この何日間か頭痛が酷くて、昨日はついに鼻血に発展。 大人になれば悩まされることもなくなると言われつつ、鼻血とは長いつきあいになってしまいました。 これから夏が近づくにつれ、日々の鼻血率は上がっていく一方のはず。 いつになったら大人になれるのかな…(違うだろー)。
ということで、大人になるって大変ね、がテーマの(?)小説を。 作者はいずれも高殿円(たかどの まどか)。 「マグダミリア 三つの星 �偽任硫Δ両�」 「 同上 �矯冒蠅両鵑両�」(角川ティーンズルビー文庫) おススメ度:★★★★★ 久々五つ星っス!
あらすじ:パルメニアの若き国王アルフォンスには隠し通さなければならない秘密があった。彼は本来ならば王位に就くことはできないヘスペリアンと呼ばれる無性体だったのだ。ある日、自分とうりふたつの旅役者の少年キースと出会い、互いの生活を入れ替わって過ごすうちにアルフォンスはキースに陥れられ命を落としそうになる。 しかし反貴族の市民革命軍の者達に助けられ、やがてそのリーダーとしてまつりあげられることに。 一方、王として権力を手にしたキースは、英雄にしか得られないはずの宝剣エヴァリオットを手に入れ、パルメニアの国情を正しい方向へと導いていた。 同じ顔のふたりの少年が、ひとつの国の時代を変えようとしている。光の宝冠はどちらの頭上に輝くのだろうか?
「わが王に告ぐ エヴァリオットの剣」(角川ティーンズルビー文庫) おススメ度:★★★★★ かなり気に入ってます
あらすじ:前作「マグダミリア…」の後日談。 アルフォンスのお妃候補であったアンナマリア姫が巻き起こす、宝剣エヴァリオットをめぐる騒動の数々。 前作に引き続き登場する脇役達の活躍はいかなるものか。 国王の結婚相手は誰になるのか…?
(注)ぜひ「マグダミリア…」から三作続けて読んで欲しいです。
兄から借りたNewTypeに「わが王に告ぐ」の広告が載ってました。 「国王が男と結婚?!」みたいな書き出しで…。 そこでみた「ヘスペリアン」という言葉のインパクトにきっとこんな話に違いないというすごい失礼なストーリー展開を色々と考えては同居人にそれを話して大笑いしてました。 だってですね。まるで「ヘルペス」(皮膚に疱疹ができる病気)みたいでしょ? そんな訳で仲間内では通称「ヘル○ス」ということになってますが…。
ところが借りて読んでみたらですね。 文章はしっかりしているし、話も破綻なく進むし、キャラも魅力的だし。 大変に面白い小説だったのデス! すみません、ティーンズルビーということで侮ってました。
まぁお約束的な話ではあるけど、侍従長のマウリシオとアルフォンスがうまくいくかどうか最後までやきもきさせられます。 「マグダミリア…」では、ふたりの気持ちが近づくところまで。 「わが王に…」では、ふたりがようやくまとまるんですが、そこに辿りつくまでのマウリシオの気の毒さ加減が絶妙です。 そのふたりに心ひかれているキースの存在もまた、良いですね。
王位簒奪を企てた身でありながらアルフォンスに許されて、キースはシングレオ騎士団に迎え入れられ、英雄の証である宝剣エヴァリオットの所有者となった訳ですが、この剣が曲者で。 所有者以外がさわると機嫌を損ねて、雷撃をお見舞いしたり何なりと大変。 さらに「わが王に…」で登場するアンナマリアがなかなか負けず嫌いの元気なお姫様で、男装して剣を盗もうとするわ、王宮に忍び込んでアルフォンスとマウリシオの逢引きを目撃して混乱するわと一時もじっとしてはいられない性分のようです。 なぜか外向的な駆け引きにも向いていたらしく、今回の話の中心である国王の結婚を始めとして、それ以降も数々の政治的手腕を発揮することになるようです。
「マグダミリア…」が正統派ファンタジーであるとするなら、「わが王…」はもう少し遊びが入った、この作者はこんな軽い作風のものも書けるのかと思わせるような話になっています。 シリアスだった登場人物達が、一気にお笑いに転じたかのような扱いになっているのです。(情けなくもかわいそう大賞はマウリシオに…) どちらも今一つ合わない絵柄のイラストが入ってるんですが、この内容ならノベルス系の大人向けに出しても十分に売れるものだと思います。 茅田砂胡レベルとぶつけてみたい感じ。 (同居人によれば荻原規子と良い勝負なのでは、ということです)
個人的に気に入ってるキャラはジジィっすね。 クープラン大司教。良いジジィです。 このようなキャラを出してくるのも、高殿円を気に入った理由のひとつ。 世の中、味のあるジジィが少ないもので…。 あとは騎士団の副長ね。 副長好きなのはもうしょうがないのです。 (最愛の副長は「ゼノギアス」のシグルド…LOVE…)
次回作が気になる作家が出てくるというのは、嬉しいものです。 この調子で頑張ってほしい。 できればティーンズルビーじゃないレーベルが良いのですが、角川はこの頃キツイらしいから、やはり次もこの路線かしら。
とにかく、この話はおススメです。 読み終わった後ホッとしながらも、読み終えてしまうのが勿体ないと久々に思えました。 他の時代や、シングレオ騎士団の話が読んでみたいなぁ。
読もうかどうしようか悩んでいるのなら、ぜひ! 読んでみてください。
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