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2003年06月17日(火) |
残月...誘われたあくび |
最近,夜更けにベランダで一服が日課になっている. この時間を寝て過ごしてしまうのは,もったいないと思ってしまうほど 静かで,穏やかで,そして厳かな時間だ.
しかし,生活や仕事があるぼくらにとっては非現実的な時間でもある. 社会から外れてしまっているぼくがいっても説得力がないが.
そんな時間の中で,いつもぼくの目の中に入ってくるおばあさんと犬がいる. 午前4時過ぎに毎日散歩している一人と一匹.
あのコンビは,ぼくよりも先にこの時間のよさを知っていたのだろう. 先を越されていたな...となぜかライバル意識をもってしまった.
毎朝,同じ時間に同じ道を歩いてくる. ふたりは,ぼくの存在には気づいていない.
おばあさんの歩くペ−スに程よくあわせてトコトコ歩く犬. マイペ−スで歩いてはいるが,犬に愛情を溢れるほどに注いでいるのが 手にとるようにわかるおばあさん.
平和で,いいシ−ンだ.
そんなことを思っていたら,煙草はフィルタ−のギリギリまで 灰になっていた.
さて,一眠りするか,と思ったとき雲の隙間から月が顏をのぞかせた.
月に誘われたようにあくびがでた. そのときに,ちょっとだけ思ったことがある.
もしかしたら,犬の方がこんな朝っぱらから... と迷惑しているのかもしれない.
★ 残月(ざんげつ) あけがたまでのこっている月.
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