仕事の帰り道。
独りで歩いていると、切なくなる。 すれ違う人々と、視線も合わせられない。
ツバメが、飛んでいた。
雑草が、アスファルトを突き抜けて、生えている。
橋を渡っていたら、魚が、はねた。
緑がいっぱいある家がある。
白いあじさいも増えていた。
普通に、暮れていく毎日のなかの今日という日。 二度と来ないのよね。
同じような状況でも、ちょっとづつ、違う。
職場からの帰り道、職場の余韻が残った感覚のまま、歩く。
もうすぐ、これが、毎日のことになる。 不安が増えている。 頓服も飲み始めた。
大丈夫、大丈夫。 呪文のように、つぶやく。
そう、大丈夫だといいんだけど。 風に、のせるんだ、この気持ち。
流れてゆけ・・・。
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