための道具に過ぎないのだ。 『PROMISE 無極』(55点) 早走りのCGには笑えたけれど、それがドラマを盛り上げるほどには至らなかった。 『ナイト・オブ・ザ・スカイ』(40点) あー、飛行機速いねー。 『ダイヤモンド・イン・パラダイス』(43点) 怪盗ものにしてはスカッとしない。 『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』(73点) 『指輪物語』と比べてどうこうと言われるけれど、そもそも読者対象の年齢が違うんだから。 『ブロークバック・マウンテン』(80点) なんであの二人がホモに走ったかというと、素養があったからなんだろうね。いきなりなんで驚いたけど。 『力道山』(52点) 力道山の日本語がもう少し上手かったらなー。ジャイアント馬場やアントニオ猪木が登場しないのは問題があるからかな。 『エミリー・ローズ』(55点) ホラーかと思ったら裁判劇。ああそうですか。 『イーオン・フラックス』(41点) かなり期待してたのに、中身はSFとしては古臭い。展開もたるくてねー。 『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』(90点) シリーズの最高傑作ではないし、長編化したために間延びはしたけど、それでもこれだけ密度の高いアイデア満載のアニメは、ディズニーには絶対作れないんだよねー。 『SPILIT』(50点) 実話の映像化にしてはドラマチックすぎるのはハリウッド映画の悪いクセだけれど、ジェット・リーもその轍を踏んだ。 『THE MYTH/神話』(49点) いや、大作感はあるんだけど、過去と現在の交錯のさせ方、あれを生身の人間で(しかもワイヤーワークで)やるのは無理だ。ちゃっちくなるだけ。 『南極物語』(42点) 犬が案外死なない。しかもキャラクターが人間的に過ぎる。日本映画のハリウッドリメイクが失敗に終わるのは、アメリカ人の映画作りそのものがウソ臭いからなのか。 『サウンド・オブ・サンダー』(11点) 原作読んで出直せ。 『大統領のカウントダウン』(52点) ロシアがアクション映画を撮るとこうなるという典型。予算をばかばか使ってるわりに印象は地味。 『ナイト・ウォッチ/NOCHNOI DOZOR』(54点) ロシアがSF映画を撮ると……。ファンタジーだかSFだか分かんなくなるのは、SF自体が何だかよく分かってないからなのかな。 『ファイヤー・ウォール』(57点) 知的なミステリーでいくのかと思ったら、最後はやっぱりバイオレンスで解決。ハリソン・フォードだし。 『プロデューサーズ』(72点) 元ネタがかなりいいんだけど、名曲が少ないのがちょっとネック。 『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』(64点) 子供向けファンタジーとしてはまあまあの佳作。教育臭が漂ってるのは鼻につくけど。原作はかなりキャラが違うらしい。 『Vフォー・ヴェンデッタ』(69点) ダークな雰囲気はいいが、設定に無理があり過ぎ。特に後半のあるトリックについては「そんなやつはいねえ」って突っ込み入れたくなった。 『アイス・エイジ2』(67点) CGもかなり自然になったけど、でもやっぱり人形臭い。「絶滅するの?」のギャグ、動物好きでなくても笑えない。 『アンダーワールド:エボリューション』(49点) なんか人間以外の世界でいろいろドラマは起こってるみたいですが、的なお話。結局はエロなのねー。 『ブロークン・フラワーズ』(90点) オチがないのはこれが『羅生門』だからで問題なし。一応、「推理」は披露されてるんだから、これは立派なミステリーなのだ。 『グッドナイト&グッドラック』(92点) エド・マローのテレビ批判演説でドラマを挟む演出が秀逸。浅薄に聞こえもする演説が、あの構成で意味を持ってくる。 『ピンクパンサー』(56点) オープニングアニメ、どんどんつまらなくなるね。シリーズ後期よりはマシだけれど、クルーゾー警部の魅力はスティーブ・マーティンをもってしても再現できず。 『ダ・ヴィンチ・コード』(79点) かなりの大作だけれど、ダ・ヴィンチの絵を出すまでもなく、メイントリックも犯人もバレバレなのがミステリーとしては減点。70点はオドレイ・トトゥの魅力のおかげ(笑)。 『夢駆ける馬ドリーマー』(68点) 今年は午年かってくらいに馬映画が多かったけれども、実話を元にしたとは思えないご都合主義の展開。60点はダコタ・ファニングの可愛らしさに対して。 『GOAL!』(30点) 実話を元にしたとは(以下略)。出てくるのが男ばっかりなので、点数はこんなもん。 『ポセイドン』(46点) 特撮もよくなってるのにねー。