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■ 待つ子供達
店の女と 仕事帰りに朝飯を食いに行った。
今日は施設に預けてる子供の 月1回の面会日当日らしく 彼女は、10時まで時間を潰さなければならなかった。 それにつきあって、茶店でダラダラ。
気がついたら、時間が迫っていたので 地下鉄では2駅の、その施設まで あたしの車で送ることになった。
ところが、全日本女子ハーフマラソンの 交通規制だか、なんだかで いつまでたっても右折出来ない。 一方通行をぐるぐる迂回させられたり 交通警備員にどう行けばいいのか聞いても さっぱり要領を得ない。
焦る二人。 でも右折出来なくて、ぐるぐる。
15分で到着のはずが きっちり1時間かかってしまった。 彼女の子供の心の支えとなる 月1回の面会時間を 45分も奪ってしまうことに。
車から降りた彼女は、 ドアを開け、まっしぐらに娘の元に走った。 早く、早く・・・!!
20分後、彼女と共に出てきた10歳の娘は 泣きはらした目をしていた。 「お母さんが来ないと思って」と しゃくりあげながら言う。 たぶん、彼女にも何度も言ってたんだろう。 洗濯で色褪せたトレーナーの袖で 涙を拭きながら言う。 あぁ・・・。 ゴメンね。 本当にゴメン。 もっと早く送ってあげればよかった。
限られた時間。 待つ子供。 不安と祈り。
信じて 待ってたんだね。
1秒、1秒 待ってたんだね。
そして、そこは かつてあたしが手伝いに行っていた場所。 たくさんの子供達を抱きしめた記憶がある場所。 愛を信じる、と書く 愛信学園。
多くの愛が、この学園に訪れますように。 そして、彼女と娘にとって 今日という日がよいものでありますように。
by なぎさ
2004年11月07日(日)
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