2005年03月27日(日) |
かすみゆく日々:筆を持てない |
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相変わらずの疲労困憊の日々。たいして気を使うわけでもないし、またそんな柄でもないのだが、職場での勤務が終わると、ほとんど何も出来ない状態となる。家に帰れば、荷解きの整理で手一杯。懸案事項であった実家からの引越しの準備もようやく目処をつけることができたが、引越しはこれからが本番である。疲労が抜ける暇もない。音楽も、Acoustic Alchemyとか軽めものしか聞けない。Stefという聞きなれない人のReal Dreamというアルバムだけは聞ける。というか、救いを求めるようにほとんどこればかり聴いている。これは一曲で1時間以上のもので、たぶんAmbientに分類されるのだと思う。
メモ帳代わりにラップトップPCを持ち歩いているが、何も書けない日々が続く。そのかわり、本だけはやたらに読んでいる。帰国してから、日本語の本ばかり読んだ。NYCで日本語の本に飢えていたことの反動なのかもしれない。
それにしても、と今日何度目かに思う。NYCが懐かしい。東京で生まれ、育った人間としては、それなりに東京という都市に愛着もあるはずだったが、一ヶ月がたった今も、何だかJFK発の飛行機に乗り込む前に、靴を脱いできちんと揃えて置いてきてしまった様な、妙な気分だ。いつもどおりに帰ると、あのドアマンが人懐こい笑顔と下手な日本語で迎えてくれて、そのまま32Fの部屋へのエレベータに乗り込むことができる、そんなことばかり夢想してしまう。回転ドアを出て、デリを過ぎてレストランのある角を曲がり、8th Avenueをワンブロック南に下りて、いつものスーパーマーケットに行き、レジの黒人のお姉さんのいつも一言多い冗談を聞き流しながら、Krispy Kremeを一箱とVolvicを買いたい。
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