リメイクされて、新しい感動が前作を上回ってる部分が殆どないのがどうにも。 『カーズ』(80点) 脚本はすごくよくできてる。CGの違和感が少ないのも、キャラが動物じゃなくて機械だから。けれども車を主役にする必要はない話。ムダに出来がいいとはこのこと。 『ローズ・イン・タイドランド』(51点) 『ブラザーズ・グリム』よりはテリー・ギリアムらしいけれど、なんだか『裸のランチ』っぽくなっちゃったような。 『M:�顱Л掘戞�63点) 馬鹿馬鹿しい点では一番オリジナルシリーズに近い。トム・クルーズのカッコつけはいつも通り鼻につくけど。 『ハイジ』(57点) ダイジェスト。キャストはイメージ通りなんだけどねー。 『王と鳥』(85点) オリジナルの『やぶにらみの暴君』を見ていない以上は、これで点数を付けるしかない。暴君が入れ替わってしまう展開のみ疑問。 『太陽』(95点) 歴史も物語もそこにはなく、「昭和天皇」がいて語り、生活をするだけ。物語を作るのは観客なのだ。 『ユナイテット93』(90点) 本当は何があったのかは分からない。けれども確かにこうだったろうと思えるリアリティがある。 『スーパーマン リターンズ』(72点) クリストファー・リーブに捧げられている作りになっているのはいいのだけれど、ロイスがねー、ああなっててねー、話が生臭い。 『マッチポイント』(83点) どんでん返しのオチの見事さから言っても、1時間くらいに纏めた方が小気味よいミステリーになったと思う。スカーレット・ヨハンソンが脱ぎそうで脱がないので減点(笑)。 『マイアミ・バイス』(70点) オリジナルシリーズの陽気さは影を潜めて、シリアスに。でもおかげで地味になっちゃった。 『グエムル ―漢江(ハンガン)の怪物―』(62点) 特撮がよくて、最初はかなり期待したけど、後半、展開がかなり雑に。マジメに作ってるから、バカ映画にもなりきれない。 『アガサ・クリスティーの奥さまは名探偵』(78点) トミーとタペンスがフランス人になると年とっててもちょっとエロいのがお笑い。犯人とトリックはクリスティーに慣れてる人にはすぐ分かる。 『ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT』(70点) ニッポン勘違い映画としてはかなり笑える。でも北川景子の出番が殆どなかったので減点。 『カポーティ』(91点) 本物のカポーティの映像を見たことがある者には驚異的なそっくりぶり。『アラバマ物語』をさらっと批判するあたりも「らしい」。 『ブラック・ダリア』(59点) もちろん実際の事件は解決していないわけだけれども、こうであったとはとても思えない結末。これは原作者が悪いんだろうね。 『父親たちの星条旗』(45点) 単体だとアメリカの視点の甘さが目立って、どうしてもこの点数にしかならない。『硫黄島』と合わせると90点。 『トンマッコルへようこそ』(67点) キャラクター造形が単純で、ファンタジーと見なしても無理がある。アニメならキャラクターは象徴だからその違和感はないのだけれど。カン・ヘジョンの可愛らしさで60点。 『ホステル』(31点) 三池崇史がチョイ役出演。何か腑抜けたスプラッタホラー。 『上海の伯爵夫人』(77点) これもキャラクターがかなり単純化されているけれど、主役が盲目という設定が、物語が平板化することをかなり救っている。 『unknown/アンノウン』(32点) そこにいる全ての人間が記憶喪失、という設定は面白いのに、ラストの真実が無理あり過ぎ。 『トゥモロー・ワールド』(27点) SF設定を生かしてない。寓話をやりたいのなら、戦闘シーンは余計。 『OO7/カジノ・ロワイヤル』(94点) まさか21作目にしてOO7最高傑作が生まれようとは。心理戦をセリフや説明に頼らず、映像で見せているのも、ミステリーが「真実がただ一つではない」ことを語るものだと分かっている点も高ポイント。 『硫黄島からの手紙』(58点) 歴史を役者が演じるとどうしても作りものめいてしまうので、単体だとどうしてもこの点数。けれども『星条旗』と合わせると、日米の演技・演出の違いがそれだけで一つの文化の差の象徴となって現れてくる。二本セットで90点。 『王の男』(81点) 王の幼稚ぶり、男の妖艶さも含めて、物語も演技も演出も映画よりも舞台向きだと思うが、ドラマの脳密さには圧倒される。
全部で142本か。 アニフェスとかで見た映画も含めれば、見た新作映画は何とか150本を越えているので、一般人レベルなら一応、それなりに映画を見られた年だとは言えるが、映画ファンとしてはたいしたことない。 見損なってる映画はこれの5倍あるのだ。
