えびたま

2002年10月29日(火) 「Dolls」を観る

北野武の。
うつくしい絵本、
または紙芝居
という感じ。

まさに文楽の人形のような菅野美穂。
表情を無くしてしまった顔に
観てる側が無意識に表情を当て込んでしまう。
笑っているより思い詰めた顔の方が似あう深田恭子。
恋人との未来を夢みたまま
老婆になってしまった松原智恵子。
もう誰を待ってるのか
わからなくなってしまっているようにも見えて痛々しい。

「死の気配が立ちこめた…」という
映画評を何かで見ましたが
意外とそうは思いませんでした。
それより
「それが自分のすべて」っていう人が
純粋に平然と描かれていて
生や死は関係ないというか、
問題にならない。

話が出来過ぎって感もあるのですが
それは紙芝居だからなんだなあと
勝手に納得したわたくし。

いい映画でした。


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