transistasis
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2001年01月13日(土) ロボット

年始にかけて新聞等でロボットに類する考察記事を幾つかみかけた。
だがその考察する対象のロボットが鉄腕アトムであったりドラエモンであったりアイボであったりと古典的発想しか出来ぬものばかり目立つ。
曰く「ロボットの心は虚焦点であるから社会に無用の混乱を招く」だの、「ペットロボットの中に潜んでいるものは自分自身の心の内面の姿だから心を持つロボットは永遠に空想の世界に閉じ込めておくべき」などとどこかで使い古されたような台詞の羅列ばかり。
挙げ句「精々実用としては介護に役立つのではないか」などと愚にもつかないことをいう。
発想のステージが絶望的に低く、そもそもそんな者達にとってロボットなる存在は必要無いのだから語る事自体間違っているんだね。
人間の手伝いをして感情を持つロボット?
そんなもの誰が欲しがるか。
道具に感情が付帯したら使い物になるまい。
感情がないから簡単に放棄、取り替えが可能になるのだ。故に道具なのだ。疑似的に感情らしきものを付帯させた道具は悪趣味といえよう。「ポストペット」なるメールソフトもその類。醜悪ですらある。
そもそもロボットという名称自体、死語にすべきなのである。
今、求められている「それ」は従来の生活を補佐するものでも無ければ、愛玩動物の代わりでもなければ、何かの新しい道具でもない。
自分自身の魂の器。
限界にきたほ乳類としての肉体を捨て、魂の新たなるステージ、器こそが「それ」に求められている。
自分の分身ではなく、自分そのものが「それ」に成りうることを目指すところに意義があるのだ。
もはやそれをロボットとは呼称すまい。

ヒトゲノム計画を恐れる者は今の秩序が崩壊することを危惧する。
危惧する心配なんかない。
そんな秩序など壊れてしまうがよい。
あらいる有象無象の化物を造り出すがよかろう。その中から我々の求める「神」が出現するならば何を躊躇う。
すでにアメリカ合衆国はカルト教団を隠れ蓑にして人造人間製造に着手したという。
また、日本でも三宅島雄山の火口に浮上してきた『偉大なる存在』(コード名「黒き月」)の発掘と解析が進められているという。全島民退避の真の目的はその隠蔽にあるという噂だ。
三宅島雄山火口付近に『ガフの部屋』の入り口が発見されたのかもしれぬ。
「魂の座」獲得の聖なる儀。
自分達がやらなきゃ誰かがやるだけだ。

この鈍重な肉体を捨て、魂を新たなるステージへ。
人類補完計画!
その遂行こそが我々に求められている「それ」なのだ。この計画が実践されればもはや自分を補完する道具など一切必要無い。始まりもなければ終りも無い、永遠の子宮の中で永遠の安息を得られるのだ。
くだらぬロボットの詮索など止めてしまうのが賢明だ。
道具に頼る限り、人間としての限界はいつまでも引きずらねばならぬ。
人間を放棄すること。
これこそが究極の希望じゃないか。
それ以外はすべて絶望と悟るがよい。


絶望皇太子