囁き
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2001年06月26日(火) 元カノの話 〜『浸酔』〜

 『彼女』との電話中に、元カノの話が出た。あいつの誕生日が近いから。

 二十歳になる前に死ぬ。元カノはそう言っていた。大人になりたくないと。その話が出た。元カノは俺とため。あと一週間たたぬうちに二十歳になる。あいつは、逝くのだろうか?
 ピーターパンには、誰だってなる事は出来ない。時という制約は、有機、無機の全ての存在が受けるもの。時を止めることなど、出来るわけはない。死というものを除いては・・・
 『大切なものなんて残ってないって思ってる。君もいなくなった』。『彼女』はそう言った。確かに、俺はあいつの元を去った。それで逝ってしまうのなら、その責任は俺にもあるだろう。そして、それを回避するようにさせる術は、俺にはない。
 死なないとは思う。そんな勇気は、あいつにはないから。けれど、100%ではない。生きて欲しい。そう、俺は強く望んでいる。それを伝える術はあるが、伝えるわけにもいくまい。今の生活を守りたいと願うから、戻ることもない。俺は、なにも出来ない。ただ、信じるだけ。
 もどかしい気持ちが渦巻く。人の命を救えると、慢心しているわけではないが、その努力もなく逝ってしまわれるのは、もう二度としたくない。けれど・・・
 どうすればいい?


『浸酔』
『悲しみとつらさは
存在を教えてくれた
幸せだけなら
夢しか見られなくて
自分すら見失うのは
朝靄のせい?自分のおかげ?
形のないものを探していて
探し物を忘れてもまだ探している
傷は生きている証
傷跡は刃の道標
過去は僕を構築し 捕らえ
全ては僕を泥酔させる
なにも気にせず歌い続けた
虚ろな目で夢を見ていた
TVは壊れた?それとも壊した?
ヘドロの中から出ない?出れない?

憎しみと欲望は
信用を気付かせて
愛と優しさは
僕と恐怖を見せ付けた
押し殺した記憶は
子供の思い出?吐き続けた嘘?
首の上の100バイト
僕の都合で捻じ曲げられて
シンデレラ ピーターパン
嫌いな嫌いなおとぎばなし
HAPPY ENDを否定しても
どこかで求め 行く先は御伽噺
柔らかな刺に抱かれることを
嘘の血の中 微笑んでいた
僕が僕を笑い その僕を僕が笑う
合わせ鏡かマスターベーション

『見上げれば目眩を覚えるほどの空』
イヤホンの声に顔を上げれば
高いビルの向こう側にある
くすんだ青のいつもの空

柔軟なフリした曲解の嵐
振り向いた足跡はでたらめに刻まれ
居心地のいい冷たい血の湖
100まで数えようとして数字を忘れた
妄想は僕を強くたらしめ
昨日は更に僕を主人公に
疑いは存在を酷く鈍らせ
そして頭まで深く潜る
もう目覚めないように
もう目覚めさせないように』

 俺も、同じなのかな・・・?


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