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ブラックとノワール - 2001年03月02日(金) 一念発起、意を決して、決死の覚悟で(大げさのようだが体力的には大真面目)娘と映画を観に銀座に出た。 公立高校の受験とその採点のために彼女は4連休、なおかつ、水曜日はレディースデーとかで1000円でロードショウが観られるのである。 休み明けに学年末テストがあるらしいが、2人合わせて1300円もお得になる映画鑑賞のチャンスを逃す手はないだろう(たぶん逃がすのが人の道だが)。 『レオン』以来、ジャン・レノの大ファンである彼女のリクエストで、本日の映画は『クリムゾン・リバー』だ。 春休みの『ドラえもん』、夏休みの宮崎アニメから、いつの間にここまでたどりついたのだろうか。 しかし、本日の敵はフランスだ。 ハリウッドとはちょっと違うぞ、大丈夫か? 黒いっちゅうてもブラックやないねんで、ノワールや、ノワール。 仏映画を観ていて、昔から思うことがある。 じゅぶじゅぶぬ〜る、くわ、え、とわ、え、さ、ほい、さ、ういうい、こまんたれぶ・・・ と、延々と語る台詞の長さに較べて、字幕の文字が短かすぎる気がしてならないのだ。 たぶん、語っていることを全部字幕にしたら、スクリーンいっぱいになってしまうので、ものすごく苦労して、ムリヤリ短くしているんじゃないだろうか。 そうでなくてもひねくれてるものを、はしょってあるんだから難解になるんじゃないの? と、自分の語学力のなさとおつむの弱さは棚に上げつつ、かれこれ40年も仏映画とつきあっているのだが・・・。 さて、本日の『クリムゾン・リバー』。 展開が早くて、映像も凄くて、そんなに語らないし、ジャン・レノもヴァンサン・カッセルもかっこいいんだけど、ディティールで暗示されるヒントの多さ、複雑さに較べて、その解があっさりしていて少なすぎる。 ぐちゃぐちゃするなら、いつものようにぐちゃぐちゃしてくれた方がいいし、スパッといくなら、複雑なモザイクをちらつかせないでほしい。 う〜みゅ、これは、どうしたものか・・・。 隣りには、おでこにクエスチョンマークを点滅させつつ「ジャン・レノ、老けたねぇ」とつぶやく娘・・・。 結局、原作本を買った。(おいおい) 小説を読んでみると、何とか帳尻が合った。 テストが終わったら娘にも読ませることにしよう。 同じ黒といえども、ノワールには、ブラックにはない「ややこしさ」があるんだよ、おい、聞いてるかい? そこのアイス食べてるお嬢サン。 うむ、そーなのだ。世界は広いぞ、がんばれワカモノ! おかーさんも、一人でお出かけできるようにがんばるからさっ! ...
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