JR新橋駅ホームで4対4ほどの乱闘が始まり 込み合った時間帯だが ホームにはドーナッツ型空間が作られた
そのドーナッツ型空間の 外側の2列目で 僕はただ見物していた訳だが
電車が来た
格闘は白熱して背の高さが阿部寛の彼が サラサラヘアーの出川哲郎に手打ちのパンチを2発お見舞いした 瞬間に僕は拳を握りしめてたんだ
阿部は出川をグランドに持ち込んで グレースーツのメガネ1号が彼らを引き裂こうとして ブルーダンガリーのメガネ2号がやめろよ〜って口をとがらせて 僕は 僕は電車に乗り込んだ
閉まったとき後悔すべき非ドラマチックな選択 東京の夜を眺めながら人間の匂いが激しいこの状態は 更に彼らの結末に思いを馳せ 僕は携帯を取り出し意味のない言葉を連ならせる。 最近どう?
ふと前に座っている白の春のレインコートのロングヘアーと目が合い。 いまからどうだい?と書いた携帯画面をロングヘアーに見せたんだな。
ロングヘアーは機械的に僕の2つ折の携帯を上からパタンと占める時。 阿部は出川を線路目掛けてけり飛ばす。 メガネ1号の飛んたメガネを、メガネ2号が踏みつける。バリ。
その1時間後、これに関するTVニュースがやっている。 メガネ1号の死亡と阿部の健闘を知る。
「出川は落ちなかったけど、1号は落ちたんだね。 1号は相当視力が悪かったんだよ」 そうだねとロングヘアーがうなずく。
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