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2004年04月13日(火) 誹謗中傷などできないだろう

 イラクで拘束されている3人の人質が7日の時間を経ても解放されない。
 どうなっているのでしょう。
 無事でいると信じるしかありませんが。

 さて。
 こんな時に、アホな日本人がいることには同国人として反吐が出る思いです。
 人質に捕らわれている3人の家族に誹謗中傷の攻撃をしているという。
 なんの権限があっての行為なのだろうか。

 にわかに使われ出した「自己責任」という言葉。
 そりゃそうですよ。みんな生きているんだから。自分の責任の下で行動する場面はたくさんあるでしょう。究極の場面に限らず。
 でも、今回使われている自己責任の解釈が、どうも俺には馴染まないんですよ。
 自己責任でイラクに行ったのだから、殺されても仕方がない。とか、自己責任でイラクに行ったのだから、国に救援を求めるのは間違っている、とか。
 そうかぁ?
 何度も書くけど、俺達は普段の生活の中で自分の責任の下で行動する場面がたくさんあります。けど、失敗もします。それを悲観して自分の思考の中で行き詰まり自殺をする人もいます。悔しいけれども。
 でもそれは、その人の出した自己責任のけじめであって、自己意思です。
 そして、俺達は失敗をし落胆し絶望する中で、周りに助けられることもあります。これを俺は、生かされている自分を知る貴重な瞬間だと思っています。ひとりでなんて生きていけないことを知る実体験。
 さて、今回の3人は、自分の持つ力の中でイラクで苦しむ人達を助けたいと思い、生命をかけて戦地に赴いたわけです。だから、当人達の中には生命を奪われても仕方がないとの思いはあるでしょう。しかし、外野の俺達に「そうだ死んで当然だ」などと言う権利は全くない。なぜなら、今回の3人と俺達は同じ土俵にいないのだから。3人は生命をかけて生命を守ろうとしていて、俺達はその傍観者でしかないのだから。
 
 俺もね骨髄バンクを介して自分の骨髄液を提供した。
 万が一の確率とはいえ、麻酔による事故も想定して。
 だから、その万が一の結果が出たとしても後悔も文句もないことを自分に確認して提供した。
 でもね、もしその提供に対して外野が、「死ね」とか「死んで当然」などと言ったとしたら絶対許さない。言われる筋合いがない。
 そんな奴にはこう言うだろう。「お前もやってから言え」と。

 助け合う、労わりあう、尊重しあう、信じあう。これができないから戦争をしているんだ。
 今回の3人の家族に対して誹謗中傷をしている連中はまさしく戦争が好きな人間ということだ。
 俺はやはりそれを哀しく思う。





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