雑記乱文
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目の前の風景が時間を追うごとに真っ白になっていく。 視界に入るもの全てが強烈な光の中に吸い込まれる。 ついさっきまではっきりと見えていた隣にいる社長の姿も、車窓の外に見える派手なネオンの光でさえ、輪郭を失いつつある。 容赦なく入り込んでくる光。 つり革を握る手が痺れ始めた。 体温が急激に下がるのも分かる。 先ほどまで胸の辺りにあった嫌悪感も耐え切れない程に大きくなってきた。 思考力も判断力も停止した恥知らずの酔っぱらいの様に吐いてみようか。 そう思ったとき、電車減速して、アナウンスが駅に入った事を告げた。 「すいません。トイレに行きたいんで、ここで降ります」と一言残して、電車をおりた。 案の定、足がフラつく。 心臓の鼓動が全身に響き渡る。 階段を一段ずつ丁寧に降りて、トイレへ向かう。 小便用には目もくれず、大便用に向かう。 トイレに行きたかった。 小便でもない。ましてや大便でもない。 吐きたかった。 胃の中に残っているアルコールを全て出し切りたかった。 せっかくの美味しく食べたチョリソーやピザ・・・勿体無い。 気分は最高潮に悪いのに、変な律儀さがおかしい。 個室に入ってはみたものの、目に余る程の汚れ様・・・ここでは吐けん。 意味の無い潔癖さ。 3つある個室はどれもこれも同じような汚れ様だった。 駅前にファーストフードがあることを思い出したので、改札を抜けて向かった。 冷気に晒されたおかげか、先ほどまでの気持ち悪さとは多少改善された。 ファーストフード店に入って、ホットティーを注文。 別にそんなモノ飲みたくはないのだが、トイレだけを借りるのも気が引けるし、そのトイレで今から僕がする行為を考えると、せめて189円のホットティーくらい買わねば申し訳無い様に思えた。 注文の品を受け取り、禁煙席の1つに荷物を置いて、そのままトイレへ。 お腹を締め付けているベルトを外し、ズボンも下着も下ろした。 カッターシャツの第二ボタンを外し、その隙間にネクタイを突っ込む。 腕まくりをして、右手の人差し指を口の中に入れた。 その人差し指で喉の奥を刺激する。 ほどなくして胃の中に溜まっていたモノ達が便器の中へ吐き出された。 すっぱい胃液やビールの苦っぽさ。 消化されきったいない食べ物。 3、4度吐くと、何も出てこなくなった。 吐寫物で汚れた便座、口元と手をトイレットパーパーで拭き取り、水を流した。 鏡をみると青白い顔をした感情のない僕が写っていた。 席に座って、少し冷めた紅茶を飲んだ。 口の中に残っていた何ともいえない臭いがほんの少し取り去られた。 酔いと寝不足に身を委ねると、フワッとした感覚が身体を包み込み、僕は夢の中へと誘われた。 気が付くと店内には「蛍の光」が流れていた。 残っている紅茶を一気に飲み干して、再度トイレへ向かう。 先ほどと同様にして吐いた。 普段と変わりない風景の中をトボトボと家路へ向かった。 たった一杯のビール。 一杯のカクテル。 それだけでこんなに辛い思いをするとは思わなかった。 やっぱり僕にはお酒は向いていない。 つくづくそう実感した。
朝:おにぎり3個(コンブ、茶飯、イカキムチ)
昼:親子丼 サラダ
夜:ピザ チョリソー シーザーサラダ チーズクラッカー
間:チョコレート コッペパン(ピーナツクリーム) かけうどん
運動:なし
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