【外国映画】 1.『太陽』(95点) 2.『OO7/カジノ・ロワイヤル』(94点) 3.『グッドナイト&グッドラック』(92点) 4.『カポーティ』(91点) 5.『ウォレスとグルミット 野菜畑で大ピンチ!』(90点) 6.『クラッシュ』(90点) 7.『ブロークン・フラワーズ』(90点) 8.『ユナイテット93』(90点) 9.『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』(90点) 10.『王と鳥』(85点) 11.『マッチポイント』(83点) 12.『王の男』(81点) 13.『オリバー・ツイスト』(81点) 14.『カーズ』(80点) 15.『ブロークバック・マウンテン』(80点) 16.『ダ・ヴィンチ・コード』(79点) 17.『アガサ・クリスティーの奥さまは名探偵』(78点) 18.『フライトプラン』(78点) 19.『上海の伯爵夫人』(77点) 20.『ミュンヘン』(77点) 次点1『ホテル・ルワンダ』(76点) 次点2『ナルニア国物語/第1章:ライオンと魔女』(73点)
洋画だけ次点を二つ挙げたのは、『星条旗』『硫黄島』を日本と数えると、次点が繰り上がるから。 ……しかし疲れた……。 更に本とマンガでベスト書けとは言わないで。 リストをチェックするだけで死にます。
初詣はいつもの日吉神社。 田舎の小さな神社なのに元旦になった途端に参拝客の長蛇の列。 地方共同体はまだちょっとは生きているか。 札を買って買えるが、確か去年までは1000円ちょうどだったと思うが、今年は1200円になっている。 カミサマも値上げしないとやってけないらしい(苦笑)。
ひと寝入りして、早朝からキャナルシティで初映画。 『ふたりはプリキュア』と『デジモン』の二本立てだったが、これがつまんない出来で、しげ。がすっかり立腹する。 ハシゴする予定が、すぐに帰宅。
それでもムーミンカフェの福袋を買ってくれたのだから感謝せねばならないかもしれないようなそうでもないような。
昼寝したあと、夜はもう出かけず。 漫然とテレビで『かくし芸大会』を久しぶりに見る。 チャっプリンやエノケンの未公開映画を発掘、という設定で、有象無象な芸人が下手糞にも程があるタップやら何やらを自慢げに披露している。 日本のバラエティもここまでひどくなってるとはね。 ドリフ以降、日本のコメディは確かに死んだのだと実感。 『相棒元日スペシャル/バベルの塔〜史上最悪のカウントダウン!爆破予告ホテルの罠』。 2時間半の長尺なので、今回はなかなか見応えがある。 いくつかのどんでん返しも定番で、充分予測はつくけれども、やはり水谷豊以下の役者陣の熱演で見せてくれる。
大みそか。右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、小野田(岸部一徳)に、衆議院議員の富永(冨家規政)のパーティーに強引に連れていかれる。 富永は都市化再開発計画の急進派で、脅迫や殺害予告などを受けていた。犯人は左翼過激派の梶(杉本哲太)らしく、小野田は右京らをボディーガードにと富永に紹介される。 富永も危険を感じており、元刑事の楓(大塚寧々)を雇っていた。 右京は楓の様子から富永との結婚が近いことを察知。楓の娘(佐々木麻緒)もうれしそうだと言うと、楓は照れながらも婚約を認める。 会場に楓の別れた夫、拓郎(遠藤章造)が現れる。プレゼントを持ってきたという拓郎を楓は追い返す。 ところが、楓の娘が会場から消えてしまう。 拓郎の仕業かと思われたが、誘拐犯から楓に富永殺害の指示が下された……。
ゲストでは、狙撃手役の寺島進がなかなか美味しい。ただ、アレも一つの手だけれど、やはり運に左右されている感がしてしまうので、徹頭徹尾、水谷豊の推理で結末をつけてほしかったという気もしてしまう。派手さはなくなるけどね。 ヒロインの大塚寧々も美しさが際立つが、素晴らしかったのが誘拐された娘役の天才少女・佐々木麻緒ちゃん。 声の出せない役を表情だけで見事に演じ切った。『ウルトラマンマックス』『火垂るの墓』以降、ちゃんとキャリアを積んでいることにホッとした。
2006年01月01日(日) 17万ヒット!/映画『キング・コング』&『乱歩地獄』 2003年01月01日(水) オタク夫婦は新年に何を買ったか/映画『狂った果実』/映画『幕末太陽傅』/『おせん』其之五(きくち正太)ほか 2002年01月01日(火) ぬかるみとミッフィと腐れた餃子と/映画『スパイキッズ』/『降魔法輪』(さとうふみや)ほか 2001年01月01日(月) 2001年元旦スペシャル
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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