ぼんのう
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2001年06月22日(金) |
100のできない理由より、1つのできる可能性 |
非常に骨の折れる企画仕事を終え、少し机の周りを掃除していたら、以前この日記で紹介した「ローマ人への20の質問」が出てきた。何回読んでも面白い内容である。そういえば前回の日記の終わりで、ローマが何故滅んだのかという事に関して云々書いたような気がする。 キリスト教からの説では、ローマは道徳的に退廃した為に、蛮族によって一夜にして滅ぼされたと言われているが、実際の歴史では全く違っていて、蛮族がローマに入った時、抵抗どころかローマ人は居なく、略奪をしようにも廃墟が続き、結局何をすることもなく、そこに住み着いたというのが真実らしい。 問題はローマ人が抵抗もせず、存在もしなかったことにある。 これは非常に個人的に考えで申し訳ないが、ローマ人は自分の文明文化に対して、明日への夢を作ることを放棄してしまったのではないかと思えてならない。
今回非常に手強かった企画の作成において、このことを少し感じた。
この企画に関して、会社内の他企画者にアイデアを出してもらい、沢山企画を作り上げようと呼びかけた。 しかし返ってきた返事は…
『できない』 『このテーマでは、既にアイデアは出尽くされてしまっている』 『予算的にも無理』 『斬新なアイデアなんか、もう無い』
なんと悲しいことか… この無気力感 この諦念感 とにかく新しく良いものを作ろうとする覇気が失われている!
ゲーム業界内にいる業界人を支配しているこの情けない感情! これこそが、ローマが滅びた原因と同じではないのか?
制作費用が大量につぎ込めば良いゲームはできるかもしれない。 しかしその安易さがゲーム業界を必ず滅ぼす。 ハリウッドが一時期滅亡にあったのは、この考えにあったのだ! 米国東海岸の映画を見習え!
アイデアは出尽くされている? では何故新しい音楽は生まれつづけられるのか? ベートーベンやワーグナーで終わったというのなら、ライヒらの活躍に何の意味があるというのか!
斬新なアイデアというのは存在しない! 『このアイデアは画期的です』 『他のゲームには無い内容です』 ナンセンス!全て何処かにあったゲームの分解・再構成に過ぎない。 斬新なアイデアは存在しない!有るのは違う物の見方ができるか否か!
ゲームに出来ないというのなら、ゲーム以外のところから視点を移してゲームに戻すという発想が何故できない!
いやそれ以前に、ゲームを作りつづけようとする情熱を消し去る原因は何か? 我輩はこの原因を突き止めたい!そして排除したい!
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