銀色の日記
モクジイク?|モドル?|ススム?
夜更かしして、朝方寝たにもかかわらず何かのはずみで目が覚めた。 時計を見ると10時過ぎ。文太が天国に旅立った時間。
今日は文太の命日。 丸二年が過ぎた。なのに鮮明に記憶が蘇る。 最後の一週間、連日の寝不足で疲れがピークに達していた。 朝と夜の二回、点滴と注射。 点滴のせいでトイレの回数が増える。 もうその頃は立つのもやっとだったから、夜も寝ないでトイレの度に抱いて連れて行っていた。 最後の日、文太をくれた友達が虫の知らせか泊まってくれた。 ギリギリまで頑張ってたけど、どうしても眠くて友達も居てくれるし一時間だけ寝てしまった。 その間に文太の意識はほとんど無くなっていた。 なんで我慢できなかったんだろう? ずっと側についていてやれば良かった。 そのことを後悔し続けた二年間。 寝てしまった自分を責める。
夜、テレビを観ながら久しぶりに文太のアルバムを開けてみた。 まだやっぱり最後の写真は見えなかったけど、可愛い仕草の文太を見て思い出に浸った。 命日くらい幽霊でも良いから会いに来てくれたらいいのに。 せめて夢で会えたらいいな。
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