朝からの雨がわたしの中にも降っているみたいだ。今日のわたしは自分でも驚くほどに冷たくて発する言葉にも宙を舞う視線にさえも棘があった。その棘で自分自身も傷つけた。何を見ても心に映らず何を聞いても心に響かず。帰り道、風に吹かれながら今日1日を思い返した。何ひとつとして思い出すことができなかった。悲しかった。夜の闇に吸い込まれてしまいたいと思った。このまま消え去りたいと思った。自分の足音が自分をつけてくるようで、逃げ出したかった。朝なんて来なければいいと、思った。