独り言をつらつらと
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銀ちゃん、宇宙の謎は解けましたか?→→→2002年10月21日(月)
あまり本を読まなかった私が、同じ類の本を3冊持っている。
それが『蒲田行進曲』だ。
原作の脚本、映画のシナリオ本、続編の完結本。
出合ったきっかけは一本のコントだった。
ピーピングトムの『銀ちゃんとヤス』
今村さんが演じていた銀ちゃんに私は心を奪われた。
そして、その今村さん以上に『銀ちゃん』に心を奪われていた。
それ以来、『蒲田行進曲』という本を見つけ、暇があれば読んでいた。


私から見た銀ちゃんは「倉岡銀次郎を理解していたファンで、極度のサド」だ。
あんな映画スターが現実にこの世にいれば芸能界、映画界は少し違っていただろう。
誰もが手をつけられない程恐ろしく、矛盾だらけの発言。
自分が着れば何でも合うというファッションセンス。でも皆から愛されていた。



倉岡銀次郎がこの世にいて欲しかった。



そしたら私は小夏になれるようにどうにかしていたかもしれない。


どんなに銀ちゃんが他に女を作っていても『最後には私の元へ帰ってくる』と解っていた小夏。
だからヤスと一緒になっても構わないと思ったのか。
小夏には最後まで銀ちゃんが死んだことは伝えられなかったのだろうか
小夏が銀ちゃんの死を知ったら…ルリ子が銀ちゃんの死を知ったら…
その話は読みたくない。

銀ちゃんを慕うヤスが、いくら銀ちゃんになるために真似をしても
ヤスが銀ちゃんになることはない。
銀ちゃんには銀ちゃんの信念があった。
ヤスを嫌い、ヤスを愛し、死ぬまでヤスを信頼していた銀ちゃん。

『蒲田行進曲』を知らない人がこの文章を読んだら
銀ちゃんがすごくいいかげんな人間だと思われるだろう。
だってそうなんだもん。いいかげんなんだもん。
でも時に人情深く、時にまじめで、時に女にだらしない。
蒲田行進曲は映画になって今年で20年だ。
私らの世代には新しく、それより年齢の高い人には古臭いだろう。
でも日本の映画が好きな人には、銀ちゃんのことを知って欲しい。
日本が誇れる、日本映画が作られるまでの素晴らしさ。

最近は音楽や映画などが日本離れされているといわれている。
洋楽や洋画も良いものはあるが、やっぱり私は日本人だから。
日本人しか味わえない感覚があるのだから
まずはそれを味わってからでも遅くはないかな。



こういう映画や本に出会って初めて『日本人でよかったな』って思うよ、新藤さん。





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