▼15時に眠りにつくのだが、電話のオンパレードでまともに練れない。六時には打ち合わせの時間が決定したとの事で連絡が入る。19時、用意を整えていざ出陣。タイトルの確認やらスタッフ構成やら、グロス先やらを大まかに話し合う。問題は無いといいんだけど、まずは企画の熟考から。方向性決めないことには、どうにもこうにも。 ▼23時、帰社。チェックが待っている。雑用済ませて、nabeさんとチャット。結局の所、大概の疑問は経験が洗い流してくれるので、問題は無いかと。ある程度のところまで行き着いたら、そこはそれ、才能とやらが関係してくるのだろうけど、シナリオで言えばそれらの才能は「着眼点」「発想の転換」「構成の妙」だと思っている。その他の部分は言っちゃえば、脚本担当には関係ない。他人の仕事の領域は、その人にとっての領分なわけだし、後はゆだねるしかない。バトンタッチを安心して出来る仕事上の信頼が構築されれば、良いわけで。で、色んな人と色んな仕事をして、自分にとっても作品にとっても良い組み合わせが出来上がる。なんでもやるのがベストかも。 ▼ふと思い出すのが「発想の転換」。「着眼点」や「構成の妙」はどうだったのかはわからないけど、ド新人のときに言われた言葉。監督から「引出しが少ない」というかなりきつい言葉。自分なりに考えるところがあって、何が原因なのかを探してみる。見つかるまでに2年近くかかった。始めは「引き出し」をアイデアや着眼点と同義語だと思ってたけど、その時点から間違い。引き出しは発想のバリエーション、ひいては「発想の転換」になる。プロットからシナリオ段階まで進んで、ああでもないこおでもないと、より良い方向に模索する。その模索の際、自分自身でプロットから逸脱しない範疇で模索を開始していた。求められているのは、転換であって、焼き直しでは無い。一度書いたものに固執しているあまり、発想はいつまでたっても焼き直し。自分で自分の引き出しに鍵をかけて、この引き出しの中の発想しか使えないと決めてかかる。つまらないブレンストーミングばかりやってたせいかも。他人から見れば繋がりの無いブレンストーミングの方が、重要なんだと思い知る。その点、たれパンダとかすしアザラシとか見ると、なるほどなぁと思ったりもする。形状だけじゃなくて、発想自体も異種の組み合わせが重要。そんなことを思う。 ▼異種の繋がりを構造的に面白く表現して、一つの作品にしたのが「マグノリア」だったりするわけだが、あれは鍵のかかった自分の発想に気づいたときに見ると、とても為になる。最後の蛙の雨は、へーベルとひっかけて作品自体を揶揄しているようにも思えるけど。あれが無かったら活きなかっただろうな。まあ、そんなことを思い出すきっかけは他にもあったけど。 ▼脳内で昔話が華を咲かせつつも、今日のところは言葉にするのは自重しようとチャットを終え、仕事へ移行。とっとと済ませて、仮眠じゃなくて本眠取ってやると息巻く。うおおおおお、とおなかの痛みも何のその。納品無事完了。 ▼寝て起きたら今日こそ「星海の楽園」に手を付けるぞなどと淡い期待を抱くのだが、法務局と銀行にいく用事を思い出し、期待は霧散。仕方が無いので眠りにつくと、お腹の痛みがズンドコと暴れだす。正露丸のんで、忘れていた日記に取り掛かる。自重もすると日記のネタが増えるらしい。そんな日記もそろそろ終わり。どうしよう、まだ痛い。お昼には起きないとまずいのに。
|